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ナマケモノ日記 第7回~ナマ子とぬいぐるみの話~後編

私たちは、NPO法人京都自死・自殺相談センター Sottoです。
京都で「死にたいくらいつらい気持ちを持つ方の心の居場所づくり」をミッションとして掲げ活動しています。
HP: http://www.kyoto-jsc.jp/

noteではシンポジウムの内容や活動について、関係者のインタビューなどを更新しているのですが、今回は打って変わり、Sottoの事務局勤務経験者で、Sotto随一の怠け者と定評のあるナマ子さんの月刊連載「ナマケモノ日記」をお届けします。

Sottoの内実のことや、ナマ子さん目線での生きづらさなどをテーマに、ゆるすぎる文体と独自の感性で綴ってもらいます。
Sottoの活動に興味を持っていただいている方もそうでない方も、物珍しいものを見る気持ちで、どうぞ覗いていってくださいませ。

前回はコチラ→ ナマケモノ日記 第7回~ナマ子とぬいぐるみの話~前編
第1回はコチラ→ ナマケモノ日記 第1回~はじめまして、ナマ子です~ 

ナマケモノ日記 第7回~ナマ子とぬいぐるみの話~後編

 さてさて、前回(まだ読んでいない方は、こちらからぜひ)の続きになりますが、世間では大人がぬいぐるみを愛でるということが、何だか恥ずかしいこととするような空気が漂っている気がします~~(まったく、ぬいぐるみに失礼な話よ。。)。
ぬいぐるみに限らずですが。。誰に迷惑をかけているわけでもないし、固定観念や勝手なイメージだけで、個人の趣味嗜好が評価され、好きなことを公言しづらい世の中って。。息苦しくて嫌になっちゃう~(もっと自由にいこうよ~)。

それに、大人になってからだけじゃなくて、子ども時代だって、例えば男の子がぬいぐるみを持ってるのは男らしくないから良くないとか、女の子が戦隊モノを見るのは女の子らしくないからダメとか、そんな圧力に近いものがあるような。。
ちょ~~~っと待ってよ。
「男らしく」とか「女らしく」とか、「大人らしく」とか、そんなくくりによって好きという大切な気持ちが遮られるのって意味が分からないし、シンプルに好きなものは好きでいいじゃない。。と思うわけです。

大人もハマる「遊戯王」

 最近YouTubeで見つけて初めて知ったのですが、カードゲームの「遊戯王」ってあるじゃないですか(皆知ってるのものなのかな?)。
とても大人にも人気があるらしく、すごくワクワクしながらカードを開封したり、対戦してたりする人たちの動画がYouTubeではたくさんアップされています。
レアなカードを数十万円、ものよっては100万円ぐらいかけて購入し、溢れんばかりの情熱と感動を語る人もいます。

ナマ子はカードゲームをやったことがないので、遊戯王のことはよく分からないのですが、きっとナマ子がぬいぐるみを愛するように、遊戯王のカードを愛する人がたくさんいるんだろうなー。。って想像してます。
カードのために数十万円かけるの???と思われるかもしれません。
でも、お金の価値だって人それぞれだよね👌
要は自分が満足できたらそれでいいじゃない、ってナマ子思う。うん。

本日のぬいぐるみ紹介① ~あらいぐま~

 そのナマ子ロジックで言えば、ナマ子がぬいぐるみを今でも大事にしてるのも、それを公言するのも、もちろんOK!ってことです。
って何だか、やたらとぬいぐるみ推しのナマ子ですが。。。
ナマケモノ日記4回目のナマ子年表でも書いた通り、ナマ子には過去に仕事のストレスから顔の湿疹に悩まされ、外にも出られない日が続いた過去があります。
ただベッドに横たわることしか出来ない日々の中で、寝ることに喜びも感じられない状態でした(睡眠を愛するナマ子にとっては瀕死状態ね、、、)。
そんな時、ナマ子に寄り添ってくれたのはあらいぐまラスカルのぬいぐるみなのです。

これまで幾度となく引っ越しをしてきたナマ子にずっと付いて来てくれたラスカルですが、近年はクローゼットの中で寝ていることがほとんどで、あまり触れ合うことがなかったのです。。。(ごめんねラスカル~)
けれど、湿疹に悩まされていた頃のナマ子はあまりにもしんどくて、癒やしを切実に求めていたため、ある日ふとクローゼットからラスカルを取り出し、ベッドで一緒に寝ることにしました。
子供の頃、眠れないとラスカルの鼻を触るクセがあり、それを思い出して触ってみたのです。

ラスカルと仲間たち_191114_0001

▲年季入ってる!

あぁぁぁ。。。懐かしい感触。そして安心感。
思わず涙が溢れたナマ子ですが、その涙を優しく吸い取ってくれたラスカル(今思えば、ラスカルとしては不本意だったかもしれないけど。。。まぁまぁまぁ)。
涙と一緒に、苦しいばかりの思いも少し溶けて和らいだ気がしました。
そんな風に、ぬいぐるみに助けられて今のナマ子があります。ぬいぐるみって偉大!!
そうそう、ラスカルはボロボロ過ぎて、はらわた(腹の綿)がポロポロ出てきちゃうので、最近は裁縫セットでこまめにメンテナンスしてます。。。

本日のぬいぐるみ紹介② ~カメ~

 あ、ついでにもう一つ紹介したいものが。。
もはや個人的なぬいぐるみ紹介が完全に趣味になっていますが、許してください。
このカメのぬいぐるみです。

ラスカルと仲間たち_191114_0005

ナマ子パパが写真を送ってくれました

この子は今は実家にいるんですが、昔にとっても可愛がっていました。
この子、実はアメリカ生まれでね。
上下スウェットを着て、頭にはフードをかぶっています(いいね~いいね~)。
実は帰国子女のナマ子(さらっと告白)なのですが、海外生活にまだ慣れなかった幼い頃、通っていた保育園のおもちゃ箱でこの子とは出会いました。
言葉も分からない中、友達のいなかったナマ子(そもそも友達作る気もなかったが。。。)。

毎朝保育園に行くと、まるで日課のようにおもちゃ箱からこのカメのぬいぐるみを取り出し、それから1日をスタートさせていました。
そして帰るまで片時も離さなかったことを今でも記憶しています。
そんな姿が印象的だったのか。。
保育園を去る日に、なんと!保育士さんがこのカメのぬいぐるみをプレゼントしてくれたのです。
人って優しい。。
いや~そんなぬいぐるみエピソードを思い出すと、涙が。。
って、どんだけぬいぐるみ紹介すんねん!(慣れない関西弁セルフツッコミしてみた)

自分が好きなものを、思いっきり話せる場所

 と、ここまでの美談(自分で言うな~!)ではないにしろ、子供の頃から大切にしているものや、好きなものに救われたり、昔を懐かしんで癒されることって、誰でもあると思うんですよねーーー。
それってきっと、隠さないといけないような恥ずかしいことでも、後ろ指さされるようなことでも本来はないはずです。
あくまでそれって純粋に個人的なことなのに。。。ね。ね。
と言いながら、ナマ子もぬいぐるみのことを、ここまで書き綴ったのはこのナマケモノ日記が初なのです~。
やっぱり、結構勇気がいるね~。

もっと、気楽に好きなものの事を話せる場所があるといいですよね。
好きなものの話をする時には、おのずと本音が出せて、普段は話せないことにも気づけたり話せたりするのではないかな~。。
そんなことをここ最近は感じるようになりました。

そして、ある日。。。とんでもないタイトルのイベントが、ふぅ~と頭の中に思い浮んでしまって。。。
その名も「ぬいぐるみナイト」。
ナイトは”Night”で夜に開催するという意味もありながら、「○○がないと」困る~、「○○がないと」寝れない~的なニュアンスも含まれていて(どっちかと言うと、後者が強いな)、
そんなタイトルの催し(大切なぬいぐるみを持参して、それについて話す、もしくは話しづらいことを、ぬいぐるみが代弁してくれる体で話す)を、いずれやりたいな~と考えたまま何だかんだと月日が過ぎていました。
なんと言ってもヘタレなので、一人ではなかなか動けない。。

まさかの「ぬいぐるみナイト」実現

 ところが、ひょんなことから、そのぬいぐるみナイトを今年の夏に大阪のとあるバーにて開催することになったんです(えぇ~急すぎる展開)。
そのバーの店長さんと知り合い、ぬいぐるみナイトのことを話したところ、「うちでやったら?」とありがたいお誘いをしてくれたのです。
話が通ってから開催まで唐突だったうえに準備不足で、当日は参加者もゼロに近いという現実があったわけですが。。(;´∀`)

まぁでも、これに懲りずに、人には言いづらい好きなものや、大切なものを持ち寄って(ぬいぐるみ問わず、フィギュアなど幅を広げて)そのことについて、ゆる~く話す場をまた作りたいな、なんて考えていまーす。

あぁ、今回は初の前編後編超大作を一気に書いたので、丸2日間眠れそうな勢いです。
ぬいぐるみ達に囲まれてふわふわしながら寝ようかな~。
おやすみーーん。

ヌッサ(ゆっくり立ち上がる音)
ファサファサ。。(ぬいぐるみをベッドに敷き詰める音)

ナマ子

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