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大人になった子ども達(本人さん編)
15年ほど前、私は学齢期の自閉症の子ども達のグループ教室を運営していた先生のお手伝いをしていました。
(その後、先生から引き継ぎ、運営をしていました)
15年振りに、そのグループに来てくださっていたお母さん達と、お茶をする機会に恵まれ、沢山お話する事が出来ました。
小さかった子ども達は、すっかり大人の若者になっており、近況を聞きながら、現在の姿に想いを馳せていました。
現在は、就労支援事業所で働いている方、施設入所している方、生活介護事業所に通っている方など様々で、
きょうだい児が結婚したり、いとこの結婚式に参列したりと、社会人として、様々な経験をしていました。
それと同時に、強度行動障害
(https://junior.litalico.jp/column/article/039/)
による施設との付き合い方の問題や、家族との関係性の問題などもあり、身体が大きくなったために、小さい頃とは違う問題も出てきていました。
きょうだい児の結婚式では、両親が「親」という立場のため、当日、本人さんを見ている事が出来ないため、欠席させた。とのことでした。(ショートステイなどを利用)
一方、いとこの立場であれば、参列する事へのハードルも低くなり、コース料理をぺろりと食べたという、びっくりする成長ぶりも見られた方もいました。
うまく支援を使いながら、日々を過ごし、色々な事にチャレンジする一方、利用できる支援がなく、特性に合った毎日を過ごす事が難しく、しんどい想いをしている方もいました。
特性に合った毎日を過ごす事の重要性は、学生時代にも課題としてあった様です。
現在、特別支援を受ける子ども達が、すごく増えているため、特別支援学校へ入学する子達が増えています。
(特別支援が、世界から批判されている現状がありますが、日本は、すべての子ども達に教育を受けさせたい。という考え方のもと、特別支援が手厚くなるという、世界とは逆行している状態になっています)
つまり、今まで特別支援の対象になっていた子達の中に、連続性の中でも比較的、言語、認知、コミュニケーションの面で、軽度の子達、もしくは、発達のアンバランスさがある子達が入ってくる事が多くなりました。
その事で、軽度の子達から刺激を受けて、もともと居た特別支援の子達が成長する。といった例もある一方、
集団の中では不安になる子や、行動障害がある子にとっては負担が大きくなり、重度の子達が、特別支援学校に行けなくなり、不登校になってしまう例もあるとの事でした。
現在、地域の学校等での不登校児の問題が大きくなっていますが、特別支援学校でも不登校の問題が出ている事には驚きました。
今一度、「特別支援」について考える必要がありますし、「生涯支援」についても、重度、軽度関係なく、考える必要があるなと感じました。
すべての子ども達が、自分らしく、自分の人生を歩めるためには、社会が、子ども達の特性を学び、支援する心意気を持つ事が大切だと感じました。
(ここでいう特性とは、障害に限らずです)
帰り際、施設での強度行動障害の様子を収めた動画を見せていただきました。
小さい頃とは全く風貌は変わっていましたが、昔の面影が少し残っていたその方は、不安な様子で、暴れていました。
身体が大きくなり、暴れている様子は、他者に大きな恐怖を与えるだろうと、映像を見て思いましたが同時に、見通しがつかず、状況がつかめないため不安から行動に出てしまっているのだろう。と、表情や行動から分かりました。
自宅では行動障害が出ないとのこと。
特性に合った毎日を、自分らしく過ごす事の重要性を改めて感じた、貴重な一日になりました。
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