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「障害」ってなんやねん!?(京大リアルゼミ名称変更について)

こんにちは!
今回は、我々京大リアルゼミの名称を変更することをお知らせします!

今まで、「障害者のリアルに迫る」京大ゼミとして1年ほど活動して参りましたが、本日より「障害」者のリアルを語り合う京大ゼミ -障害ってなんやねん⁉-、と名乗っていきます!

ただの名称変更かい!と思われるかもしれませんが、この変更には、語り合いを通じて形にした僕たち運営の想いが詰まっていますので、ご説明させていただきます!

最後までお付き合いいただければ幸いです。

迫る、から語り合うへ

僕たち京大リアルゼミには、障害者のリアルに「迫る」という雰囲気あまりなく、この動詞を使っていることにもともと違和感を抱いているメンバーが多かったです。

コロナで昨年のような講義の運営が滞った今年度前期

僕たちは毎週zoomを利用してメンバー同士が語り合い、自らを見つめました。

また、それをゼミ内だけで完結させず、このようにnoteにアウトプットすることで、より「自分にとっての障害とは」という問いを深めることができました。

さらに、その語り合いの過程でメンバー同士の理解や信頼関係の深まりが生まれ、安心感も感じあえるようになってきました

2019年度には実現できなかった、安心して語り合うことで自分を見つめられる場所へと少しずつ、着実に近づいていると感じています。

京都という時間の流れの遅い土地だからこそ、
京都大学という性急な答えを急がず「対話」の気風のある大学だからこそ、
自主ゼミという単位のないゼミだからこそ、
ゆっくりと「語り合う」ような場が作れるのではないか。

そんな想いで、京大リアルゼミ内に挿入する動詞としては、「語り合う」という言葉が合うと僕たちは感じています。

「障害者」から「生きづらさ」へ

では僕たちはいったい何のリアルを語り合おうとしているのか?

僕たち自身もうまく言葉にできません。

京都らしく鴨川に集まり(オンラインとのハイブリッドで)深夜まで語り合いました。

スクリーンショット (45)

一つ言えたことは、「障害とは何か、というか、障害を” 通して”何かを考えている感覚」を僕たちが持っていたということです。

僕たちは「障害とは何か」を理論でもって示そうという団体ではない
それはもっと頭のよい方達の方がうまくやってくれるだろう。

医学モデル、社会モデルとかではなく、僕たちが「障害」という言葉を通じて指している何かを探している。

人間、生きる、私…

色々な意見が出たが、ある程度意見の一致が見られた言葉は「生きづらさ」でした。

医学モデルから社会モデルへ、そんなパラダイムシフトが起こりつつある現代
障害を「生きづらさ」と捉えるのはトレンドとも言えるでしょう

奇しくも、理論を重んじない僕たちが行きついたのは理論的な「正解」でした。

しかし、この段階では僕たちは違和感を抱いていました。

障害を「生きづらさ」というマイナスの表現で代替していいものか。

「障害」という言葉は受け取る側の主観によってプラスにもマイナスにもフラットにもなりうるのに、「生きづらさ」は「づらさ」だからその言葉自体には基本マイナスな意味しかない。

そんな引っかかりが残ったまま、一旦の語り合いが終了しました。

「生きづらさ」から「障害」へ

場を変えて大原

僕たちが障害を通じて探している物は本当に生きづらさなのか。

再び語り合いを深めました。

ペンを取り、ポストイットをパズルのように並べ、ああでもない、こうでもないと言い合いました。

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僕たちが行きついた答えは、「」を「障害」につけるというものでした。
この案は皆の腑に落ちました。

これは僕の見解ですが、僕たちは「障害者」のリアルを語り合うのではなく、ある人を「障害者」とさせている「障害」について語り合いたかったのではないかと思います。

「障害」とは何か?

究極的には答えの出ない問いでしょう。
人の数だけ答えがあるといってもいいかもしれません。

その答えがあるのかもわからない問いを探求することが、
このゼミを運営するということであり、
参加者の方々にこのゼミの講義・語り合いに参加していただく
ということなのではないでしょうか。

「障害」者のリアルを語り合う京大ゼミ

障害者を障害者たらしめる「障害」の本質(リアル)を語り合うことで探求する、そんなゼミが僕たち京大リアルゼミなのかもしれません。

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副題「障害ってなんやねん!?」

「障害」とは何なのか

そんな僕たちのもやもやを、関西感とキャッチーさを加えて副題に添えました。

答えのわからない問いを語り合ってるからこそ、発言する際も「間違ってたらどうしよう」と思う必要もありません。
だれも合ってる、間違っているの判断ができないからです。

障害ってなんやねん⁉

そんな気持ちだけ持って気軽にゼミに足を運んでいただけると嬉しいなぁと改めて思います。


以上、長くなりましたが、こんな想いをこめて名称変更に踏み切りました!

先ほども書きましたが、僕たちのゼミの講義に参加する際の持ち物は「障害ってなんやねん⁉」という気持ちだけです。

何ならその気持ちすらいらないかもしれません笑
講義・語り合いを通じてそういう気持ちを体感しに来てもらえるだけでも嬉しいです!


すでに今期の第1回は終わりましたが、次回以降ブラッシュアップを続けて準備してまいります!

今後とも「障害」者のリアルを語り合う京大ゼミをよろしくお願いいたします!!

note(名称回)写真③


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