周囲に流されることと自分の意思

こんばんは。
小説家として活動している藪田建治です。

今回はVoicyやYoutubeで活躍されている心理カウンセラーのるろうにさんの放送を取り上げたいと思います。

人生では時に大きな決断を迫られる時があります。
例えば進学、就職、転職や結婚などが挙げられますね。
でもそんな時に決断に躊躇してしまう、そんな人も多いのではないでしょうか。
もしくはふと自分がした選択に不安になりまた揺れ動くこと。
もちろん僕にもいっぱいあります。


1他人との比較で取り残されたと思うこと


時々他人と比較して自分だけが取り残されたと思うことってありませんか?僕は毎日のように感じています。
SNSを見て成功している人と自分を比べて、自分だけが取り残された気持ちになって、このままじゃあどうしようもないと分かっていても現状を変えることが出来なかったり。

他にはふと学生時代の友人に会った時に友人は大企業にいたり、出世しているけど自分はいつまで経っても変わらない。

そんな時自分だけが取り残され、生きる希望が見えない。そんな風に思う瞬間。

この取り残された感覚、自分だけが進めない感覚って多くの人が1度は感じたことではないかと思います。

2 取り残されたと思う原因とそれが必要か

1で挙げた例からするとSNSで成功した人を見て取り残されたと思った原因、きっかけはSNSでそれらの情報を知ったからですよね。

他には学生時代の友人と数年ぶりに会って、彼が大企業にいると知り中小企業に勤めている自分との差を感じた。これも大企業にいる彼の情報を受けたから。

でもあなたにとっていわゆる社会的成功が自分の幸福と直結するのか。
大企業と中小企業、確かに世間一般では大企業に勤めていた方が良しとされる向きはあります。他には公務員とか。
でもそれはあなたにとっての必要不可欠な条件なのか。自分が幸せになる為の絶対条件なのか。企業の規模と自分自身は直接関係ありません。
なぜならそこから離れたらなんの関係もない存在だから。

3決断は自分の調子の良い時に

調子が悪かったり、物事を悲観的に考え易い状況の時は大きな決断をしない方が良い。
自分の調子が良い時に決断をする方が自分の未来に繋がると思います

調子が悪い時、それは気持ちに焦りがあったり、後先考えずに衝動的に選んでしまうケースがある。

例えば自分の例にしてあげたいと思います。
新卒で入った中小企業の会社、ある時期1つ上の先輩や身近にいた人達が何人か辞めていきました。
会社の業績が悪かったり、1人の先輩は自分の希望に合う転職先が決まったということで。

僕の心は焦りました。このままここにいて良いのかな?今の会社で今後もやることは出来るけど、本当にこのままで自分は満足なのか。
そう思う日々でした。
結局僕はその会社を辞めることを選びました。

でも今思うと焦って辞める必要はなかったと思います。
確かに年収は高くなかったし、すごくやりがいを持っていたかと聞かれたらそうではない。
でもその反面人間関係はそれ程悪いことはなく、焦って辞める程でもなかった。それが僕の本音です。
もちろんそれから数年経った時に辞めたかもしれない、でもその会社を去ることを選ぶなら、もっと自分の意思が固まって辞める方が良かった。それがこの放送を聞いて思うことです。

4自分の本心に聞いて自分の意思で決断する

3で挙げた僕の例で言えば、僕は流されていました。先輩や周囲の人達に。
他の人が転職しているから自分もやらなきゃ。

でもここで大事なことを考えましょう。
転職する意味って何ですか?
それは今よりやりたい仕事があるから、今より次に行く会社の方が自分にとって幸福度が高くなったり、やりがいを持って仕事を出来るからなどではないでしょうか?

そこには自分の意思があります。自分はこうなりたいから転職するのような。

他には結婚もこれに当てはまりますよね。
例えば周囲の人が結婚し始めた、自分はまだ独身だけどこのままじゃ取り残される。早く結婚しないと。
それは周囲に流されて、結婚は本来手段だったはずなのに目的になってしまっている。

結婚の目的って、自分1人でいるよりその相手と2人でいる方が幸せ、だから結婚という形を選ぶと思うのです。

だから昔の僕のように周囲に流されてじゃなく、焦って選ぶのではなく、自分の本心としっかり向き合い、自分の意思で決めていく。ここが重要なのではないでしょうか。

5ショートストーリー


「なあ俺転職したいと思っているんだけどどう思う?」
「転職?なんで?」
「いや先輩が何人か転職していって、確かに今の年収じゃ将来どうなるのかと思ってさ。」
「そうか先輩が何人か転職したのか。それで今の年収にも不満があると」
「うん、それで去年転職しただろ。転職して大企業に行けて、そのコツみたいなのってある?」
何か勘違いしている。そう直感で感じた。

「ちょっと待って、俺は今の会社に転職するのを大企業だから選んだんじゃないぞ。自分のやりたいと思っていたこと、それまで今の会社がやっているサービスを自分でいつも使っていてむちゃくちゃ満足だった、だから転職しようと準備をひたすらやって引き寄せたんだぞ。これは自分の働き方を考えた時にここで働いたらその時よりずっと幸せになれると考えたから、決して大企業だからじゃないよ。」
「でも年収も高くなったんだろ。」
「いや確かにそうだけど、根本的に考え方を変えた方が良いと思う。まず最初に言った先輩が転職していったのも、その人にとってはそうありたいいと思ったからであって、自分とは関係のないことだよな?」
「まあそうだけど。」
「友人だからなかなか言いづらいけど、周囲に流されちゃダメだと思うよ。というのも仮に俺が働いている会社に転職出来たとしようか。でもこの会社がやっているサービスとかに興味ないと思うんだよ。じゃあ自分にとって今俺が働いている会社で働くことが幸せに繋がる?」

言葉に詰まる。正直あまり興味が持てないことだし、それほど仕事として楽しいとも思えない。

「そりゃ俺だって仕事でやっているから、やりたくない仕事だってあるよ。全部が全部やりたいことなんてあり得ない。でも俺は今の会社に入ってやっぱり良かったと思ってる。それは年収とか会社の規模とかじゃない、自分が心からおすすめ出来るサービスだし、なんならプライベートでもいっぱい利用している。それだけ今の会社のサービスに惚れ込んでるわけ。だから転職して良かったと思ってるんだよ。根本的なところが違うと思うよ。」

確かに俺は今まで年収とか会社の規模だとかそんなことを気にしていた。
考える方向性が間違っていたと今自分でも思う。

「そっか、俺間違っていたな。」
「間違いは誰だってあることだよ。でもやっぱり後で後悔して欲しくないからさ。もちろん自分の本心としっかり向き合って、自分の意思でやりたいことがあるから転職すると言うなら俺は応援する。その時は一緒に考えたって良い。でも今は自分としっかり向き合うときなんじゃないかな。」

本気で言ってくれていることはもう雰囲気からして分かる。俺のことを思って言ってくれている。頭から否定もしていないし、俺が本気なら応援もしてくれる。わざわざ俺の為に時間も割いてくれるだろう。
それは今までの付き合いを思えば本気であることも理解している。

「ありがとう。言う通りだわ。今はまず自分としっかりと向き合ってみるよ。」
「うん、それとあと1つだけ提案させてくれ。自分の調子が良い時に考えること。メンタルが落ち込んだりした時に決めない方が良いよ。焦ったり悲観的に考えたり、正常に判断しにくいと思うから。」

「ありがとう、何から何まですまんな。」

「いや俺も周りがそうやって転職していくのを見て、流されそうになっていた時期もあったからさ。」
「えっそんな時期があったの?」
「うん、今の会社に転職しようとするずっと前。漠然と将来を考えて不安に感じたりしてな。あとは同期が出世して自分は何も変わっていない。ここじゃあもういてられないなと思ってね。」
「そうなんだよ。取り残されたようで不安だったんだよ。」
「うん、でも出世ってことと向き合って、それが自分に本当に必要なのかと考えた時に俺にとってはどうでも良いことだったんだよ。それより自分の仕事のやりがいだとか、仕事をする目的って何かなって考えた時に今の会社で働きたいと思ったわけ。それはさっきも言った通り自分の希望と合致したから。」
「そっか、そんな過去もあったから説得力があったんだな。本当にありがとう。」
なんか今まで以上に分かり合えた気がした。




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