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挨拶に行くも無視ひどい先輩と思った

会社と高校の先輩が亡くなり5年経つ。2017年10月17日、肺がん、享年80歳。会社への連絡が遅れたのか、訃報が届いたのは12月1日。ここ数年、葬儀後に報告するケースが目立つ。

入社して2、3カ月ごろ、部長が「君の高校の先輩が校閲部にいるよ」と教えてくれた。あいさつに行くと無視して、何も言わずゲラチェックに余念がない。ひどい先輩がいたものだ。

夕方、先輩が来て「さっきはゴメン。中学はどこ?」と話しかける。それ以来、親しく付き合う。子どもの高校入学時、保証人になってもらった。岡晴夫のファンで歌い方もそっくり。

今も作詞家を目指していると言い、原稿用紙に書いた幾つかの詞を見せてくれた。退職後も電話をしていたが、いつしか疎遠になる。やがて、頼りない後輩を置き去りにして旅立った。

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