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小さな政府?日本の政治を考えよう

おつかれさまです、カワチです。標題につきまして。

今日は政治について思うことを書きたいです。私は政治に対するとっつきにくさをなくしたいと思っているので、この記事をきっかけに、皆の日々の話題の中で、何でもいいから政治の話が出てこればと思いながら書きます。

スタートラインとして考えてみる

さて、最近は選挙のたびに若者の投票率が低いと言われていますが、私の周りにも選挙に行きたくないという人がパラパラいます。その人たちがよく言っているのは、「どこに(誰に)入れれば良いかわからない」「いちいち候補者の考えを見比べるのはめんどくさい」ということです。気持ちはとってもわかります。このことが、政治、選挙に対するとっつきにくさを助長させているのではないでしょうか。

確かに、たくさんの選択肢の中で、違いを見つけ出すのは労力が必要です。そんなときに考えてみて欲しいのが、「この候補者は大きな政府を目指しているのか、小さな政府を目指しているのか。」ということです。この大きな政府、小さな政府の違いで見比べるだけでも、とっつきにくい政治や選挙の話がグッと近くに感じられると思います。

小さな政府と大きな政府

まずは、小さな政府と大きな政府の特徴について説明していきます。誰しも中学校、高校の社会や公民の授業で習ったことがあると思います。

・小さな政府
小さな政府とは、「経済活動にあまり国は関与しません。民間でできることは民間でやっていきましょう。」「税金も少ないけど、政府も国民に対してお金を出さないよ。」という政府のあり方です。小さな政府では、公務員の数が少なくなる傾向があったり、医療や福祉もできる限り民間企業が担うといった特徴が挙げられます。
民間企業に任せることで競争が起こり、経済の発展に加え質の良いものが作られたり、国民の選択の自由度が増すというメリットがある一方で、儲かっている人と稼げない人の経済格差が大きくなったり、医療費や学費が高くなる傾向が見られます。

代表的な小さな政府の国としては、アメリカが挙げられます。わかりやすい事例でいうと、アメリカは医療費がとても高いので、新型コロナウイルスで病院に行く人が少なく死者がたくさん出たのではないか、ということがあります。

・大きな政府
大きな政府とは、小さな政府とは反対に、「社会の中で政府の役割を増やしましょう。」「税金を高くする代わりに、政府が手厚く公共サービスや医療福祉サービスをしますよ。」という政府のあり方です。
大きな政府では、医療費や学費が安くなったり、所得の格差が是正されるというメリットがある一方で、その分国民の消費税や社会保障費の負担が大きくなってしまうことや、企業間の活発な競争が生まれないという傾向が見られます。大きな政府における福祉公共サービスの享受と、国民が払う高い税率は、トレードオフと言われています。

代表的な大きな政府の国としては、スウェーデンが挙げられます。スウェーデンは福祉国家と言われており、消費税率は25%と非常に高い一方で、医療費や学費が無料、手厚い社会保険などにより国民に還元されるシステムになっています。

日本は、小さな政府を目指している
じゃあ、日本はどうなのか?ということですが、現状、日本は小さな政府を目指しています。「官から民へ」というように、任せられるところは民間に任せて政府の支出を減らし、経済発展につなげていこうという考え方です。

では、日本では何が課題なのか?

一方で、少子高齢化や、民間に任せたことで生まれた経済格差によって、社会保障費が徐々に膨れ上がってきています。その対応をするために、消費税が増税されたり、所得の高い人ほど所得税や相続税が高くなる累進課税制度の導入などをしているわけです。そんな日本では以下のような課題があると私は考えています。

・大きな政府化
日本はもともと小さな政府を目指しているので、これまでの社会保障は小さな政府でも充分に回る方法を考えていたのに、少子高齢化や経済格差などの社会情勢の変化によって、大きな政府の観点を取り入れざるを得なくなっているわけです。
大きな政府のノウハウがありませんし、うまく転換する方法も模索中、といった感じでしょう。つまり、社会保障を手厚くする財源のために税率は上昇させたものの、そのお金のうまい運用の仕方がイマイチ分かってない、というのが実情ではないでしょうか。

・国民が二兎を追っている
確かに、スウェーデンのような学費や医療費無料などの高い福祉公共サービスは魅力的ですが、その実現のために国民は高い税金を払っているのとともに、そもそも大きな政府を目指して国づくりがされている、という前提があります。

反対に、日本は小さな政府を目指していて、民間企業の競争があることで質の高いサービスを受けられたり、経済が発展してきたという背景があります。
また、先ほども書いたように、累進課税制度などの経済格差を是正する制度も導入されています。そのような現状を無視して、減税と福祉サービスの拡充の二兎を追い求めることは、あんまり易しくないことだと私は思います。

・お金の流れがわからない
上記2つに関しては政府がちょっとかわいそう、という論調でしたが、政府にも大いに課題はあります
日本は、小さな政府を目指してきたことにより、民間企業に任せている部分が大きいので、お金の流れが複雑化しているのではないかと考えられます。スウェーデンでは、たくさんの課税がある一方で、そのお金はどのように使うのか、どのように国民に対して有益なのか、ということが目に見えるようになっています。

税金で集めたお金が何に使われるのかはどの分野でも重要ですが、高い税率とトレードオフである大きな政府の観点を取り入れるときには、特に財源の見える化が必須だといえます。ここが政府のよろしくないポイントだと思います。

まとめ

長くなってしまいました。(反省)
今日は、政治の入り口として、小さな政府と大きな政府について、私の考えも含めて書きました。最近では、財政に対する根本的な考え方の変化(MMTというヤツです)もよく見かけられますが、今日はとりあえず、政治へのとっつきやすさを重視して書いてみました。

冒頭にも書きましたが、選挙に行くとき、政策を考えるとき、まず小さな政府と大きな政府のどちらの考えに基づいているのかを考えてみるだけで、グッと理解が深まると思います。

税金による所得の再分配とか、緊縮財政とかMMTとか、その辺の今回と関連しそうなことに関しては、また後々書いていこうかと思います。

今日はこれで終わりです。最後まで読んでくださってありがとうございました。
カワチ

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