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「世界最古の国・日本」戦略:縄文文明に日本人の起源をみる

日本は、現存する世界最古の国である。そして、文明としても、世界最古級の一つである。

本日は、神武天皇による「日本国建国」よりさらに1万年遡る歴史をみていきたいと思う。

1万年前の日本

北海道~青森県・岩手県・秋田県にかけて点在する「縄文遺跡」は、古いものでは紀元前13000年に遡るとされるものであり、これはいわゆる世界四大文明をも超える可能性がある超古代文明の残滓である。

この縄文遺跡群は2021年に世界文化遺産に登録されている。日本には、ファンタジーではなく、超古代文明が存在したのである。

けれども、その”超古代文明”とは、平和で穏やかなものだった。

ウィキペディアの記載をみてみよう。

総体的に海外における縄文文化のイメージと評価は、造形美溢れる土器や独創的な土偶、1万年にもわたり争いがなかった平和な社会、気候変動にも対応した自然と人間の共生などが上げられ、「浮世絵が西洋絵画へ与えた影響が評価され富士山が富士山-信仰の対象と芸術の源泉として世界遺産に登録されたように、縄文土器や土偶が造形作家へ与えた影響も評価されるべき」とする。また、「争いを避けようとする現代の日本人にもみられる協調性という気質の根源は縄文にある」[注 3]、「国土の6割強を占める森林面積や清浄な河川・海洋において今なお生物多様性が保たれていることは縄文の原風景を伝えている」とする。

wikipediaより

海外における縄文文化の特徴として、三つの特徴が指摘されている。
①造形美あふれる土器や独創的な土偶
②1万年にもわたり争いがなかった平和な社会
③気候変動にも対応した自然と人間の共生

順にみていこう。

①造形美あふれる土器や独創的な土偶

我々は、学校で歴史の授業が始まって間もない4月に「縄文式土器」や「土偶」を習う。当然、「ハイハイ、原始的な粘土細工でしょ」という程度で、大した興味も持てないままに「稲作文化が始まりました」と弥生時代に話が移っていく。

けれども、この「縄文土器」というのが、実は凄いのだ。

初期のものはともかく、めちゃくちゃ精巧な縄目(なわめ)の装飾が施されている土器も多数存在し、それは実用品というよりももはや美術品である。

単なる実用品を超えるものを生み出すこと・・・これこそが文化である。現代人も思い出すべきではないだろうか。実用品を工夫してどんどん独自の改良を加えていく日本人気質のルーツは、縄文時代からあったのかも知れない

こういうことを学校でも教えてくれれば、学生ももう少し歴史に興味を抱くはずである。

②1万年にもわたり争いがなかった平和な社会

縄文文明の最も特筆すべき事実として、なんと「1万年にもわたり争いがなかった平和な社会」というのがある。

弥生時代の遺跡には、戦争に備えたのか、防護柵が張り巡らされているものが多いが、縄文時代の遺跡には外界を拒絶する防壁がないのである。

これは凄まじいことだ。

縄文時代の末期と弥生時代の初期の時代の線引きはあいまいだが、おそらくエジプトや中国で人々が戦争に明け暮れていたのと同時期、古代日本人は柵も防壁もない居住地で平和に共生生活を送っていたのである。

「和を以って尊しとなす」という精神性は、すでに縄文時代からあったのだ。さらに言えば、日本人が平和ボケしやすいのも縄文人DNAのせいかも知れない。

上記ウィキペディアにも以下のように記載されている。曰く、「争いを避けようとする現代の日本人にもみられる協調性という気質の根源は縄文にある」

③気候変動にも対応した自然と人間の共生

そして、「気候変動にも対応した自然と人間の共生」。

縄文時代は比較的温暖な時代が長かったが、温暖化により海面が上昇してきたり、噴火があったりと、今でいう「気候変動」を経験していた。

「気候変動」・・・なんというタイムリーな話題だろうか

世界はいま、「気候変動」に恐れおののいている。だが、古代日本人は、既に気候変動に適応し共生していたのだ。縄文人の適応力・共生力を学ぶことは、日本人のルーツを知るだけでなく、世界を救うことになるかもしれない。

そしてこの「自然との共生」において必須とも思える自然への畏敬の念は、「万物に神が宿る」という八百万の神への信仰として、形を変えながら今なお日本に残っているのである。

侮りがたい縄文文化の精神性

このように、縄文時代は「原始的で野蛮な時代」ではなく、当時としてはかなり高い文化レベルにあったことが次々と明らかになってきている。

そして、現在にも通じる日本人気質のルーツも、間違いなく縄文時代にある。それどころか、現在の地球規模での問題の解決に、もしかしたら縄文人の知恵が役立つかも知れない。

ということで、縄文時代はひそかに激アツなのである。

(画像は写真ACより引用しています)

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