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中堅教員になって他人の時間を奪うことを更に意識するようになった話

教員生活も10年を超え、自他ともに認める中堅教員になってきたと思っています。

もちろん、授業の安定性や質の向上、入試問題研究など現状を維持するだけでなく、更に向上させるように努力もしています。

今回のお話は、授業についてではなく、主に校務分掌や他の先生方と協同して組織を回していく方向のお話です。

若い頃は、とりあえず授業をしっかり年間通して回すことと、自分の守備範囲も含めてしっかり守り切るということが大切だと思います。もちろん、年齢や経験に応じて、その守備範囲も広げたり、応用動作ができるようになったりすることは重要です。
「守備範囲」という言葉を使ってしまったので、野球で例えるなら単純に1つのポジションで守れる範囲を広げるという意味もありますし、ショート以外にサードも守れるみたいなポジションを増やす(パワプロのサブポジション的な)ことも挙げられるでしょう。また、応用動作というのはゲッツーを取る練習なんかが例えとしてわかりやすいのでしょうか?こういう動きも年齢や経験に応じてこなしていけるようになっていきたい感じでしょうか。

特に後半の話ですが、ゲッツーを取る練習なんかは自分ひとりではできません。必ず誰かと練習しなければならない(=誰かの時間を奪う)わけで、こういう動きは学校現場のみならず、世の中の仕事一般でも同じだと思うわけです。
基本的に、自分ひとりで完結できる仕事は後回しにしたり、スキマ時間にこなすというのは原則だと思います。また、他者(他社?)と時間を合わせて打ち合わせをしたりする「他人が関わる仕事」は優先順位は高めだと思います。もちろん、仕事の期限が先なのか後なのかでも優先順位は変わってくると思うのですが、このあたりを判断してうまく回していけるようになるのが中堅までに身につけておきたいスキルの1つ、というところではないかとも思います。

若いときは、とにかくミスをしないように、勝手な動きをしてむしろ先輩方の足を引っ張らないように、適宜相談をしながら仕事を進めていたようにも思います。初任校で、「何でも気兼ねなく聞けるのは3年目までだよ」ということを言われたような気もします。

さて、中堅になって、学校の根幹に関わる仕事も少しずつ増えていくのではないでしょうか。そんな中で、他の先生と打ち合わせをしたり、相談したりすることも増えてくると思います。私自身ももれなくそういうタイミングが増えてきているのですが、ここで最近気をつけているのは「他人の時間を奪いすぎない」ということです。事前に論点や要点をまとめておくとか、そういうことをいつも以上に意識するとかそういうレベルに過ぎないのですが‥

そうはいっても、特に若い先生の授業の準備の時間などを奪ってもいけないと思いますし、奪いたくないとも思っています。なので、できるだけ邪魔にならないように、でもしっかり打ち合わせができるようにわかりやすく説明するなど、心がけています。

もちろん、まだまだ超ベテランの先生に甘えてしまうこともあったりもするのですが、学校の中での自分の立ち位置や仕事の軽重も含めて判断できるようになってきていると感じます。であるからこそ、自分自身もしてもらったように、若い先生にも還元していきたいと思いますし、いい意味での組織の歯車として回っていきたいとも思う今日このごろです。

教員はいまいちコスト意識が無い、という意見はちょこちょこ耳にするようにも思います。もちろん、人相手の仕事ですから、コスト意識をいい意味で無視すべき場面もあるのだと思います。一方で、先生方も人間ですので、これもいい意味でコスト意識をもってコンパクトかつ簡潔に済ませたほうがいいこともあると思います。中堅に差し掛かったからこそ、必要以上に労力をかけず、自分のためにも他人のためにも動いていきたいと思います。

そうやって動いて信頼や信用を積み重ねていくと、いつかどこかで、自分に返ってきたりもするのではないかなぁ~、とほんのり期待しています。でも、ベテランになるにつれて気になるのはやはり体調面ではないでしょうか。いつ、どこで、自分がどんな落とし穴に落ちるかはわかりません。突然大病を発症するかもしれないので、将来のために、今のうちからコツコツ貯金を貯めていきたいと思います。

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