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父の強がり
「若々しくて、元気」が一番!?
「100歳まで、健康で長生き!」
「80代でこの若さ!」とか、
テレビやら、新聞やら、ネットやら、雑誌やら、
沢山の情報にさらされているから、
何かにつけて、
「若々しいのが好い!
元気が一番。
そうじゃないのは、残念・・・(;_:) 」
といった風に、
何となく、思いがちだけれど・・・、
「そんなこともないよなあ・・・」と、
最近、
つくづく思う。
それは
父の様子を見ていて。
父は、今年、米寿を迎えた。
数ヶ月前に、母と一緒に、
サービス付き高齢者住宅に移り住み、
今はそこで暮らしている。
脚が弱って、糖尿病でもある。
食事とお風呂以外は、
ほぼ部屋のベッドで、寝て過ごしているらしい。
しかし、
ほんの4年くらい前までは、
若干ふらつきながらも自力で歩けたし、
老人クラブや趣味の会、同窓会と、
あちこち忙しく、お出掛けできていたのだ。
その後、
脊柱管狭窄症とやらが悪化したのか、
どんどん足が不自由になった。
急性硬膜下血腫、という病気で
頭を割って(@_@;)手術もした。
糖尿病も発症した。
血圧も高い。
耳も遠い。
多分、視力も衰えているようで、
やたらと、部屋が暗い暗い、と言う。
ここ数ヶ月、
糖尿病だの、肺炎だの、で、
入院を繰り返した。
健康ぶりっ子?な父
が!
父は、
血糖値が異常に上がって、どんなにぐったりしていようとも、
風邪で息がぜいぜいしていようとも、
膝が痛くて「いでででで!」と言うほど、歩けなくなっていようとも、
医師に、
「調子はいかがですか」と聞かれると、
決まって、
「すこぶる良好です!」
「特に問題ありません!」
と、言い切るから、
私と妹は、
「え~!!!」っと、
毎度、大仰天!させられた。
まるで、私たちが、
「悪くもない患者を、大騒ぎして連れてきた」
みたいに
なっちゃうじゃ~ん!!(`^´)
そのまま入院させられる、と思ってのことなのか、
父が、どうしてそんな強がっているのか、
最初は、まったく、わからなかった。
強がりの理由(わけ)
そんな父だが、
80代の始め頃までは、
とても元気で活動的だった。
そして、いつも健康自慢をしていた。
「私はもう何十年も、風邪をひいたことがない」
「虫歯は一本もない。
入れ歯もないし、ぜーんぶ、自分の歯。」
などと、豪語していた。
(本当かどうかは、怪しい・・・)
そして、昔から、
健康なのが一番良い、
病気はダメ、
元気もりもりが〇
元気がないのは✖
・・・とまあ、
なんでも〇✖をつける人だった。
だから、
結局、父にとって、
健康でない、という事は、
自分に×を付けられることになるので、
病気を認めたくなかったのだ、と 思う。
本当なら、
脚が痛いとか、
耳が遠いとか、
眼が見えづらいとか、
不具合があるなら、
その都度、ちゃんと
身体と向き合って、ケアしていればよかったのに、
病気や不調=ダメなこと、悪い事、と決めつけていたから、
病気の自分を認めるのが、イヤだったんだろう、と 思う。
だから、
身体がほったらかしにされちゃって、
どんどん症状が悪化してしまった。
別に、足がふらふらだって、
耳が遠くなったって、
眼がみえづらくなったって、
それなりの年齢なんだから、
悪い事でもなんでもないのに。
「なーに、このくらい、大したことない」
なんて強がっていないで、
ちゃんとケアしていれば、
もう少し、心地よい毎日が過ごせたのに。
「病は気から」じゃないのかも・・・
・・・とは言うものの、
私も、
父の「健康は〇、病気は×」という思いこみを、
がっつり刷り込まれて育ったので (^^;
多少の不調は見ないことにして、
ついつい無理しがちだった。
・・・というか、滅茶苦茶無理し続けていた。
(その時は、全然自覚がなかったんだけど(^^; )
忙しかろうが、寝不足だろうが、
気持ちに余裕がなかろうが、
「寝る時間がもったいない!」
少しくらい具合が悪くても
「休んでるヒマなんかない~!」と、
突っ走っていた。
お世話になっている先生に、
「休む時は休む、疲れたらちゃんと休む、が大切ですよ」と、
いつも教えてもらっていたのに、
ぜーんぜん、わかっていなかった。
(馬の耳に念仏・・・南無阿弥陀仏・・・
本当に、ごめんなさい<(_ _)> ・・・)
幸か不幸か、もともと身体が頑強なのと、
若かった?のと、で、今までは、
やって来られたんだろうけど、
そのままの生き方を続けていたら、
父のように、
痛いのを痛いとも言わず、
強がりや やせ我慢で、
どんどんキツイ毎日になっていただろうなあ、と、
思う。
「病は気から」と言うけれど、
無理してしまうタイプの人にとっては、
この言葉のせい(おかげ?)で、
ますます無理をしてしまうので、
私は、
「病は身体から」(そのまんま、だけど・・・(^^; )
の方が、
いいんじゃないかなあ、と、
今は、そう、思っている。
(父に、感謝。)
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