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自己肯定感の低さの憂鬱を救い『向いてないのにやりたいこと』を良くも悪くも支えた本

私は家具職人を目指した時に
さんざん否定されて止められた。
いうことを聞かずに我を貫き
『好きなことを仕事にする』
『反対した人を見返すぞ』と
やる気と反骨精神で修業の世界に入るも

『向いてない』
『辞めろ』
『鈍臭い』
『邪魔』
『お前は恥だ』

などといった言葉を浴びるほど不器用に直面。
自己肯定感もダダ下がりで病む毎日。
自分でも向いてないし辞めようと何度も思い、
その都度『好きなことを仕事にする』
『バカにした人を黙らせたい』と陰陽パワーで
自己奮起するも、内心ずっと辛かった。

(→悩ましい日々は家具職人への道9話参照

修業中も見習い中も言葉だけでなく
態度でもウザがられたり無視されたりし
自分でも自分が嫌いでネガティヴの渦へ。

そんな時に読んだ本のうちの一冊が
『木のいのち木のこころ』

法隆寺の宮大工西岡棟梁と
お弟子さんの鵤工舎創生者の小川三夫さん
鵤工舎の宮大工さん、修業中の皆様の語りを
塩野米松さんが書籍にまとめたもの。

読んでいくと自分の欠点や悩みが整理でき、
どちらかというと欠点こそ利点の世界でもあり
自己肯定感の低さの憂鬱から何度も救われた。
時代錯誤は承知でいまだに励まされている。

自分は他人から言われるように
職人は向いていないし得意を活かした方が
生きるのに楽だし、順調かもしれない。
意地が強くて引くに引けない事も自覚。

良くも悪くもこの本に出会い、
『好きなことを仕事にする』目標に向かえたし
リピートして読むとその時の立ち位置で
また学びや反省があり改心する繰り返し効果で
往生際悪くやり抜く呪縛にしがみついている。

『在り方』に胸を張れる日がなかなか訪れず、
夢を見ている月日が流れすぎて
見返したい相手は高齢者になり他界して行く。
それこそ『ギャフン』と言わせたいのに
大成が間に合わなかった人も増えてきた。

いつまでたってもウダツが上がらない私。

そんな自分でもいいかと甘やかしてくれる本。
一方、それではダメだと喝を入れてくれる本。

何度も書くし、普段から口にも出すけど
『自分の生き方は自分だからいいけど
 他人には薦めていません。』 
これは本音であり反面教師にして欲しい。

私はプロから見たら数を重ねる根性はあるけど
本当に向いてないのに修業続ける痛いタイプ。
歳を重ねるにつれ間違いに気づくも絶望せず、
まだまだやりたい(好きな)ことを仕事にと
粛々と根を張る日々。

この根が腐らないように
風通しを良くするのが
『木のいのち木のこころ』である。

ありがとうございます。

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