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重労働すぎるこのキャロットケーキについて



我が家大人気の手作りケーキの一つに「キャロットケーキ」がある。

私が物心ついたときから存在していたケーキ。
最近は作っていなかったが、改めてその母が大事にしているレシピを最近なんとなく発見、
驚愕した。

まあ手順が多い。工程が面倒くさい。

ざっとこんなぐあい。

1、 にんじんをおろし金でおろす。
2、 粉類をふるっておく
3、 卵を黄身と白身にわける
4、 白身を泡立てる
5、 バターを練って砂糖を加えて白っぽくなるまで泡立てる
6、 5に卵を加えて分離しないように泡立てる
7、 にんじんをふきんで濾してしぼり、水分を切ったにんじんと2の粉類を加える
8、 4を加えて泡をつぶさないように混ぜる
9、 焼く。

にんじんをすりおろすのがまず大変で、これはしょうがない。しかしバターを練るのも力がいるし、白身を泡立てるのも根気勝負。卵の量が多いので必ずといっていいほど分離するし、泡立てた白身は砂糖が入っていないので不安定で、毎回泡がほぼ消える。

私はなんの専門的なお菓子作りの知識もないが、それにしてもなんか無駄が多い気がする。
ケーキを膨らますための、バターを練る、白身を泡立てる、ベーキングパウダーをがっつり入れる、が一同に揃ってしまっているし。

一昔前の、レシピ本に載った、れっきとしたレシピであることは確かなのに。

そこで私は材料を変えずにできるだけ無駄を省いて作ってみた。
フードプロセッサーを使ってバターと砂糖を入れて練り、そこに白身と黄身には分けずに卵を投入。
ちなみに、
バターとアーモンドパウダーを惜しみなく使うのがこのレシピの肝だと思う。

どうやら手順完璧、従来のものと同じようにオーブンの中でふんわり膨らんだ。
新訂版・キャロットケーキ。
かかった時間と労力は冗談抜きで体感三分の一。

味見をしてみると、
あれ、うーん。

なんか違う。
これは前のやつより微妙。

この美味しさの違いは
思い出パワーも多少は影響しているかもしれないけれど

私はもはや質量保存の法則くらいの心づもりだったので、
不思議でたまらなかった。

なんでもかんでも効率重視するんじゃないよという誰かからのメッセージだったりして。

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