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【コラム:アニメによる『癒し』の効果】

 こんにちは(o・ω・o)カエルです。

 オタクであるカエルは日常的にアニメを観たりアニメに関連するコンテンツを享受して日々を楽しく過ごしているワケなんですが、日本国内での『アニメ評価』は高いようでいて、その実過小評価されているのではなかろうか?
 と考えています。

 一方で、国外での『ジャパニメーション』の評価は著しく高いようにも感じます。
 これは日本国内から得る海外の反応はごく一部でしかないことが要因の1つですが、「実際のとこどうなんだ?」と疑問に思い今回はそれを調べてみました。
 それに伴い「アニメーションから得るポジティブな効果」というのも知ることができたので併せて紹介します。

 今回は「アニメによる癒し」について。

□アニメの『色彩効果』と『感情への影響』によるポジティブな効果

 宮城大学などによる研究。
 大学生106名を被験者に、SD法(感情的な印象を『綺麗-汚い』など反対の表現で段階評価する評価方法※図1)


 によって「癒し」の印象を持った16色を用いたCG動画※図左 と、「癒しと感じない」13色を用いたCG動画※図右 をそれぞれ見てもらい、被験者が感じたままのところに印をつけてもらった。

 結果は明らかで、左の「癒し」画像を見た被験者はSD法による「癒しの評価」と同等の回答※グラフ左 をし、右の「癒やされない」画像を見た被験者の回答は「癒しの評価」と逆相関の回答※グラフ右 をした。

 このことから、アニメーションの映像効果には、主観的な「癒し」効果があることがわかります。
 映像を「美しい」と感じる瞬間、私たちは実際にメンタルヘルスが改善しているワケですね。
 
 また、2019年の大阪大学による別の研究では、

 大学生55名(平均年齢23歳)を対象に「今まで視聴したアニメの中で気持ちや考えに響いた、心を動かされた体験」について質問を行った。

(A)作品名 (B) シーン (C)時期・状況
(D)視聴により生じた感情・認知
(E)その結果生じた心理面,行動面などの自分自身への変化・影響

の5つの側面から質問。
心理面、行動面の変化の分類分けを行った
 
【回答結果】
①「ポジティブな自己変容」
活力を得る。ストレス・抑うつの軽減,精神面の強化など

 
②「真理に近づく体験」
人間観、人生についての考えの取入れなど

 
③「作品への関与と作品を越えた活動」
聖地巡礼などの行動化、他作品の派生など

 
④「人との関わりの深まり」
楽しみの共有、他者の理解の深まり・関わりの変化など
 
【研究者コメント】

本研究で得られた知見は以下の3点であると考えられる。
第一に、視聴によりニュートラルな状態あるいはネガティブな状態からポジティブな状態への変容に関する回答が多かった。したがって、ストレスの発散や気分の向上といった「抑うつ気分の解消」になり,ストレスの蓄積を防ぐことが予想される。
 

第二に、教訓・人間観・人生観を考えるきっかけを提供されることで、新たな視点取得や現実への還元が起きていた。したがって、自分自身の心に響く体験や他視点取得・客観視により、自己理解・受容・変容に繋がると考えられる。
 

第三に、感情・認知への短期的な影響は多かったが、行動化やより深い自己変容といった長期的な影響に達するには作品要因や視聴者要因が絡んでおり、個人差が大きいことが明らかになった。
 

心理療法は言葉だけでなく、音楽療法や読書療法など媒体を用いたものが開発され、治療効果をあげている。
近年では、インターネットやSNSによって心理療法を提供するiCBT(internet cognitive-behavioral therapy)に注目が集まっている。
中でもニュージーランドの研究チームは10代の自殺率の高さを憂慮し、認知行動療法に基づく本格的な3DRPGゲーム「SPARX」を開発した。
抑うつの寛解率が43.7%であったことから、うつ症状をもつ青少年にとって、これまでの治療に取って代わる可能性があると結論付けている
(Sally etal.,2012)。

 上記の様なポジティブな感情・行動の変化をアニメから得たというデータが集まっています。
 
 これら2つの論文のデータから、

✅アニメから「癒し」を得る
✅ポジティブな「感情」「行動」変化を得ることができる

 ということが示唆されています。
 論文のデータは小規模なものであり、ポジティブな面のみをピックアップしている訳ですが、いわゆる「日常系」や「癒やし系」と呼ばれるアニメーションから実際にメンタルヘルスを改善できる可能性があることは十分考えられますよね。

「アニメで泣いてストレス発散ができた」
「このアニメに救われた」
「アニメの推しキャラがいるから生きていける」
「こんな素晴らしいアニメを生み出してくれてありがとう」
「公式からの供給でお布施が捗る」

 など、オタクは毎日TwitterをはじめとするSNSで「オタク語り」「オタ活」「布教活動」をしていますが、実際に彼ら(カエル含)は、アニメを観ることで、そしてアニメを語ることで、生きるための活力を得ているワケです(o・ω・o)

 
 いやぁ、アニメって、ほんっっっと、良いもんですねぇ(o・ω・o)

 それではまた~(o・ω・o)ノシ


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