見出し画像

最後のお願い一粒は食べさせたかった

勘当した父も、勘当された弟も亡い。40年近い音信不通の末、和解出来ずに終わる。弟について悔やむことが一つ。両親、きょうだい、親戚の写真を入院中に見せてあげるべきだった。

妻も弟のことで悔いが残る。弟は浪人中の冬、火災事故で亡くなる前日「みかんを食べたい」と言った。妻は無理というお医者さんに内緒で「一粒くらいは食べさせたかったな」と反省。

エンディングノートに「一番辛かったのは弟の死」と書いてあった。妻は互いの両親の写真、弟の入園式の写真に手を合わせ、枯れる前に花を変えるよう指示するなど家族思いだった。

警察から司法解剖させてもらいたいと言われ許可した同級生。解剖後戻って来た妻は包帯でグルグル巻き。病気などなく健康な身体を無傷で天国に送ってやればよかったと今も悔やむ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?