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未経験経理の転職後は出世に苦労する話

皆様、こんにちは。キョンくんです。

本日は未経験で経理に転職する前に身につけておくべきことや、転職後の身の振り方を書こうと思います。というのも、世の中ではあまりにも、未経験で経理にチャレンジして働くことの素晴らしさを語る人たちがいて、その言葉に乗るのが果たして適切なのか、ということに対して警鐘を鳴らしたいと考えたためです。

経理は手に職が付くので良い。いつからでもチャレンジができる、というような言説が、まことしやかに語られていますが、果たしてそれは物事の全てを適切に示しているのかを説明していきたいと思います。

本日のNoteは、未経験で経理を目指している方が現職で先にやっておきたいこと、既に転職済みの方がどういった身の振り方をすべきなのか、ということを私の経験も含めてお話しようと思います。経理転職がゴールなら、別にこのNoteを読んでいただく必要もありません。しかし現実は、実際に働き始めてからがスタートです。そしてゴールは何年も先の自分の立ち位置であるはずです。将来の自分がどうなっているべきかの青写真を描くため、読んでいただければと思います。

前段

今回、私は出世という観点でNoteを書きます。経理は他の職種と比べても、未経験にとっては出世に厳しい世界だと考えるようになったためです。ちなみに私も既に、ある程度他力本願にならねばスムーズな出世が厳しい状態です(売上1兆以上の企業→同規模企業への転職、という世間的にはエリートサラリーマンの私ですが、マジで現在苦労しています。誰にでも簡単に起きうる要因なので、それについても後述します)。

世の中には出世したいと思わない方や、年下が上司だろうが気にしない方もいると思います。また、未経験で経理に滑り込めたから、これで将来転職だって困らずにできるから出世できなくても辞めれば良い。って考える方も居ると思います。こういった方にこそ、考えてほしいと思って書きました。年齢を重ねて考え方が変わった時のために、準備してほしいからです。なお、このNoteはプライム上場企業での経験を元にした執筆なので、その点はご理解の上でお読みいただけますと幸いです。

最後まで読んでもらえれば、部長になるのも、課長になるのも、大変なことだと分かります。全員がなれるわけではないのだから、どの職種でも一緒、というわけではありません。経理を未経験で選んだからこそ、他の職種を選んだ時と比べても出世に苦労するというところを知ることになってしまうのです。なので、未経験経理を目指すにしても、現職で前もってやれることをしっかりやっておいてもらえたらと思います。

前段は以上となります。

本Noteにおける経理の範囲

さて、それではまずは経理という仕事の定義から行きたいと思います。と言っても、色々な仕事があり、一概にまとめることはできません。例を挙げれば、連結管理、固定資産管理、債権債務、IR、財務、税務、などなど細かく挙げれば相当な細分化が可能です。では、どこまでを経理と判断するべきでしょうか。もちろん会社によって経理という名前の幅が大きく変動しているので、一概には言えませんが、このNoteでは以下の通り定義します。それは、

法律でこうしなさいと決まっている、制度会計の領分

です。経理について話す際には、どの領分を入れるか否かで必ず議論になると思います。IRと管理会計がその最たるもので、会社によっては経理にくっついていたり、離れていたりと、会社の思想でかなり異なります。なので、議論する際には経理の範囲を明確に決める必要があります。

未経験経理を希望する方のニーズで考えれば、制度会計畑で区切るのが、最も良いと考えています。なぜならば、法律で帳票やすべき事が決まっている=やることが各社で似通っている=文系ながら手に職が付く=転職で困らない、と考えるのでは、と推定しているためです。

ここまではよろしいでしょうか。ここで話が終わるのであれば、経理は良い選択肢という見え方もするかと思います。しかし、全てが素晴らしい職種は存在しません。全てが素晴らしい職種なんてものがあれば、誰もがその職種を希望するからに決まっているからです。

まずは結論から行きます。なぜ未経験経理が出世競争で苦労するのか。他の職種と比べても、その可能性が高いと考えられるのか。それは、

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