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【noteで学ぶ腸内細菌学66:「野菜と果物」で腸内環境は良くなるのか?】

 こんにちは(o・ω・o)カエルです。

 みんな大好き腸内細菌のお話。

 腸内細菌の増やし方についてはこれまでもたくさん書いてまして、

□【腸内細菌学note61:腸内細菌を整えて身体を改善する方法まとめ[2022年版]】 

□【noteで学ぶ腸内細菌20︰効率よく腸内の90%の細菌たちを活性化させて健康になろう!】 

 もっとも簡単な増やし方や、増やし方の知識などをまとめたりしています。
 
 腸内細菌のご飯は「食物繊維」などですから、野菜や果物を食べると自然と腸内細菌の数は増加していくワケですが、では「野菜を食べたら実際に腸内環境は良くなるのか?」というのは不透明な部分です。


□「野菜」「全粒粉」「穀類」の腸内環境変化の違い

 ネブラスカ大学の論文。

「野菜&果物(葉菜類・ベリー等)」

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「全粒粉(全粒粉パスタ・パン等)」

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「穀類(パン・米)」

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 それぞれの食べる量を増やし(一食につき3サービング増量)6週間食べたときの腸内環境の変化を研究したものです。
 ポイントとしては、

①腸内細菌の種類の増加
 
②体内炎症数値の変化

 に注目しているということ。
 
「身体にどれだけメリットをもたらしたか?」
 
 を重視しているということです。

【結果】
 
・穀類グループは腸内細菌数、体内炎症数値ともに変化しなかった
 
・全粒粉グループ、野菜&果物グループは体内炎症数値が低下した。ただし、変化した数値の種類が異なった
全粒粉⇒[LBPとTNF-α]が減少
野菜&果物⇒[LBPとIL-6]が減少
 
※LBP=[リポ多糖結合タンパク質]
TNF- α=[腫瘍壊死因子:アディポカインとサイトカイン]
IL-6=[インターロイキン-6]
 
・野菜&果物グループは腸内細菌の種類が増加した

 とのこと。
 
 穀類では腸内細菌の増加は見られないというのは米派もパン派にも悲しい現実ですね。
 ただし米の場合はお弁当やおにぎりなどで[冷えた米]を摂ることで「レジスタントスターチ」が摂れるので、こちらでは腸内細菌の増加は見込めそうです。
 
 一方で全粒粉や野菜、果物では体内炎症レベルが低下し、野菜と果物では腸内細菌の多様性に優位な増加が見られました。
 要因として挙げられるのは「食物繊維」と、野菜、果物では「生の食材である」という事です。

 加工食品が腸内細菌の豊饒ほうじょうと相反する理由が見えてきますね。
 
 なお、全粒粉、野菜、果物では種類にもよりますが生の野菜、果物よりは、全粒粉の方が食物繊維は多めです。
 
 なお、乾燥させた食品は軒並み食物繊維量が増加します。

【食物繊維量】100gあたり
 
全粒粉 11g
オートミール 9.4g

切り干し大根 20.7g
ごぼう 5.7g
乾燥きくらげ 57.4g
乾燥しいたけ 41g
生しいたけ 3.5g
バナナ 1.1g
アボカド 5.3g
乾燥ひじき 43.3g
乾燥わかめ 32.7g

 あくまで〈可食部100g中〉の数字なので、きくらげを100g毎食食べれるかと言われたら難しいとは思いますが、知っておいても良いかもしれません。


□まとめ

✅野菜・果物で腸内細菌は増加する
 
✅全粒粉・野菜・果物で体内炎症レベルは低下する

✅食物繊維(もしくは食物繊維系サプリメント)を摂ることで腸内環境は改善する



 という訳で「野菜・果物で腸内環境は良くなるのか?」という内容でした。
 
 やっぱり、より簡単に腸内環境を良くするなら【イヌリンとレジスタントスターチ】を飲むことと、普段食べてる物に食物繊維多めの食材を使うのが良いってことだなぁ(o・ω・o)
 
 

【参考記事】




 

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