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高校3年生の定期テストは大学入試問題をこだわりながらならべるだけにしている

皆様お疲れ様です。

Twitterでもなんでも、定期テストについてのものが流れてきていますね。

中学・高校以上であれば、作問と採点という作業がどうしてもつきまといます。

もちろん、成績をつける作業も(学期末にかけて)あるわけなんですが。

そのため、教えなければいけない内容と、確認したい内容と、教えている生徒の層と、最終的な成績の分布を考えながら作問しなければなりません。

一方で、大学受験を控えた高校3年生については、日頃の勉強の内容を定着させながら、少しずつでも入試問題レベルにまで昇華させていかなければなりません。

問題文の文章量や、問題の流れは、やはり大学入試問題らしさというものはあると思っています。

私自身は学校側からある程度授業力を信頼してもらっているので、毎年高校3年生を担当しているのですが、高校3年生の定期考査の問題は、大学入試問題をそのまま並べるということをここ数年しています。

ただし、ここにこだわりをもっています。

1.授業中に扱った内容がベースになっている

入試問題のレベルとしては標準的なものになってしまいますが、やはり定期テストなので確認の意味合いも強いです。

また先述の通り、学期末の成績処理の材料の最たるものになってきますので、ある程度は点数もとれるものにしなければいけません。

初見殺しのような問題とか、難問・奇問の類は使いません。

後半に、読めば解ける問題や、ギリギリ超えられそうなレベルも複合問題なんかが1~2問あるくらいなら、全体のバランスを考慮した上で出題することはあります。

2.元の問題に手を加えなくてもいいものを使う

傍用問題集などは、引用した大学入試問題に加筆修正して収録されていることも多いです。

もちろん、手を出しやすいという側面はありますが、実際の大学入試問題からは変わってきてしまいます。

私自身は、できる限り大学入試問題の新鮮さを失わせたくないので、出題者側で加筆修正(特に削除)をしなければいけない問題を使わないようにしています。

私自身の出題意図をものすごく汲み取ってくれていて、生徒に少しヒントを与えれば解けそうな場合には、少しカッコ書きや※印で注釈をつけたりすることはあります。

個人的には、加筆はしても、修正(特に削除)はしないです。

3.大学入試問題のデータベースをフル活用する

巷には紙媒体のものも含め、データのものも含め、大学入試問題は出回っています。

それこそ20年くらい遡ることはかなり容易になっていると感じます(場合によっては30年くらい遡ることも可能かもしれません)。

特に単元を指定して検索をすることができるデータベースもありますので、出題年度を指定しないまま入試問題を検索すると、時として膨大の量の検索結果になることもあります。

ここが最大のこだわりポイントなのですが、1つ1つ丁寧に見ていって、自分が生徒に出題したいものができるだけ盛り込まれている問題を探します。

この作業がものすごく時間がかかります。

自分のやり方としては、まずは検索をかけて絞り込みます。
次に、模範解答をざっと見て、問題を逆算しながらあたりをつけて絞り込んでいきます。
ここで一度紙に印刷して、実際に問題を確認しながら適切な難易度であるかどうかを再確認しながら絞り込んでいきます。

もちろん、模範解答だけを見ているわけではなく、同時に問題文も斜め読みしていることもあります。

とにかく学習内容の質・量・タイミングなどを考慮しながら、生徒に刺さりそうな問題を徹底的に選び抜くことを意識しています。

おわりに

試験を返却する際に解答解説も配付しますが、このタイミングで出典元を紹介することが多いです。

生徒によって受け取り方は様々で、自分が目指したいレベル帯の大学名を目にした途端に「復習しよう」と強く思うこともあるようです。

もちろん、自分が目指したいレベル帯の大学よりも下である場合には、それが危機感になることもありますが、いい意味での危機感というか、緊張感になるように、メンタル面での配慮などもしています。

逆に大学のネームバリューを利用することもあります。
難関大の割に標準的な問題というのももちろん混じっていますので、これを定期考査に混ぜることによって、生徒の自信をつけたり、達成感を感じさせたりということもできます。

そういう意味でも、できる限り元の大学入試問題に手を加えるということをしたくないと思っています。

それゆえ、徹底的に大学入試問題を並べて比べて合いそうなものを出題しています。

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