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アメリカから東京都知事選2024を考える (2)

日本のニュースなどから少しだけ離れた場所からSNSの中で選挙前の動向を見ていると、やはり都知事選ということもあり、活発な動きを感じる。(それは自分が政治系のインスタなどをフォローしているからというのもあるかもしれない)

私は2人のアーティストが、今回の都知事選に対する考えや、誰に投票したかも述べている投稿を目にした。

私はこの方々が、どれだけ日頃から日本の政治に対して憤りや自分達がどうにかしないとという使命感、熱い意見を持っていたことを知っているし、だからこそ、それぞれの投票先に納得した。

しかし、選挙前にアーティストが、誰に投票したとか、自分は誰がいいと思ったと、自身のSNSで発信していることに少し違和感を覚えた。
この違和感の正体はなんだろうと考えた。
まず、そういうの言っていいんだ!著名人が言っていいんだ!が一番最初に頭に浮かんだことだった。

日本では政治に対して、見えない壁があると感じることがある。
小学生のとき、誰に投票したか言ってはいけないと、先生に教えられた。
高校生のとき、先生たちは自分の政治に対する考えを言いすぎてはいけないと知った。
大体いつでも、友達との日常会話で政治の話は出てこない。
テレビのアナウンサーもましてやタレントも自分の政治的意見を話しているのを見たことがない。

政治の話=難しいこと。政治の話ができる=頭がいい、知識がある?違うと思う。そうあってはならないと思う。
政治は生活で、身近にないといけないものなのに、国民が使える権利で制度のはずなのに、どうして十分な情報や教育が与えられず、その制度を知らない人、使わない人が多いのは不思議なことだ。

アーティストたちの政治に対するSNSの発信で、影響力がある人が大丈夫かな?それで流されてしまって、それってどうなの?と頭によぎった。
でも考えた。いや、待てよ。。

アーティストももちろん、自分の意見を述べる権利も投票する権利もあるはず、日本では今までそういった光景が見られていなかっただけ。
流されてしまう人が出てくるのは、発信するアーティストの責任ではなくて、影響力のある人や、好きなアーティストの意見に簡単に流されてしまう、政治に対する自意識の低さの方が問題なのでは?と思った。

今の日本にとって、1人でも多くの人が選挙に関心を持つこと投票に行くことがまず大切な一歩なのではと思う。
正直、絶対芸能関係の人ってそういう発言ストップされてたと思うし、暗黙の了解なんだろうなと勝手に思ってた。
彼らは、投票に行こうということはできるけど、たとえ強い意見があってもそれを公には話せない。

だから今回、同じ有権者の立場として、高い温度感で政治を活発化させようと、自分の意見をシェアするアーティストたちの今までとは違う、踏み込んだ発信が、政治に興味がない人のアクションを起こすきっかけになっていれば、かっこいい大人として素敵な影響力の使い方、伝わり方だなと思った。


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