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りんご「紅魁」の第1シーズン研究成果🍎

まずはこちらを読んでからの方がスッと入ってきやすので、是非ご一読いただければ。 


紅魁はおじいちゃん曰く「お盆に仏壇に飾ったもんだ」、とのことで、8月上旬が収穫期。極早稲品種です。

海外のシードル用品種としては一般的に用いられているものの、日本では流通しておらず、かつ日本語では情報がほとんど出てこない「紅魁」でした。また、とりあえずモノを成らせてみないと本当に紅魁かわからない、ということで今年は実験の意味合いで管理。

そして8月11日。猛暑日続きから気温も急に一気に低くなりひんやりとした空気。お盆は雨も続く予報なので、そろそろかなと思い畑へ。

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…た、玉割れしとる〜〜〜っ!!!

どうやら収穫が遅すぎた様子。

紅魁はとても玉割れしやすい品種らしいのですが、もっと収穫は早くて良かったと後悔。
極早稲も極早稲だな、と。
7月末に収穫すべきで、8月に入ってからの収穫では遅いかもしれない品種だということがわかりました。

ちなみに、7月26日に見に行ったときの紅魁の様子。

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同じタイミングの他リンゴと比較してだいぶ紅く大きいです。
このタイミングで収穫するには極早稲と言えど少し早いかな〜なんて思いつつ、今思い返せばこのときが収穫のベストタイミングだったのかもしれません。

こんなに立派ですが、薬剤は3回しか散布しておりません。
通常、リンゴは最低でもシーズン中10回は薬剤散布したほうがいいのですが、紅魁の「病気にとても強い」との特徴を見て、どれほど強いのか実験してみたくなり、売るわけではないのでギリギリを攻めてみました(もはやアウト)。

まずは20個ほど実がなったものの、7月末からの2週間で一気に玉割れ&シンクイガにやられ半分はダメになりました。

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きちんと収穫できたものは11個ほど。

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しかしとても香り高い。他リンゴに比べて強くエレガントな香り。
収穫が遅いのもあるのかもしれないが、蜜もしっかり詰まっている。

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そしてやはり皮が薄い。これが香りの強さと玉割れのしやすさにも繋がるんでしょう。

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そしていざ実食。

第一印象。「ん〜〜〜っ、すっぱい!笑」

しかし「すっぱい」で終わるのではなく、甘味もわずかに感じるのでそのまま食べると美味しくないわけではない。
ビターさはほぼ感じない。
食感は収穫するタイミングが遅かったので仕方ないが少しモサモサ感。
正確な酸度や糖度を測定したわけではありませんが、食味はおおよそグラフの通りなのではないかと思います。

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やはり生食というよりシードル用のリンゴだと確信。
また、熱を通してあげるととても良くなるんだろうなぁと。

今回は実験だったので、来年からはもう少ししっかり薬もかけてあげて、収穫のタイミングも早めれば化けるな、と思いました。

身が大きくなりやすいので摘果をしないほうがむしろちょうど良く、台風の影響もほぼ受けず、可能性を感じる、これからが楽しみな品種です。

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