王朝人の夢の跡 ~嵯峨嵐山を歩く~
上司に「鞄の中にあるのはどんな本なの?見シテ?」と言われ、取り出した本の題名は『ブルシット・ジョブと現代思想』であった。副題として表紙に踊る文字は《「クソどうでもいい仕事」から抜け出すための勉強論》である。洒落にならん。気まず過ぎやしないか… 「千葉さんって人と大澤さんって人が大好きで…」なんて聞かれてもいないのに弁明をする。届いたばかりのこの本、合間を縫ってどんどん読み進めたかっただけなのに…
休日、京都に足を運ぶ。行き先は嵯峨嵐山である。大学生の二回時、嵐山のハイエンド