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散財日記?

Amazonのおすすめに、松任谷正隆氏の本が紹介された。普段の購入履歴にAIが判断したのだろう。しかし書評を読んでみると、賛否両論。ハマる人にはハマるようだ。否定的な感想を並べると、写真がモノクロで小さい、内容の割に価格が高いなどと書かれていた。私の推察ではあるが、こうした評価をしている方は店頭で購入していないのだろうと思われる。先ず表題だけを見て本を購入することはない。あるとすれば、最初から中身を知っている場合だけだ。『写真がモノクロで小さい』というのは、手に取って見ていれば自然とわかる。また『内容の割に価格が高い』というのも、少し内容を読んでいれば、自分に合うかどうかは判断できるからである。

私は著者の肩を持つ訳ではないが、この本は結構金と労力を掛けている。ページ数は250ほどであるが、厚手の上質紙を使用している。また確かにカラー写真よりもモノクロ写真が多い。これは商品紹介の雑誌ではない。あくまでもエッセイだ。つまり文章が主役なのだ。そして仮にすべてをカラー写真にしてしまったら、この新刊1,600円では納まらなかっただろう。またフルカラーにすると、本自体が嫌らしく見えてしまう。

敢えてモノクロ写真にしたのだと私は思う。モノクロで見せることで、本来のカラーは読者に文脈から想像してもらおうという試みではないだろうか。サイズが小さいものもあるが、このバランスが良いのだ。装丁から写真のサイズ感とその配置、文章の文字のフォントに至るまで、相当作り込んだものと思われる。やはり見た目でもセンスの良さが感じられる本である。この本の出版社が世界文化社であると知り、私の疑問は解決した。

『あっ、内容についてはどうなんだ?』って。読むのはこれからさ。

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