マガジンのカバー画像

日々のつれづれ

279
日々の書きだめ場。
運営しているクリエイター

記事一覧

意欲も実力もある生徒は基本を疎かにしないという話

これは何でもそうだと思います。 勉強もそうですし、部活なんかもそうでしょう。 突き詰めると世の中のもの全てに通じるところがあるのかもしれません。 基本があるからこそ、活用できる知識の幅も増える。解ける問題や手が出せる融合問題なんかも増える。 行き詰まった時、振り返って検証してみると、意外に基本的なことが抜けていたり、疎かになっていたりすることも少なくありません。 今回はそんなお話です。 舞台は苦手な人も一定数いるだろう部活動です。 個人的には基本をしっかりと仕込み

JR東日本の構内放送と地方ベテラン教員の呟きから考える日本の教育事情

首都圏エリア、特に都内にも定期的に足を伸ばす方だともしかしたら私と同じ気持ちになるかもしれません。 中学受験の過熱ぶりは、様々な記事で目に見かけます。今年2024入試も受験した子どもの数は減少したものの、受験率自体は上昇していたという記事もあったように思います。 日本国内での教育の二極化は気になってしまいます。 さて、私の活動圏内はもちろんJR東日本の圏内なのですが、本日の構内放送を聞いていて、当たり前のようになりつつも、その当たり前のようになりつつある現状に対する違和

中堅教員になって他人の時間を奪うことを更に意識するようになった話

教員生活も10年を超え、自他ともに認める中堅教員になってきたと思っています。 もちろん、授業の安定性や質の向上、入試問題研究など現状を維持するだけでなく、更に向上させるように努力もしています。 今回のお話は、授業についてではなく、主に校務分掌や他の先生方と協同して組織を回していく方向のお話です。 若い頃は、とりあえず授業をしっかり年間通して回すことと、自分の守備範囲も含めてしっかり守り切るということが大切だと思います。もちろん、年齢や経験に応じて、その守備範囲も広げたり

在学時に手を焼いた生徒が社会に出て揉まれて母校訪問しにきた話

Twitterなどでは、小学校の先生の絶対数が多いように感じていて、小学生が卒業して中学生になり、母校の小学校を訪問してくるものの、あんまり相手にされない、相手にしないというようなものを度々見かけるような気がしています。もちろん、その逆の発信もありますが、ネガティブなものが記憶にどうしても残ってしまっています(自分だけ?) 年齢によって発達段階や社会の中で置かれる状況が異なるから、今回の私のようなポジティブな話題として提供(共有)できることもあるのだと思います。 さて、今

大学生とはかくあるべき、というような生き方をしている卒業生が訪問してきた

皆様、ご無沙汰しておりました。 いろいろありまして、更新を控えておりましたが、少しずつ頻度を上げつつ再開していきたいと思います。 さて、標題の件について。 最近見かける「卒業生が訪問してきた」というツイートなどには、ざっくりと言ってしまうと「少し面倒くさい卒業生が卒業したにも関わらずやってきた」というものが目立っているようにも思います。 リプなどを見ていても、相手にされないのにも理由がある、など「わかり味が深い」ながらもそんなにポジティブではないものが多かったように記

ChatGPTが登場してからのExcelについて考える

皆様お疲れ様です。 色々なことがあって記事の更新頻度もかなり下がってしまっておりました。 そろそろいろんなことをもとに戻しながら、様々な活動を再開してもいい頃合いかなと思っております。 さて、今年度あった大きな動きとしては、やはりChatGPTが1つ挙げられるのではないでしょうか。 特に校内のICT係に携わっている方なんかは実際に触ってみた方も多いのではないでしょうか。 そんな中で、便利さとともに危うさにも気づいた方もいらっしゃるでしょう。そして、それを伝えるのに苦労

超多忙な教員を救った1つのアプリを紹介します

それは今年7月にリリースされたポケモンスリープ。 正直、自分がポケモン世代だということは多分に影響しています。初代の赤緑が流行した時に自分自身は小学生でした。めちゃくちゃハマりましたね。もちろん最新作のスカーレット・バイオレットも購入し、スキマ時間を見つけて攻略しています。 懐かしさと、目新しさとも相まって、良い息抜きにはなっています。 さて、今回配信されたポケモンスリープ。これは睡眠の深さやリズムも含めた睡眠アプリとポケットモンスターの要素を融合させたアプリケーションに

最後の最後で国立大学理系学部に後期試験で合格できたのは本人の性格に依るところがやはり大きいと思う‥

皆様お疲れ様です。 2023年度が始まりました。 新年度の準備から始まり、新年度が開幕し、多くの人(生徒も教員ももちろん保護者も)にとって最初の一週間が過ぎ去ろうとしているのではないかと推察します。 公立校や土曜授業が無い方にとってはもう週末ですね。お疲れ様です。明日土曜授業がある方(公立校含む)はもう一息です。一緒に頑張りましょう。 さて、新年度に入ったのですが、昨年度の話題をさせていただきたいと思います。というのも、いくつか合格の報告が年度末にかけてバタバタと入って

学校現場で使う(使える)Excel関数について考える

ありがたいことに多くの方にフォローしていただいている本アカウントですが(Twitterもnoteもブログも)、1つの大きな更新の軸は教員とExcelの組み合わせのマガジンだったりします。 更新を始めた頃は、少しでも事務作業をデジタル処理することによって簡略化・作業効率化することができればという思いで始めました。 Excelの基本から(それこそゼロベースくらいを想定して)記事を構成してきましたが、実は更新が1年に1回くらいの頻度に落ち着いてしまっています。 もっとも、教員

授業時間数が足りなくて無理やり授業時間内に押し込んでしゃべった授業が生徒目線では意外に好評だった話

もしかすると教員あるあるなのかもしれません。 こちら(教員)側が、 今日の授業は会心の出来だった!と思ってやった授業が、実は思っていたほど生徒の記憶に残っていなかったり、定着度合いが悪かったり、テストの点数に現れてこなかったりすることってありませんか。 これはこれで、何でなんだろう?と思うことも多いのですが、1つの可能性としては、授業がわかり易すぎたために生徒もその場でわかったつもりになってしまって実は理解していなかったというパターンもあると思います。 また、本当に理解っ

高校教員になった教え子の大学受験生の指導法

ときどき出てくる私の教え子シリーズ。 高校教員になって数年ですが、無事に大学受験生の指導もしているようです。 大学入学共通テストの生物に関するお話教え子の実践編 自分なりに生徒と関係性を構築し、自分なりに独自に対策を考え、自分なりに噛み砕いて授業を行うという、まさに教員の鑑のような半年間を送っていたようです。 お陰で、超超難化した共通テストの生物に関しては、担当したクラスの全員が全国平均を上回ったそうです。 やるなぁ‥ (そして若いっていいなぁ‥) ちなみに、どうや

勇気を出して挙手で授業参加した子どもが必ず報われる理科の問いかけ

皆様、明けましておめでとうございます。 本年もどうぞ宜しくお願い致します。 初出勤を終えてきた方々はお疲れ様でした。私は(Twitterでもつぶやきましたが)9日が初出勤となりそうです。祝日なのに‥というのは部活の大会引率のためです。 さて、表題の件ですが、昨日以下のようなツイート&アンケートを行いました。 投票していただいた方、ありがとうございました。 今回の問題、実は1/8も1/6もどちらも正解になり得るのです。 つまり、どちらかに投票していただいた方は全員正解

今年1年間を振り返る(お酒の活用法で学んだこと)

ざっくり言ってしまうと お土産にお酒を買って渡すという校内政治(?)を覚えた1年間でした orz この手の話は苦手な方もいらっしゃると思いますので順を追って説明していきますね。 そもそも、お土産にお酒を買って渡すというのは、かなり親しい先生との間でのやりとりのお話です。そしてもちろん受け渡しも休日のプライベートな時間の話であって、間違っても学校内とかそういう話ではありません。 ついでに補足しておくと、必ず買って帰らなければならない、みたいな変な縛りみたいなものがある

授業展開と難易度設定は生徒との綱引き

いつも自分が意識していることを綱引きに喩えて話しますが、実際のところは多くの進学校で行われている話だと思いますし、皆さん苦労されている内容だと思います。 できるだけ効率的に、短時間で、より高度な内容を教えこんでいきたいというのは進学校に限った話ではないかも知れませんが。 とはいえ最近ちょっと感じるのは、担当する生徒が音を上げるハードルが低くなっているような気がすることでしょうか。 これは、生徒の学力レベルが本当に年々下がっているのか、実は読解力が下がっているからなのか、