結望 蔦時

舞台【薬蔵金大騒動】(2000)、【ハロー、アイザック あるいは 雲母さん家の四姉妹】…

結望 蔦時

舞台【薬蔵金大騒動】(2000)、【ハロー、アイザック あるいは 雲母さん家の四姉妹】(2020)、【フラッシュ】(2021)、TV特番【三谷幸喜からビリー・ワイルダーへ】(2001)、映画【ブリュレ】(2008)、【新潟けんこうtime】(CM)現在劇団アンダンテ幽霊部員

最近の記事

明けてぞ今朝は、を終えて

明けてぞ今朝はという舞台が終幕を迎えた。 昨年9月。劇団に所属していたものの休団中の私の元に、脚本・演出のイシケンさんから連絡があった。「出てくれませんか?」 当初は固辞したが、のちに再び連絡があり、結局「お願いします」と返事をした。それには理由があった。固辞した理由として、①子供がいてまた仕事も本格的に忙しくなってきており、逆に迷惑をかけてしまう ②仮にそれでもいいとしてもフルで稽古できないと他の団員に本当に申し訳ないし、周りのモチベーションを下げてしまったり、そんなふわふ

    • 昔の仕事と今の仕事。その②

      2011年の震災の年。 地元の小さい会社に再就職したものの、給料は20万弱。妻子を養うにはあまりにも心細い。そしてこの会社は60歳まで存続してるのか……そんな事を考えながらも市内をぐるぐる回る反響営業のようなことをしていた。道も覚えられたし不慣れな車の運転も上達した。(でもぶつけまくって営業車はボロボロになった) そんなこんなでなんとか仕事をしていたある日、社長が、【二ヶ月後からは、基本給は11万円、それ以外は歩合】という画期的制度を思いつきで発表した。しかもその歩合は今より

      • 昔の仕事と今の仕事。その①

        18歳で上京した。引っ越し屋さんやライブ設営、肉屋のバイトをしながら、何気なく通っていたレンタル・販売の大手チェーンでアルバイト募集の張り紙を見つけてその場で応募した。採用してくれたものの、担当社員とは折り合いが悪く、精神力を鍛えられた。今では有名になった漫画家や映画監督、俳優、ミュージシャン…様々なクリエイターが集うその職場は楽しく、自主映画や舞台に出演させてもらいながら、ぼんやりとアルバイト中心の生活をしていた。 ある日、社員に「こんどかわいい子が入るからね」と言われ、そ

        • ナンパされた話。

          20年以上、はるか昔。東京の某大学OBが主体で作った劇団の公演初日。役者として目が輝いていた?時代。舞台は今は無き【タイニイアリス】だ。 知る人は知るその劇場は【新宿2丁目】にほど近く(だった気がする)、仕込みの休憩中に僕はタバコを近くの公園で吸っていた。 その時である。 「こんにちは?ちょっと今いい?」 気づくとそこにタンクトップのガタイのいいお兄さんがいた。まるで漫画の世界から出てきたようなそちらの方だ。とっても笑顔である。 『え?いやまあ…』 適当な愛想笑い

        明けてぞ今朝は、を終えて

          (10年程前の)失禁事件簿①

          10年ほど前。僕は別の仕事をしていた。反響営業というやつだ。 その日は大雪。白いワンボックスの営業車で、郊外のエリアにさしかかった。 とても寒い。立ち寄ったホームセンターのトイレで用を足した後、自販機で缶コーヒーで暖をとる。自由に時間が使えるのも営業の醍醐味だ。 缶コーヒーをがぶ飲みして、再び営業車で走り出した。 ~20分後~ そわそわ。利尿作用があるとされるカフェインを急に体に入れたせいか、早くもトイレに行きたくなってきた。しかし、周りを見渡すとなかなかコンビニは

          (10年程前の)失禁事件簿①

          ハンニャーズさんプロデュース「子供の時間」

          ……を観てきた。妻と観てきた。 夫婦二人での観劇は結婚後初めてだ。 見終わった感想と言えば、メインキャストの二人(面識ない)、もちろん光っていましたが、 メアリーの人(面識ない) ロザリーの人(面識ない) なんて素晴らしいのでしょうか(私の語彙力) さて見終わった後、妻が車の中で 「ねえ、毎月これからお芝居見に行こう!」 とか言ってたけど、 これは実はとても重要な事なのであるのではないか(ここで一緒に行くのは嫌だと言ったらもちろんその後は惨劇) ただの(昔

          ハンニャーズさんプロデュース「子供の時間」

          演劇に興味を持ったきっかけ

          競馬ブームや映画・優駿の影響もあり、中学の頃は競馬にのめりこんだ。 競馬に憧れ、北海道で騎手を目指したい!親に相談→「馬鹿言ってんじゃないの」と一蹴。(*今冷静に考えると、千葉の競馬学校では…) 高校に進学。身長も騎手を志すには少し大きくなってきたので、騎手ではなく牧童(牧場で働く子供)になろう。北海道に行こう!また親に相談。もちろん一蹴。 そのころ読んだ漫画「動物のお医者さん」に影響を受け、獣医を目指す。 私立文系コースの自分が、国立理系の大学を志望し始めたので、担

          演劇に興味を持ったきっかけ

          怖いおじさん

          飲み会の二次会。まったくついてな…もとい、たまたま先輩に強引に連れていかれたフィリピンパブ。ママはもちろんフィリピン出身。このコロナで実のお姉さんが病院で感染して亡くなったらしい。しかもいまだに帰国できていないとの事。もう一人の女の子は日本人。昼の仕事もやっていて音楽関係のイベントも主催運営しているらしい。書にも造詣が深いようだ。さらにお手伝いのボーイさん。スリランカ人の男の子23歳。同じく帰国できていないらしい。街でママをナンパしてその後店に2回ほど客として飲みに来た時に、

          怖いおじさん

          研究

          小さい頃から研究というか好きな物をとことん深く調べることが好きだった。 小学6年からはビートルズ。中学では競馬。 その二つに傾倒した高校時代。 18歳で演劇。 そして20年以上経った今、会社からの指示の資格試験へ向けての勉強はなかなか身が入らない。昔あったあれだけの集中力はどこへ行ったの? 高校時代、アメリカでの英会話研修でなぜかビートルズのTシャツと本を買ってきたり、毎週の全レースをルーズリーフに手書きでおこし、オリジナル競馬研究ノートを作り上げたり、観た映画をノ

          特殊能力

          職場でこの間、同僚の女性に 「あの……〇〇君って彼女いるんですかね?実は彼にぜひ紹介したい女の子がいるんです。彼は真面目そうだしぜひいいかな!って」 と言われた。 「残念ながら彼は今は募集していないみたいだよ。(本当)ちゃんとお相手いるんじゃないかな」 そう答えると、 「残念、そうなんですか……彼ならまだ20代なのでぜひどうかな?って思ったんです……」 というので、 「42に今年なる男は?ここにいますが! どうでしょうか?」 と言ってみた。もちろん冗談である。

          退職を思いとどまらせた人

          世の中にはいろいろな人がいる。地位と名誉とお金……人によって心が動くポイントが違うだろう。お金ではない!と言いたいところだけど、例えば友達に100万円差し出されて、「何も聞かずにこれを受け取ってくれ!」と言われたら、間違いなく本当に何も言わずに受け取ると思う。下手したら「何も言わずに……??なるほど……」と思い、御礼すらも言わないかもしれない。ためしに誰か100万円渡してみてください。 いやいや、それでも自分はお金ではないと思いたい。強いて挙げれば個人的に、扱われ方が雑だと

          退職を思いとどまらせた人

          禍前の酒が思い出せない

          例の禍、その前はどんなタイミングで飲みに行っていただろうか。 仕事終わりに駅前で?いや古町?飲みたい時もたまにあるけど、帰宅するのは圧倒的に車の方が手っ取り早いからついついノンアルをとる時も多い。 それでも昨年の暮れなんて、たしか駅前で飲み会の前に一人でゼロ次会をした。おでんと日本酒で。結果、四合を30分で空けるというハイペースで急仕上げで飲み会に参加した。 *日本酒の美味しい飲み方やおすすめの銘柄を知りたい人は今度ご一緒した時にやりましょう。 たしか、ウィスキー水割

          禍前の酒が思い出せない

          楽しみにしていたイベントの中止

          このコロナがどうとかいっている世の中、御多分にもれず楽しみにしていたイベントが中止となっている。 ひとつは新潟まつりだ。生まれも育ちも新潟市で、子供のころから大民謡流し(と呼ばれる、延々と新潟甚句を大人数で踊って進んでいく奇祭)に企業代表として出る事が夢の一つだった。中小企業や零細企業を経て大企業へと転職してその夢は叶った。「うまいですね」などとおだてられて調子に乗って3年連続出た。 新潟まつりは三日間行われる。初日と二日目には住吉行列というイベントに呼ばれる事があり、か

          楽しみにしていたイベントの中止

          はじめての体験

          上越エリアにできた無印良品を見てきた。どうやら日本最大らしいが、よく聞いていなかったので、日本最大なのか、世界最大なのか、はたまた日本最大級なのか答えはわからないままだ。とにかく広い。書籍エリアもあったので、二子玉川や代官山のツタヤを思い出させた。 お昼には少し足を伸ばして豚汁の有名店、たちばなに行った。昔ツタヤの店長をしていた時に、「たちばな出版」というところの本が入荷してきた時に、『座って読んでもたちばな出版』と帯に書いてあり、その出版社がどういうところかも知らずその時

          はじめての体験

          お見通しと充電の日

          ボス(俺だけそう呼んでいる)から来月の稽古日程が発表された。口頭で伝えられていた20年前に比べて、即座にスケジュールが把握できてすごく便利だ。 来月は上旬から自分のシーンの稽古がかなり組まれていた。二ヶ月を切り通しも限られているから仕方ないとしても、どうみても未熟な自分の稽古が多い。なんだか定まっていない役作りを見透かされているようだ。全てはお見通しなのだ。心苦しいばかりだ。 主役ではなく、ある意味親のようなまともな意見を主役にぶつける役どころ。自分で飛び込んでおいてなん

          お見通しと充電の日

          将来有望な人達

          20年前に東京で演劇をしていて就職、そのままほぼ引退していて10年前にUターン。地元にはそういう芸術分野はないと勝手に思い込んでいたが今年から存在を知り、恥ずかしながら混ぜてもらった。学生が多く若い劇団だけど、そこは真摯な姿勢の人やそれぞれのできる分野での特筆すべきスキルを持った人が集まっている集団だった。 5年後10年後、いや近いうちに間違いなく地元新潟を牽引する良い人達だと思う。自分にできる事は家庭を持った後も地元で活動できる道しるべを示す事と、それぞれの活動のサポート

          将来有望な人達