駐妻、帰国後のキャリア問題
こんにちは。アメリカはテキサスで駐在員の妻（＝駐妻）として暮らすかやこです。
今回は、私自身が最も悩み、今も悩み続けている「キャリア」について、転職エージェントの人事だった経験もふまえながら、書いてみます。
駐妻の苦しさをしたためたnoteはこちら☟
駐妻の再就職は難しい？
帰国した駐妻さんたちからよく聞くのが、就職活動がうまくいかない、そもそも書類選考が通らない、という話です。
残念ながら「そうだろうな…」というのが、私の率直な感想です。
というのもほとんどの駐妻さんが、駐妻期間がそのままブランク（就労していない期間）になるからです。
中途採用は「ブランク」に厳しい
多くの企業が、中途採用では即戦力を求めています。そのため、ブランクがある応募者は書類の段階で敬遠されがちです。1年でも懸念を持たれるのに、駐妻は3〜5年ブランクなんてザラなので、余計に難しいわけです。
駐妻になる前はバリバリ働いていたとしても、数年間その仕事から離れると、その間に市場の状況や業界のトレンドは変わります。
変化が激しい業界であれば、ここ数年働いていない＝何も知らないと認識されてもおかしくありません。
そのため、ブランクがあると即戦力ではなく、教育コストがかかる人材とみなされてしまうのです。
全ての求人が即戦力を求めているわけではなく、「未経験歓迎」というものもあります。それならブランクがあっても…！と希望が持てますが、またそこにも落とし穴があります。
子持ちはたいていバリバリ働けない…
「未経験歓迎」求人は、即戦力は求められていないものの、バリバリ働いて早く仕事を覚えることが期待されています。
この「バリバリ働く」が、子持ちだと難しい…。そして帰国した元駐妻、子どもいがち。ライフステージが変わる年頃に、駐妻になる人が多いからでしょうか。
駐妻とか関係なく、単純に子持ちの共働きは非常に大変です。でも何年も勤めている会社なら、産後は時短で、などの融通が効きますよね。
駐妻にはそれがないのが辛い。これから就職する会社に、最初っから「時短勤務したい」なんて、言いづらいことこの上なし！企業側も、子どもがいると聞くと「あんまり働けないのでは」なんて考えてお見送り、なんてこともあったりします。。。ひーつらい！
駐妻期間をブランクにしない
じゃあどうすればいいんだYO！と思うわけですが、再就職において最大のハードルとなる「ブランク」を作らない、ということができればベストですよね。
現地で就職、フルリモートで日本の企業に就職、フリーランスになる、など様々な選択肢があります。
働けない場合も、興味がある分野の勉強や、資格を取る、SNSでの発信、ボランティアなど、できることは実はたくさんあります。
この場合、履歴書上はブランクになってしまいますが、その代わりに得られたスキルや経験を書くことができますよね。
キャリアチェンジを考えるなら、もしかしたら勉強や練習にとっておきの期間、と考えることもできるかも。働きながら勉強するのはすごく大変ですから。
ベンチャー企業なんてどう？
帰国後、書類選考に苦戦している元駐妻さんには、ぜひベンチャー企業を選択肢に入れてみてほしいです。
ベンチャーは大手と比べると採用に苦戦しがちなため、年齢やブランクに関係なく、純粋にそのポジションにマッチしているかどうかで判断してくれる可能性が高いからです。
ベンチャーで働く大変さ、合う合わないはもちろんあります。大手のように待遇が手厚いわけでもありません。でもその分、仕事のチャンスがたくさんあります。キャリア再構築のとっかかりを探している人にはぜひ検討してみてほしいなと思います。
駐妻さんではないですが、子育て中にとあるベンチャー企業でアルバイトとして働き始め、今では事業責任者になった女性を知っています。大企業でこのキャリアパスはほぼあり得ない気がします。
でもやっぱり、ご機嫌に生きることが一番
帰国後に厳しい現実が待ち受けているかもしれない。でもそんなことより目の前の現実が厳しい！
前のnoteにも書きましたが、自分の選択でないのに異国で生きているだけで本当にすごいことです。
駐妻になってしまった以上、それに伴う変化や苦労は必ずあります。その代わり、駐妻にならなければ得られない経験だってあります。
私はキャリアについて不安に思う気持ちが強く、駐妻になって早々にフルタイムで働き始めました。
それによってたくさんの経験・繋がりを得られた反面、たくさんのものを犠牲にした自覚があります。
そのため、一旦はキャリアより目の前の現実を楽しむために、今年は仕事量を圧倒的に減らしました。
キャリアについては余裕ができてから考えても遅くないはず。どんな駐妻さんも、まずは目の前の生活を楽しみ、ご機嫌に日々を過ごして欲しいです！
おまけ：Podcastをやっています
30代女ふたりで、日々の誤りについて話しています。駐妻について話している回もあるので、よかったらぜひ！
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