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社会で求められる能力は?

こんにちは!長崎県で子ども向けに「演劇」の講師をしています渡邉享介です。

今回のお話は「習い事」ではありません。とある中学校演劇部の顧問の先生からの相談を受けて実際に行った演劇公演のお話です。

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長崎県の中学校に演劇部はたったの2校。

実は、長崎県内の中学校には、演劇部がたったの2校しかないのです。ですからもちろん大会なんてありません。あるときそのことについて相談を受けました。なんとか生徒のモチヴェーションを持続させたいと…。単純に、だったら自主公演をやればいい!とも思うのですがこれは顧問の先生に負担が大きくのしかかる。先生が疲れたら本末転倒ですから…私、考えました‼️

大会ないなら劇団やろうよ企画 ‼︎

表現の部分だけでなく、全て部員(中学生)が自分たちでやってみよう!という企画です。

以前、私はとある高校演劇部の外部コーチをやった経験があります。それに、今も高校演劇の大会審査員の依頼を受けることがありますので、部活動としての演劇部の活動内容はある程度わかっているつもりです。基本的に中学・高校の演劇部というのは大会にむけての作品づくりが主です。

ですが、もっと大きな目線で見ると「演劇づくり」でやるべきことは、それだけではありません。まったく何もないゼロの状態から、公演やイベントを企画する所から始まり、そのためのロードマップを作成し、会場を決めたり、会場との打ち合わせを行ったり、懐と相談しながら収支予算書を作って、広報活動をし、技術スタッフとの打ち合わせ、などなどなど…を、作品を創りながら行っているわけです。中学・高校の演劇部ではこの辺りのことは勿論、先生たちが行っています(演劇に限らず部活動の顧問の先生方は本当に大変です)。でもこれは当然のことです。生徒を支えるのが先生たちなのですから…

ですが、これちょっともったいないと私は思っています。こういった演劇づくりのプロセスはとてもいい教育プログラムになると以前から思っておりました。なので私、こんな日がいつか来るのでは…と思い作っておいた『舞台制作マニュアル書』を生徒の数だけ準備して、その日集まった生徒全員に配り、このマニュアル書通り順番にやっていくと演劇公演ができることを説明し『さぁ、やってみよう!』と無茶な提案をしたのです!学生も最初キョトンとしていましたが笑顔で受け入れてくれまして実際にこの企画がスタートしたのです。題して『大会ないなら劇団やろうよ企画!!』。もちろん中学生が最初からできるわかけないでしょうから、私がコーディネーターとして見守ります。

実際には学校側のスケジュールなどいろいろあって企画に合った充分な期間は設けれなかったし、何せ初めてごとでしたので、やれたことやれなかったことがありましたが、なんとか本番までたどり着きました。

演劇作品のクオリティは高いに越したことはないのですが、このプログラムでの大切さは、本番までたどり着くかどうか…なんなら辿り着かなかったとしてもそれはそれで、なぜ辿り着かなかったかを考えるリアルな経験となり不正解ではないのです。さらに、この企画のよさは、生徒が自らの意志で動かないと公演は実現しない!ということ。なので主体性が試されます。わからない時はドンドン質問をして解決していかなければことは進みません。もちろん質問されたら、全力の笑顔で私が答えます(^^)

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主体性や、他人を頼る力が身に着く。

初めてなんでチンプンカンプンだったでしょう。ですがこれを繰り返すことで自主企画力が磨かれます。すなわち主体性が身に付きます。出来ないことは他人に頼るという能力も身に付きます。これらは社会に出てとても役立つ力ですから、この企画はとてもよいプログラムだと思っております。あと大切なのは続けなければ意味がないので、そのためには「またやりたい!」と思わせる楽しさが絶対に必要です。生徒も意外と楽しんでいたと思います(本番前はテンパってたかな…)。
私にとっても初めての挑戦でしたのでこれからさらにプログラムをブラッシュアップさせていく必要があるとは思っています。

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※ 私から呼び出され、この企画のサポートを強制的にやらせれた数名の大人スタッフに心から感謝申し上げます(笑)

中学校にも演劇部を。

えー、中学校関係者の皆様。演劇は子どもの教育にとてもいいです。中学演劇部を作りませんか。このスタイルでよければ、全力でお手伝い致します。長崎県の高校演劇部も年々減っているようですし、その問題解決にも繋がる一つの案として提案いたします。これも芸術文化振興ですね。

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子ども劇団 ホーリーゴースト / 声劇団 さうんずぐ~‼

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