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授業の体感時間が長く感じたり短く感じたりするのはなぜなのか

最近授業をやっていて、生徒がボソッと放った一言が記憶に残っています。

「他の先生の授業は3時間くらいに感じるのに、先生の授業は30分くらいに感じるんですよね。同じ50分授業のはずなのに‥」

様々な要因が考えられますが、8割くらいの確率で自分の授業がうまく進行しているのかな、と思ってしまいました。

というのも、人間、辛い時間はより長く感じ、楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうように感じるのは、よくある話です。

その生徒にとっては、の話になってしまうのかもしれませんが、授業に集中していたり、流れにのってついてこれていたりしているように感じていたので特に心配はしませんでした。

ただ、万が一のことがあってもいけないので、特にわからないことはないかとか、不安なことはないかということを確認はしておきました。

逆に、生徒の方は授業がわかりやすいし、理解もどんどん深められているし、自宅で復習もするようになり、好循環になっているという話も出てきました。

今回は、ポロッと生徒が漏らした一言がきっかけでしたが、改めて授業に対して常に向上心を持ち続け、より質の高い授業をすべく意識し続けていてよかったと思いました。

そして、この状態がより多くの生徒に広がっていくということは、お互いに授業に対する満足度が高まることにつながるようにも思います。

また、別の観点からですが、この状態を作れると授業進度を全体的にもスピードアップすることができるのかもしれません。

特に進学校で高校生の授業をする場合には、高校3年生時の最後の演習の時間などを確保したいという思いもあるはず。

しかし、学校によっては、高校1年生から科目として設置している学校もあれば、高校2年生から単位数を物凄く多くして追いつくという方法をとっている学校もまだあるようにも思います。

生徒の知識がある程度定着して結びついてこないと、質のいい問題演習をすることもなかなかできません。

個人的には、理科という教科は大学受験においてコストパフォーマンスのいい教科だと思っているのですが、残念ながらうまいこと理科2教科の勉強を間に合わせきれる生徒は、中堅校~中堅上位校には多くないのが現状なのかな、と思っています。

後半の問題演習をできるだけ長期間確保するために、高校2年生まででとにかく1周終わらせるという塾や学校もあると思いますが、無理しすぎて結局生徒が授業中何もわからないままになってしまうのも少し違うと思います。

できるだけ早く効率的に授業は進めつつも、理解度は可能な限り上げていく。

この欲張った状態を実現させるのは、やはり魅力的な授業をして生徒を惹きつける‥それこそ授業の体感時間が短くなるような状態に押し上げるということなのかもしれませんね。

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