急須沼の沈み方 買い物ガイド(3)重症編
「急須に興味があるけど、どこで買えば良い?」という方向けに、おすすめのお店やイベントをご提案するシリーズ。最終回の第3回は産地やイベントを巡り、こだわりの急須を買い漁る「買い物ガイド(3)重症編」。
前回の内容はこちら
重症(全身沈没)
ああ・・・ 遂にここまで来てしまいましたか。あなたはもう後戻りできません。私がお供しますので、諦めて沼底まで行きましょう。というわけで、産地や全国で行われるイベントを抜粋しました。
※筆者が関東在住のため、その他の地域の情報の質にはばらつきがあります。
※筆者の好みに偏らないよう留意していますが、一定のバイアスはあります。
産地
常滑
日本六古窯の一つで、日本一の急須の生産量を誇る。鉄分の多い土を酸化焼成した朱泥急須が有名。駅から徒歩圏内のやきもの散歩道や、郊外のセラモールに販売店や窯元の直売所が揃う。街並みや観光スポットも楽しめる。
とこなめ観光ナビ(とこなめ観光協会)
常滑市の公式観光ガイド。
https://www.tokoname-kankou.net常滑市陶磁器会館(愛知・常滑)
急須の展示販売を行う。やきもの散歩道の出発点。
https://www.tokoname-kankou.net/spot/detail/5/磯部商店(愛知・常滑)
急須問屋で、急須の展示販売を行う。個展も定期的に実施。
https://isobe-shoten.com常滑焼急須館(愛知・常滑)
急須問屋「とこ販」が運営し、急須の展示販売を行う。
https://www.tokohan.co.jp/kyusukan/SPACEとこなべ(愛知・常滑)
焼きもの工場だった建物を再利用した急須専門店。
https://www.tokoname-kankou.net/souvenir/detail/158/morrina(愛知・常滑)
やきもの散歩道にある器と暮らしの道具を扱うお店。
https://www.tokoname-kankou.net/souvenir/detail/159/
四日市(萬古焼)
鉄分の多い土を還元焼成した紫泥急須が有名。木型を使って急須を成形する「型萬古」の技法も。商店や窯元は予約制や土日休業が多いので、訪問前に要確認。
ばんこの里会館(三重・四日市)
展示や製品、各種体験を通して総合的に萬古焼の魅力を発信する拠点。
http://bankonosato.jp/wp/
笠間
関東で最も古い歴史を持つ産地。「特徴がないのが特徴」と言われる多様な作風。300人以上の作家がおり、人気の急須作家も輩出。
急須作家:丘上八雲、小川甚八、桑原哲夫、黒田隆、山崎さおりなど。
※急須作家は作家全体では少数派のため、独断と偏見で選びました。
笠間観光協会公式ガイド
笠間市公式の観光情報。
https://www.city.kasama.lg.jp/page/dir000005.html
笠間焼窯元共販センター(茨城・笠間)
笠間焼協同組合が運営。
https://www.kasama-kankou.jp/section.php?code=2
備前
日本六古窯の一つ。全体に占める茶器の比率はわずかながら、精力的に急須や宝瓶に取り組む作家も。伊部駅から徒歩圏内に大量の販売店、窯元の直売所あり。
急須・宝瓶作品の多い作家:安藤騎虎、光彩(佐藤和久)、小橋順明、島村光、高島聡平、森本仁など。
※急須を製作される方は全体では少数派のため、独断と偏見で選びました。
岡山県備前焼陶友会
備前焼作家、窯元、陶商、陶材業者の共同組合。作家・窯元・ギャラリーの一覧やイベントスケジュールが確認できる。
https://touyuukai.jp備前焼伝統産業会館(岡山・備前)
備前焼陶友会の会員の作家や窯元の作品を展示販売。
https://touyuukai.jp/buy.html
有田
日本最古の磁器で佐賀県有田町周辺で生産される。透き通るような白地が特徴。
茶器の多い窯元:李荘窯など。
※窯元は独断と偏見で選びました。
有田観光協会 ありたさんぽ
有田の観光案内。
https://www.arita.jp有田窯元ギャラリー アリタモノノス(佐賀・有田)
佐賀県陶磁器工業協同組合の組合員の作品展を開催。
https://arita-mononosu.jp
宇治(朝日焼)
大名茶人の小堀遠州ゆかりの「遠州七窯」の一つ。茶道の茶陶や、宝瓶、絞り出しの産地。
ASAHIYAKI shop & gallery(京都・宇治)
宝瓶や絞り出しを製造販売する窯元。
https://asahiyaki.com/index.php
イベント
※イベントは年によって開催時期が変更となる場合があるため、各自で最新情報をご確認ください。
陶芸系
笠間 陶炎祭(4-5月・茨城)
毎年GW期間中に開かれ、約200の窯元や陶芸家の作品を販売する一大陶器市。
https://www.himatsuri.net春の備前焼フェア(4-5月・岡山)
4月末~5月末の一か月間で「春の備前焼フェア」を開催し、GW期間中には日数限定で『春の備前焼まつり』も開催。
https://touyuukai.jp四日市ばんこ焼陶器まつり(5月・三重)
5月中旬に行われる窯元や商社、作家が出店する萬古焼のお祭り。
http://bankonosato.jp/wp/常滑焼まつり(10月前半・愛知)
やきもの全般の大即売会で、約14万人が来場。花火大会も実施。
https://tokonameyakimatsuri.jp/index.htmlぶらり常滑 急須の里めぐり(10月後半-11月前半・愛知)
急須に特化したイベントで展示販売、実演、茶席などを実施。
http://www.tokoname.or.jp/kyusu/備前焼まつり(10月・岡山)
約10万人の来場のある備前焼の一大イベント。
https://touyuukai.jp笠間 陶と暮らし(11月・茨城)
窯元や陶芸家の作品を販売するイベント。
https://toutokurashi.comテーブルウェアフェスティバル(12月・東京)
日本各地の窯元や世界の陶磁器、ガラス、漆器などが一同に会する“器の祭典”。
https://www.event-td.com/tableware/
茶会系
京都吉田山大茶会(6月・京都)
吉田神社の境内に41軒のブースが並び、約300種類のお茶が集う。茶葉が主体ながら一部茶器の出店も。
http://ganchabou-kyoto.com地球にやさしい中国茶交流会(エコ茶会)(11月・東京)
国内最大級の中国茶イベント。茶葉メインながら茶器の販売も。茶席やワークショップ、講演会も実施。
https://ecochakai.jp喫茶来 TOKOROZAWA TEA FES(11月・埼玉)
狭山茶の産地の所沢で行われるお茶のテイスティングイベント。茶器の販売もあり。
https://tokorozawa-sakuratown.com法多山大茶会オチャノコサイサイ(11月・静岡)
全国の生産者、茶商によるお茶、茶器、菓子などの販売や、茶席、ミニ茶会を開催。
https://www.instagram.com/hattasan.event/大大阪お茶会(1月・大阪)
お茶の愛好家がボランティアスタッフとなり運営するイベント。茶葉や茶器の販売のほか、ワークショップ、セミナーも実施。
https://ajtla.teamedia.jp/dai-osaka/
その他、おすすめのイベントや産地、お店があればコメントください。 ただし、転売者による買い占めが起きそうな場合や、バランスの兼ね合いなど、筆者の判断により掲載を見送る場合もあります。ご了承ください。また、個々の窯元や作家の直販は件数が膨大になるため、原則として掲載しません。
さらなる深みへ・・・
今回はお店や産地、イベントの紹介がメインで、急須そのもの(用途・容量・形状・材質等)については、あまり深掘りしませんでした。さらに急須を知り、深みにハマりたい人は、お茶や茶器について解説している、やっとんさんのX(Twitter)やnoteをチェック。
「急須」やめますか? それとも「人間」やめますか?
人間をやめた急須乱用者のコレクション
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2024年5月時点での情報です。
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