【インターネット広告】リターゲティングばかりすると危険な理由
久々にネット広告について、書いてみようと思います。リターゲティングとは、多くの媒体で実施が可能なターゲティングで、過去にサイトを訪れたことがあるユーザーに広告を出すことができます。
リターゲティングの効果
リターゲティングは、一度、サイトに訪問しているユーザーなので効果が高いといえます。サービスまたはブランドなど少なくとも何かしら興味を持った上で訪れているユーザーが多いため、比較・検討層や購入層が多く含まれます。そのため、ネット広告で多く使われているラストクリックの評価では高く評価されます。逆にターゲティングと性質上、ファーストクリックでは評価がされません。
ラストクリック:獲得までに至ったチャネルの中で最後に接触したチャネルを評価するアトリビューション
ファーストクリック:獲得までに至ったチャネルの中で最初に接触したチャネルを評価するアトリビューション
多くの企業でのリターゲティングの扱い
多くの企業で、「リターゲティング過多」という課題があります。ディスプレイ広告の8割の予算がリターゲティング、極端だと10割全てがリターゲティングだったりします。ラストクリックでは効果が良いため、どんどん他から予算をアロケーションした結果になります。
リターゲティング過多が生み出すもの
①獲得のシュリンク
リターゲティングは、性質上、新しいユーザーを連れてきません。そのため、新規ユーザーを連れてくる施策を実施しなければどんどん、獲得が減っていくのは想像に難くないと思います。それでも、昨年度より、最適化・効率化を進めていくと、最終的には「何もしなくても獲得が獲れるユーザー」にのみ配信が出るようになります。購入層のみにアプローチするため、本来のリターゲティングの目的からも外れたものになります。
②入札衝突
リターゲティングの予算を増やせば当然、複数の広告媒体で配信を行うことになります。しかし、リターゲティングできるユーザーはサイトに来たユーザーのみです。もちろん、配信面やマークの貯め方が違うため、全てが同じではありませんが、配信ターゲットが被ることは間違いありません。同じ企業が出しているにも関わらず別媒体でアプローチするため、自社内でオークションが起き誘導単価の高騰が起きます。競合の出現は脅威なのは理解している方が多いですが、社内競合は意外と見逃しがちなポイントです。
③FQ(フリークエンシー)過多
どのサイト・SNSを見ても同じ企業・サービスの広告が出ることに覚えはないでしょうか?いわゆるストーカー広告と言われるものです。実は、「ストーカー広告=リターゲティング」なのですが、適切であれば問題ないのです。今の時代、広告媒体も進んでいるのである程度の配信実績が溜まればFQが高いと効果下がるから減らそうと学習します。しかし、他媒体のFQは分かりません。そのため、以下のようになります。
A媒体:学習(5回以上広告出すと効果悪いから4回以内に抑える)→学習の結果ユーザーAに出し、ユーザーBには出さない!
ユーザーA:A媒体接触2回(B媒体接触:4回、C媒体接触:3回)
ユーザーB:A媒体接触5回(他媒体接触なし)
このように見れば、ユーザーAは既に9回も接触してるので効果が悪いです。ユーザーBも5回だから悪いかもしれません、しかし、そもそもの媒体の学習が他の媒体接触を加味してないため、A媒体、B媒体、C媒体がだいたい同じぐらい接触するのであれば本来14回以内であれば効果がよいかもしれません。
まとめ
リターゲティングはラストクリックでは効果がよい
リターゲティング過多は様々な問題を生み出す
リターゲティング過多の状態を改善する方法やリターゲティング過多の状態のままある程度、問題を予防できる方法もあるのですが、そこまで話すと長くなってしまうのでこの辺で本日は終了とします!ここまで読んでいただきありがとうございました!
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