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二十四節気の養生法【2024 立秋】

 今日から「秋」の始まりです!と言われても、「もう夏も終わってしまいましたねぇ」なんて…思えませんね。
今年は8/7~8/21(處暑の前日)までの2週間が「立秋」になります。暦便覧には「初めて秋の気立つがゆへなれば也 」とあります。
しかし、誰も ゛秋が来たなぁ゛ なんて感じてませんよね。まだまだ夏真っ最中で猛暑日が続きます。一年で一番暑い40日間の三伏天の真ん中を過ぎたとこで、三伏天が終わるまではあと18日(8/23)もありますので、暑気あたりや中暑に襲われないよう、しっかり夏の養生を行って心気を損なわないようにしましょう。
 今日は仙台の七夕祭りですが、旧暦7/7は新暦では8/10になります。各地も梅雨が明け、夏の大三角や天の川を観ることが出来るでしょうね。今の日本では新暦の7/7に行われる七夕まつりですが、本来はこの旧暦で祝われてきました。中華圏の各国ではいまでも旧暦で祝われています。
 七夕節は、2600年以上も昔に書かれた詩経にも登場しますが、機織りの少女織女と牛飼いの牛郎の物語として七夕祭りは漢の時代から祝われてきたそうです。
 織姫と彦星は仲が良すぎて仕事を疎かにしたため天の神様が起こって天の川を作って二人を引き裂いてしまわれましたが、織姫があまりに悲しんでいるのを見て一年に一度七夕の日だけ二人が合うことを許され、それから織姫は毎日、一生懸命がんばって機を織り、彦星も牛飼いの仕事に精を出したというお話です。中華圏では織姫にあやかって裁縫が上手になり良縁を得られるようにと願う七夕乞巧節とも呼ばれ、また七夕の日にはたくさんのカササギがやってきて、織姫と彦星が出会えるようにカササギ橋を架けてくれるのでカササギ祭りなどとも呼ばれます。

頤和園長廊彩絵「牛郎織女鵲橋会」

 8/10は暑い夏の夜ですが、夜空を見上げて夏の大三角を見つけて、織姫と彦星に想いを馳せながら星空観察をしてみるのも良いですね。
 国立天文台のHPには、『10日の夕刻には、関東から西の地域で、月がおとめ座の1等星スピカを隠す「スピカ食」が起こると記載されています。またペルセウス座流星群は、12日深夜から13日未明にかけて見ごろだそうで、さらに15日(14日深夜)には木星と火星が大接近。いろいろな天体ショーが楽しめそうですね。平安時代には安倍晴明もきっと眺めていたでしょうね。
観察するときは、くれぐれも蚊などの虫刺されにご注意ください。

カササギ橋を渡って出逢う織姫と彦星

今月の癒しの庭園 竹の寺「十六羅漢の庭」

 今回は、有名な苔寺や鈴虫寺の近くにひっそり佇む、竹の寺地蔵院の十六羅漢の庭をご案内します。

地蔵院総門

 地蔵院は、臨済禅宗のお寺で南北朝時代の1367年に室町菅領細川頼之公が宗鏡禅師を招請して建立された、細川家と縁の深いお寺です。
 別名、竹寺や竹の寺とも呼ばれ一年中緑の絶えない竹林に囲まれ、涼やかな風が吹き通っています。

 総門をくぐって参道をすすむと、正面にご本尊の地蔵菩薩を祀る本堂があります。

 本堂から右手にある「十六羅漢の庭」へつながる石畳の両側にはたくさんの椛(もみじ)が植えられ、四季折々の風情を醸し出しています。今の時期は生き生きとした青紅葉と苔の緑が美しいですが、紅葉の季節にはすっかり色が変わり敷き紅葉が秋の物悲しい雰囲気を醸し出してくれるようです。秋にもぜひ訪れたいです。

 中門をくぐると左手にまた小さな門があり、その先に方丈と「十六羅漢の庭」があります。

 玄関には竹が描かれた火鉢が置いてあり、中には日本の夏に必需品の蚊取り線香が焚かれていて、ほんのり懐かしい香りが漂ってきます。
 階段の正面には、臨済宗の禅僧・廓庵が考案した『十牛図』が描かれた衝立が置かれています。悟りを開く禅の教えは奥が深いですね。

十牛図と竹が描かれた火鉢

 そして方丈に進むと細川頼之公が詠まれた「海南行」という歌が襖絵に書かれています。
書いたのは現細川家当主、細川護熙元総理だそうです。
 人生五十 功無きを愧ず
  花木春過ぎて 夏巳に中なり
 満室の蒼蠅 掃えども盡し難し
  起って禅榻を尋ねて 清風に臥せん
 
頼之公は、管領として政権を担当していましたがライバル大名たちのクーデター(一三七九年、康暦の政変)により領国讃岐(香川)への退去を命じられ、そのときにこの地蔵院に立ち寄って詠じたそうです。
この襖絵は4月~9月「海南行」、10月~3月瀟湘八景の水墨画に入れ替えて展示されるそうです。

七言絶句「海南行」

 となりには、猪目窓と呼ばれる窓がある茶室があります。猪目窓とはハートの形をしたようなデザインですが、実は1400年以上も前からある猪の目に由来するデザインで、魔除けや福を招く護符の意味合いがあり、お寺や神社など伝統的な日本建築によく使われるデザインだそうです。
猪の目の向こうに緑の竹林が広がります。

ハート型の猪目窓

 龍が彫られた衝立や細川家の家紋、九曜紋が浮き彫りにされた額が掲げられています。九曜紋は、9つの星(太陽、月、火・水・木・金・土の五惑星、日月食や彗星に関係するとされる羅睺星・計都星)を表し、星の信仰に由来して、古くから加護を願って車や衣服にあしらわれた紋だそうです。

九曜紋の架かった茶室

 方丈には禅宗の初祖、達磨大師の掛け軸が飾られています。教外別伝、不立文字、直指人心、見性成仏の四聖句で、ひたすらに座禅を修して人間に本来備わっている仏性を徹見し、一体不二となって淡々とした自由の境地に安住すると教えています。

 「十六羅漢の庭」は宗鏡禅師の作で、平庭式枯山水庭園で、十六羅漢の修行の姿を現し、庭に配石された一つ一つの石が羅漢を表しています。

 方丈から「十六羅漢の庭」をゆっくりと眺めていられます。正面には大きな胡蝶侘助と言う品種の椿が植えられています。桃色と白色が混じり合った、とても可愛い小さな花が咲くそうです。花が咲く頃にもまた来てみたいです。

方丈からゆったり眺めていられる

 羅漢とは、智恵の力をもって悩みをなくし正覚に達すること、又は智恵を得、悟を開いて世人から供養を受けるに足る聖者のことをいうそうです。
悟りを開いて、みんなから尊敬される人と言うことでしょうかね。
ここの羅漢は男山の八幡宮に願をかけているので、その方向(左手後)に少しずつ傾いているそうです。

十六羅漢の庭

 容赦のない直射日光が照射されていますが、緑に敷き詰められた苔庭に大きな「胡蝶侘助」の影が美しいコントラストを描いています。

胡蝶侘助の影

 小さな門をくぐったところから方丈の軒先と「十六羅漢の庭」の景色です。枯山水庭園ですが、緑の苔が庭一面を彩っています。

トンチの一休禅師は、後小松天皇の皇子ですが、母は伊予の局と言い帝の御子懐妊を妬む者の讒言で御所を退出させられ、この地蔵院の近くで千菊丸(幼名)を生み、その後地蔵院で6歳まで養育されたそうです。

 参道の両側は「竹の寺」と呼ばれるのにふさわしい景色が広がっています。暑い夏に青竹は見ているだけで涼しげです。もみじの木もたくさん植えられてあるので、紅葉の頃は見応えがあるでしょうね。
 ここから車で10分ほどにある嵐山の竹林はとても有名ですが、もう竹より人の方が多いぐらいの観光客で歩くのもままならないほどですが、この「竹の寺」はほとんど観光客とも出会わず、ゆったりとお庭を拝見することが出来ます。近くにある苔寺(西芳寺)もとても有名で予約が必要ですが、こちらは予約も必要なく観ることが出来ます。京都に来られた際には、ぜひオススメのお寺ですよ。

参道の両脇にある竹林

 竹は、昔から竹筎(ちくじょ)、竹瀝(ちくれき)、竹葉(ちくよう)など漢方薬として用いられ、清熱、清心、滌痰、開鬱などの薬として重用されてきました。たけのこメンマなど、食材としてもよく食べられます。性味、帰経は[微寒/甘、肺・心・大腸]、効能は補虚消食、瀉下、清熱、活血などとなっており、健胃益気、滑腸通便、胃熱や肺熱の除去、通血脈などの効果があります。

立秋の養生法

 さて、「立秋の養生法」ですが、まだお盆も過ぎていないのに秋と言われてもピンときませんね。でも、日の暮れは少しずつ早くなってきているのを感じます。京都市内では6月末は19:15ぐらいが日没時間でしたが、今は18:55ごろになり20分ほど早くなっています。少しずつ「気」は巡っていますね。
 秋は、陰気が旺盛になり、万物は収斂して実を結び、やがて枯れていく季節です。暦書によると「斗指西南維為立秋,房秋者揪也,陰意出地始殺萬物,按秋訓示,穀熟也,故名立秋」(斗が南西を指すと、立秋となり、陰の意は大地を出て万物を弱め始め、穀物が熟すころで、故に立秋という)。
 現代では、まだ盛夏の余熱が残っており、陽射しは強く高温多湿で残暑が厳しいです。まだまだ暑邪と湿邪に注意し、熱邪には特に気をつけ、夏・梅雨の養生法「健脾利湿と安神養心」をしっかり行うことが大切です。
秋の養生法については、もう少し先になって秋の気配を感じられるようになってからお話ししたいと思います。

『冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏』

多汗と体臭に関係する臓腑経絡

 暑いのでちょっと歩いただけで汗が噴き出てきます。汗をかくとやはり汗の臭いが気になります。
最近、化学香料に過敏症の人が多くなってきました。香水や柔軟剤、芳香剤などの化学物質で合成された香料の匂いを嗅ぐと、頭痛やめまい、不快感、吐き気などの症状を引き起こします。相手にツライ症状を引き起こさせるので化学香料には気をつけなければいけませんが、自分自身の汗や体臭も気になりますね。どちらのニオイも困りますが、出来れば自分の汗や体臭が気にならないようにしたいです。
 皮膚には毛穴汗孔と呼ばれる小さな穴がたくさん有り、体温が上昇するとその穴から発汗し、その気化熱で熱が奪われ体温を下げてくれます。汗が出なくなると、今のような体温より高い気温になったりすると体内の熱を下げられず生命の危険が生じます。
 「霊枢・決気篇」に『腠理発泄、汗出溱溱、是謂津』(津液を陽気が蒸気に変え、玄府から体表へ出たものが汗である)と書かれ、正常な汗は津液が変化した物で、営衛を調和させ皮膚を潤すなどの作用があると考えます。
津液とは、生命活動に必要な水分のことで、汗を調節しているのは衛気です。衛気は気の一種で、バリアのように体表を守って外邪の侵入を防ぎ、発汗を管理して体温を調整します。多汗は、衛気の不足や、衛気を主る、衛気の流れを主る、また汗は心(しん)の液とも言われ汗と関係の深い心(しん)、老化や水の代謝を主るなどの臓腑失調により生じます。
 高温多湿な季節に、外を歩いたり運動したりすると汗が出るのは正常な体の反応ですが、皮膚についた汗を放っておくと雑菌が繁殖してニオイが発生します。また、女性ホルモンには汗を抑える作用があり、男性の方が揮発性のニオイの成分が多いため、普通は男性の方が女性より体臭が強いです。女性の場合、閉経前後になると女性ホルモンが低下するためホットフラッシュと呼ばれる熱感を感じたり急に汗が噴き出てきたりすることがあります。

自分の弱い五臓を知り、その気を補おう

中医学の診察法「聞診」によるニオイ

 中医学の診察法には、望・聞・問・切という4つの診察法があり、聞診の中には患者の声を聞いたりお腹を叩いて音を聞いたり、またニオイを嗅ぐことも含まれ昔からとても重要視されてきました。体臭や口臭、また患者のいる部屋のニオイなどは、カラダの状態を知る重要な要素なのです。
 臊(あぶら)くさい焦げくさい心(しん)香(かんばし)くさい腥(なま)ぐさい腐(くされ)くさいの異常と診ます。つまり肝が弱ると脂くさい動物的なニオイがし、心(しん)が弱ると焦げ臭く汗くさいニオイがし、脾が弱ると甘い花や果実のようなかぐわしいニオイがし、肺が弱ると魚のような生臭いニオイがし、腎が弱ると物が腐ったようなニオイがするのです。実際、脂くさいのは脂漏性皮膚炎が原因だったり、糖尿病の汗や尿は甘酸っぱいニオイがし、また甲状腺機能亢進症やパーキンソン病でも独特の体臭が出ると言われます。今までと違う体臭を感じるようになったら早めの検査がオススメです。

自分の気になる体臭の原因は?

イヤな汗や体臭が生じる5つの証(体質)

 このように異常な体臭は、カラダや五臓の異常によると考えますが、強い体臭は主に熱邪が関係していると考えます。暑邪湿邪が長期間体内にこもり熱を帯びると熱邪に変わります。カラダの中に余分な熱がこもると、カラダから出てくるもの(「カラダからのお便り」)に特徴が現れます。熱邪体質になると、おしっこ、便、汗、鼻水、ヨダレ、オナラ、おりもの、月経血、目やに、耳垢などの排せつ物や分泌物がネバネバと粘稠性を帯び、便は硬め、色が濃い、臭いが強いという特徴があります。そしてちょっとした傷や虫刺されでも化膿しやすく、普段から熱っぽく、発熱したり、目の充血、舌が紅い、疼痛、出血などの症状が起こります。
逆に「カラダからのお便り」が、無色透明、サラサラ、臭いがほとんどない、舌が白っぽいなどは寒邪によりカラダが冷えていると診ます。
 熱邪には、熱邪そのものが旺盛で強い実熱タイプと、熱を冷ます陰液が不足したため熱邪が強まったように感じる虚熱タイプの2タイプがあります。

 1つめの体質は、衛気が不足して汗が出る肺衛不固証。皮膚の表面をバリアで包んで守っているのは、肺が作る衛気です。この衛気は全身をバリアのように覆って、汗を調整し髪や肌に潤いを与え、ウィルスなど外邪の侵入を防いでいます。肺の働きが弱って衛気が作れなくなるとバリアが薄くなり、邪気の侵入を許したり汗の調整が出来なくなり必要以上に汗が出るのです。  
 気が不足しているので、ちょっと動いただけで汗が出たり、汗とともにさらに気も漏れ出てますますカラダが弱ります。
2つめは、心配事や気疲れが多く心労が重なると心気を消耗した心気虚証です。疲労や倦怠感、不安感、胸が苦しい、めまい、動悸、息切れなどや冷や汗など異常な発汗が起こります。

これらの虚熱証でも発汗による体臭は生じますが、より強く体臭が生じるのは、熱邪を伴う実熱証です。
 3つめは、肝鬱気滞証で、精神的なストレスや怒り、沸々とした抑鬱などで情緒が不安定になると肝の働きが弱り、気の巡りが滞って肝鬱気滞となり、これが続くとやがて熱邪を生み肝火となって多汗や体臭を生じます。
 4つめは、湿熱証です。脾虚や水分の摂り過ぎなどにより水の巡りが滞り、それが脂っこい食事や激辛などの刺激物、アルコールの摂り過ぎで熱を帯びてくると、べったりと粘っこい汗や生臭い強い体臭を生じます。
 5つめは、虚熱証ですが陰が不足するためなんとなく熱っぽさを感じる陰虚火旺証で、老化や夜更かし、房事過多などにより血・津液・精といった陰液が消耗して体臭が生じます。陰液が消耗すると、カラダの余分な熱を冷ます力が弱まり、相対的に熱邪が旺盛になって機能が亢進し、熱っぽい、発汗、体臭などの熱証が表れます。加齢臭はこのタイプと考えます。

体臭の原因を改善しリラックスした毎日を

体質別の体臭を改善する養生法と薬膳食材

1.肺衛不固証
  
肺は「喜潤悪燥」と言い、滋陰潤肺することが大切です。冷たい飲食物
  は避け、体を温める食べ物を選び栄養バランスを考え、ビタミンやミネ
  ラルが豊富な食材を摂取することが大切です。また、夜は早めに就寝し
  て十分な睡眠と休息を取ることが大切です。そして肺経を良く伸ばすヨ
  ガやウォーキングなどの軽い運動を日常的に取り入れ、体力を維持しま
  しょう。リラックスするように心掛け、ストレスを溜めないことも大切
  です。
  おすすめの食材は、
   大根、にんじん、白ネギ、キャベツ、レンコン、やま芋、トマト、キ
   ュウリ、ナス、ピーマン、ズッキーニ、オクラ、トウモロコシ、枝
   豆、苦瓜、ブロッコリー、サツマイモ、ほうれん草、シシトウ、生
   姜、スイカ、梨、メロン、桃、ブドウ、キウイ、リンゴ、ブルーベリ
   ー、パイナップル、マンゴー、ライチ、アメリカンチェリー、アーモ
   ンド、プラム、鮭、豆腐、豆乳、ハチミツ、ヨーグルトなど。
   薬膳食材では、
    なつめ、枸杞の実、白きくらげ、百合、桑の実菊花、杏仁、山薬
    (山いも)、銀杏、枇杷、麦門冬、五味子
など。
2.心気虚証
  
心気虚証の主な原因は、心の気(エネルギー)が不足して、疲れやす
  さ、動悸、不安感、めまいなどの症状が現れます。主な原因は、 長時間
  労働や過度な運動、精神的なストレスなど肉体的、精神的な過労が続く
  と心の気が消耗します。特に不安や心配、恐怖などの心労は、心の気を
  損傷し、また睡眠不足や不規則な生活習慣、食事の不摂生などで起こり
  ます。また、加齢や長期の慢性疾患でも心気を消耗します。
  改善や予防法は、適度な運動と休息を採り入れバランスの取れた生活リ
  ズムを保ち質の良い睡眠をとり、特に心気を補う食材を積極的に摂取し
  て、リラックスする時間を持ち、ストレスを適切に管理して心気を補う
  ことが重要です。
  おすすめの食材は、
   トマト 、キュウリ、ナス、ピーマン、ズッキーニ、ほうれん草 、に
   んじん、春菊、やま芋、しその実、小麦、マッシュルーム、海苔、コ
   コナツジュース、スイカ、メロン、枝豆、桃、ブルーベリー、鶏肉 、
   牛肉 、伊勢えび、エビの甲殻、牡蠣、豆腐 、ハチミツ、卵、黒豆、
   くるみ、茶、など。
   薬膳食材では、
    なつめ、竜眼肉、黒きくらげ、蓮の実、桑の実百合、党参、黄耆
    
など。
3.肝鬱気滞証
    
ストレス、怒り、イライラ、抑うつなどの感情が長期間続き、肝気が
    スムーズに流れなくなり、イライラや抑うつ感、不安感、気分のム
    ラ、胸や脇腹の張り感や痛み、のどの違和感(梅核気)、胃の不快感
    や消化不良、便秘や下痢などの消化器系の不調月経不順、月経痛、 
    PMS(生理前症候群)などが現れることがあります。
  おすすめの食材は、
   セロリ、豆苗、トマト、にんじん、トウモロコシの毛、ほうれん草、
   レンコン、ゴマ、エノキ茸、シイタケ、マッシュルーム、梨、仏手
   柑、ミカン、オレンジ、レモン、ゆず、ぶどう、アワビ、エビ、クラ
   ゲ、シジミ、スズキ、太刀魚、ほたて貝、まぐろ、ヤリイカ、烏骨
   鶏、牛レバー、鶏レバー、豚レバー、豚肉など。
   薬膳食材では、
    菊花、ジャスミン、松の実、桑の実、なつめ、竜眼、玫瑰花、山楂
    子
など。
4.湿熱証
    
湿邪と熱邪が滞り、ニキビ、湿疹、かゆみ、赤みなどの皮膚の炎症や
    トラブル、胃の重い感じ、消化不良、下痢、便秘、腹部の膨満感など 
    の消化器系の不調、カラダや頭が重い、手足がだるい、疲労感、口の
    中が粘っこい、口内炎、排尿困難や頻尿など排尿異常などが起こりま
    す。この証の原因も不規則な生活、睡眠不足、運動不足、脂っこい食
    べ物や甘いもの、生もの、冷たい物、アルコールの過剰摂取、精神的
    なストレスにより起こります。
  おすすめの食材は、
   ごぼう、くわい、春菊、生姜、セリ、セロリ、だいこん、たけのこ、
   玉ねぎ、たんぽぽ、冬瓜、きゅうり、苦瓜、へちま、スイカ、なす、
   みつば、みょうが、ミント、やま芋、カシューナッツ、銀杏、栗、
   くるみ、しその実、海苔、昆布、ワカメ、柿、梨、枇杷、仏手柑、
   ハチミツ、茶、クラゲなど。
   薬膳食材では、
    菊花、はと麦、緑豆など。
5.陰虚火旺証
     
カラダの余分な熱を冷まし潤いを保つ陰液が不足し、火(熱)が過剰
   になり火が暴走して発熱やのぼせ、ほてり、異常な発汗、口やのどが
   渇く、皮膚や目の乾燥、便秘気味、尿量減少、睡眠の質が悪い、イラ
   イラ、不安感などの症状が現れます。
  おすすめの食材は、
   キュウリ、トマト、ナス、ズッキーニ、やま芋、ゴーヤ、オクラ、ダ
   イコン、ほうれん草などの青菜、大豆もやし、小麦、バナナ、スイ
   カ、メロン、梨、桃、ブドウ、プラム、アメリカンチェリー、ブルー
   ベリー、アロエ、ライチ、柿、ごま油、だいず油、なたね油、ハチミ
   ツ、牡蠣、しじみ、なまこ、ほたて貝、鶏卵、バター、豚肉など。
   薬膳食材では、
    百合根、松の実、枸杞の実、桑の実、白きくらげなど。

 オススメの食材や薬膳食材は、自分の今の体質をチェックしてカラダが寒熱虚実のどちらに傾いているかを把握して、それを正常に戻してくれる食材を選ぶことが大切です。オススメに記載されていても、今の自分のカラダの寒熱虚実に合わない食材は、かえって体調を悪化させてしまいますので、必ず自分の今のカラダに必要な食材を選んで使いましょう。
弁証論治の無い薬膳や治療法は中医学とは言えません。

まずは自分の体質を知り、その体質を改善する食べ物を

京都伝統中医学研究所の"立秋におすすめの薬膳茶&薬膳食材"

1.「安神養心」精神を安定させ心を養い穏やかに過ごすための薬膳茶&食材

 まだまだ高温多湿で残暑が厳しい時期なので、「安神養心」「清熱解暑」の養生法の継続が必要です。
心気虚にならないように気血をしっかり補いましょう。
オススメの薬膳茶&薬膳食材は、
薬膳茶では、なつめ薬膳茶、なつめ竜眼茶、酸梅湯、水巡茶、気血巡茶など、
薬膳食材では、新彊なつめ、枸杞の実、黒きくらげ、金針菜、竜眼、蓮の実、緑豆、はと麦、桑の実、紅花などがオススメ。

2.「清熱解暑」カラダの熱を冷まして、余分な熱がこもらないように

 まだまだ、夜も蒸し暑くて寝苦しい日が続きます。カラダに熱がこもりやすくなり「熱邪」にやられます。心は火に属し熱と結びつきやすく熱がこもると「心火」を炎上させます。心火が炎上すると頭痛、めまい、精神錯乱、不安感、煩燥、不眠、動悸、脳出血などを引き起こします。出来るだけ意識的にも心(ココロ)を穏やかにしてリラックスして安静になるように心掛けて過ごしましょう。
心を養い、気血の巡りを調え、精神を安定させるオススメの薬膳茶&薬膳食材は、
薬膳茶では、気血巡茶、酸梅湯、水巡茶、理気明目茶、五望茶、ダイエット応援爽快茶など、
薬膳食材では、金針菜、菊花、はと麦、緑豆、百合根などがオススメ。
いろいろお豆のお汁粉セットでお粥にしてもGoodです!
清熱解暑や暑気あたり予防に、蒸し暑い台湾の夏の定番薬膳スープ四神湯もぜひオススメです。

3.入浴時におすすめ漢方入浴剤

寒湿タイプにオススメ
 一日中冷房の効いた部屋で仕事をしている人や乗り物などでカラダが冷えた人は、カラダをしっかり温めることが大切です。
 ヨモギがたっぷり入った「ポカポカあたため乃湯」もカラダが温まりココロの緊張もほぐれ気の巡りを促進。
 ヨモギは漢方で艾葉(ガイヨウ)と言い、古来から擦り傷や切り傷など出血時に止血薬などとして使われたり、浄血や造血、デトックス作用(むく みの改善)、冷え性改善、美容効果があり、最近では「よもぎ蒸し」なども流行っていますね。

湿熱タイプにオススメ 
 仕事やスポーツなど屋外の活動で汗をかいたりカラダが火照っている人にオススメ。エキゾチックでオリエンタルな香りの 「すっきりさっぱり乃湯」暑気あたりの体調不調やストレス、気鬱などを解消してくれます。
 藿香(かつこう)は、お腹を温め、湿を追い出冷たい物の飲みすぎ食べ過ぎで傷めた脾胃を補ったり夏カゼの予防など。漢方薬の「藿香正気散」でよく使われます。アロマではパチョリと呼ばれオリエンタルでエキゾチックな香りで人気があります。藿香に生姜や陳皮をブレンドして冷房などで冷えたカラダを温め、爽やかな香りでリラックス。
☆どちらも、漢方の香りが浴室全体に広がり、ココロもカラダも癒されリラックス♪

薬膳茶や薬膳食材などの商品は各ショップでお買い求めいただけます。
薬膳茶&薬膳食材専門店 京都 楽楽堂  本店公式サイト
 国際中医師がオリジナルブレンドした季節の薬膳茶や、厳選した安心安全の薬膳食材を専門に扱っています。ぜひご利用ください。

葉月の貴女の運勢&養生法先読み通信

 ただいま薬膳茶&薬膳食材専門店 京都 楽楽堂 本店オンラインショップのLINE公式アカウントにお友達登録いただいた方で、ご希望者に彦阪泥舟社中と共同企画「貴女の星の運勢先読み通信」を無料でプレゼント。ご希望の方はLINEお友達登録の上、生年月日と「先読み通信希望」と記入してLINEにてお申し込みください。九星気学の本命星による文月(7/6~8/6)の貴女の本命星の運勢傾向と中医学的養生法を記載したPDFファイルをLINEでお届けします。
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京都伝統中医学研究所 楽天市場店 https://www.rakuten.co.jp/iktcm/
京都伝統中医学研究所 ヤフー店 https://store.shopping.yahoo.co.jp/iktcm/

 中医学や漢方の知恵を毎日のくらしに活かして、体質改善や病気の予防に役立てて下さい。
次回は、8月22日「處暑」ですね。暑さも止まるところという意味ですが、本当に止まってくれるとありがたいですね。でも、まだまだ猛暑日が続きますので、熱邪や暑邪を避けしっかり熱中症対策をしてお過ごしください! 

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