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メンバーを主語にした組織目標をたてよう~個人の成長が成果を生み出す

マネジャーが作る組織目標と会社目標の違いとは

マネジャーは自分の受け持つチームの組織目標を作ることが求められます。
そして、それをメンバーに伝え、実行していかなければいけません。
ではその目標をどのように作るべきでしょうか。

目標でカバーすべきことはいろいろあります。
事業として出すべき数字。売り上げや利益は当然目標になります。
また、事業戦略を立案する、などのアクションもあるでしょう。
これらはマネジャーとして当然意識すべきもの。

では、マネジャーはいわゆる中間管理職という前提に立った時に、自分の受け持つメンバーにどのように伝えるべきでしょうか。

数字目標や達成目標といったものは具体的ですから、極端なことをいえば社長が説明しても、課長が説明しても何ら変わりません。
数字を説明することに課長の付加価値は無いということです。

では各メンバーに近いマネジャーは何をすべきでしょうか。

それは「各メンバーを主語にした目標を設定する」ということです。

メンバーを主語にした目標のつくり方

ではメンバーを主語にした目標とは何でしょうか。
それは
「メンバーの行動目標を作る」
ということです。

社長や部長がメンバー一人一人の業務や作業まで把握しているか?といえば、それは難しいことが多いでしょう。
だからこそ中間管理職がいるわけで、その立場のマネジャーはメンバー一人一人の業務や作業を把握するのが役割の一つであるわけです。

逆に言うと、メンバーの業務にまで落とし込んだ目標は中間管理職たるマネジャーにしか作れないということになります。

ではメンバーの業務に落とし込んだ目標を作るとして、2パターンあります。

  1. 数字目標を達成する作業を具体化する

  2. 作業を達成するためのスキルを向上する

1の「作業の具体化」については、必要なことではあるのですが、初めからマネジャーが設定するのは避けた方がいいです。
その理由は別記事に記載しますが、簡単に言うと、「その作業を忠実に行うことが仕事と思われてしまう」ということです。
当然マネジャーは完璧ではありませんし、そもそも未来のことなどわかりませんから、仮に作業を具体化したところでそれは仮説にすぎません。
仮説である以上、検証し、修正していく前提ですが、作業を目標にしてしまうと修正が効かなくなります。これは避けるべきです。

2のスキル向上目標を設定するのがおすすめです。
スキル向上、すなわち個人成長は各個人で作ればいいじゃないか、との意見もあるかもしれません。
しかし、「なぜ成長するのか?」を考えてみると、少なくとも会社や仕事における意味は「組織や周囲に貢献する」ことであるはずです。
であるならば、個人の思い込みで目標を作っても、周囲に貢献できなければ組織にとっては無意味になってしまう可能性があります。

ではそれを避けるためにはどうすべきか。
「組織目線で個人に成長してほしい能力を伝える」ことです。
もちろん、個人として「ありたい自分」があるはずで、それは非常に尊いものです。ですから、そこも重要視しなければいけない。
つまり、組織ニーズと個人ニーズのすり合わせです

では、組織からどのような成長を期待するのでしょうか。
私の例を共有したいと思います。

影響力を持てるようになろう。

私の担当する事業計画という仕事は、自分自身で成果を出すということがありません。
売るのは営業ですし、設計するのは技術者ですし、製造するのは工場です。

このような関係者に能力を発揮して目標に迎えるようなお膳立てをするのが私たちの仕事です。

そう思ったときに、「私は~~をした」ということに自己満足してはいけません。いくら時間をかけて、努力をしても、最終的に関係者がアクションしてくれなかったら成果にはなりません。

ですから、自分のやったことを評価する軸を「関係者の行動」に置いて行動してほしい。そして、「関係者がアクションするような影響力を与えるにはどうしたらいいか」を考え、それに沿った仕事をしてほしい。
そう思って、「影響力を持てるようになろう」という目標を設定しました。

仕事の要件定義をできるようになろう。

歴史ある会社、かつ成功体験のあるような会社で仕事をしていると、「過去のやり方を忠実に実行する」ということになりがちです。
そうすると「なぜその作業をしているか?」という理由が「今までそうやってきて問題ないから」としかなりません。

そうするとどうなるか。
過去問題が発生したときに、対応処置として作業が追加されてきたということがあります。しかし、なぜそれをしているか、今もそれが必要なのか判断できず、仕事が増えるばかり。全く時間が作れなくなります。
また、新しく対応しなければいけない課題があっても、現在の業務が作業にすぎず、知見として活かすことができないため、仕事のレベルは過去より下がってしまうことになります。

このようなことを避けなければいけません。
そこで、「仕事の要件定義をしよう」ということです。
つまり、「目的を達成するために必要なことを説明できるようになろう」ということになります。

そのためには、今自分たちが達成しなければいけないゴールや目的を考え抜かなければいけません。
そのプロセス自体が成長につながりますし、そして必要最小限の要件を定義することで時間を捻出することもできます。

マネジャーは個人と組織のwinwinを目指そう。

メンバーに向き合うマネジャーは一人一人の幸せを意識し、組織の成長と両立を目指しましょう。
私が立てた目標も、行動は一人一人違います。その行動を一緒に考えるのが次の仕事。寄り添ってマネジャーの役割を果たしましょう!


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マネジャーが行動するヒントをつぶやきます。ぜひ覗いてみてください。
noteではもう少し詳しく考え方を共有したいと思います。
また読んでください!


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