採用サイト193件のキャッチコピーで頻出する単語たちを調べた
「どこも似たようなことばっかり言う」でお馴染みの採用サイト。ただしこれは自分の感覚でしかなかったので、実際にキャッチコピーで使われている単語を調べてみることにしました。
ソースはこちら。Webデザインのギャラリーサイト『SANKOU!』さんです。その名のとおり、参考にさせていただきました。カテゴリ検索の「採用サイト・採用ページ」で絞り込んでみたところ、その数193件でした(目視なので間違っているかもしれません。そしてこれは2024年5月2日現在の数になります)。
調べ方について
『SANKOU!』さんでは、このようにWebサイトのトップページ(ファーストビュー)がサムネイルとして出てきます。
以下に紹介する頻出の単語を使っている企業のみサムネイルをクリックし、それぞれ念のため確認をしました。というのも、採用サイト(特に新卒)は1年ごとに変わることもあり、サムネイルどおりではない可能性があるためです。
すべてのサイトを見るのが面倒だったので、そもそも頻出単語を使っていないサムネイルは、クリックをしていません。もしかしたら年度が変わって頻出単語のキャッチコピーに変えている可能性もあるので、その場合は見逃していることになります。ご了承ください。
では、頻出単語の上位4つを紹介していきます。
4位:挑戦
7社が使っていました。
これは正直、意外でした。3割くらい挑戦しているのかと思ったら、1割にも満たなかったです。これも時代なのかなぁ。ひと昔前は「〜せよ」的な口調のコピー……たとえば、●●●●を変革せよ。といったようなものも多かったのですが、働き方の変化とともに、トーンも全体的にやわらかくなっている印象です。定時で帰る新卒社員を許容する時代ですから、若者に挑戦を求めにくくなっているのかもしれません。この会社キツそう……って思われたら応募の障壁になるからでしょうか。
なお、こちらは「挑む」「Challenge」を使用している企業も含んでいます。
3位:つくる
使用しているのは13社でした。
まぁ、つくりますよね。どんな仕事でも抽象度を高めれば何かしらつくることになりますから、どの企業でもできる表現のひとつです。社名だけで応募が殺到する企業はともかく、世の中のほとんどの企業が知られていないはずで、そうなるとやっぱり大きなことを言ってスケールを出したくなる気持ちはわかります。だからといって結局「つくる」に落とし込んだら、それこそ霞んでしまうのでは……?というのが、個人的な思いとしてはありますが。
なお、こちらは「創る」「Create」も含んでいます。
2位:未来
来ました、採用サイトのド定番。いや、リクルーティングだけでなく、コーポレートサイトでもつねに見かける魔法の言葉、それが未来です。みらいって、音も綺麗ですよね。だから使いたくなるんですかね。●●●●な未来って言われたら、まぁ間違ってはないし、クライアントの承認を得やすいのかもしれません。ましてやこれからの話をする採用サイトですし。
実際、応募者はどういう気持ちで「未来」を受け取るんでしょうか。見飽きてないのかな。
なお、こちらは「ミライ」「Future」も含んでいます。22社が使っていました。
1位:世界
やはり世界は期待を裏切りませんね。予想どおりでした。
そんなに世界世界言うってことは、つまりそれだけ若者も世界を変えたがってるはずだ!と、企業が信じてるってことですよね。これも未来と同じなんですが、応募者はこれで心動かされるのでしょうか。社会に出たあとの自分に期待を膨らませているなら、ワクワクもするのか……。そんなに世界変えたいの?と思ってしまう自分がスレているだけなのかもしれませんが。
なお、こちらは「世の中」「社会」「地球」も含んでいます。23社が使っていました。
挑戦して未来の世の中を創ろうとする企業は、193社中、56社。
ギャラリーサイト1つしか見ていないので母数が少ないかもしれませんが、挑戦して未来の世の中を創ろうとする企業は、全体の約3割。差別化をしたいのであれば、この類の表現を避けたほうがいいかもしれないですね。
さ、これから仕事に戻って、挑戦して未来の世界を創るぞ〜💪