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説明と納得

わたしは凄く向上心があって仕事熱心な人間ではないし、SNSで仕事について述べることはほぼないのだが、最近患者として病院に罹る機会があり、もやっとしたことを記録しておく。


私がしている訪問歯科という仕事は、毎日1人の患者さんのことについて色々な立場の人間に説明をする。
同じ職場の違う職種の人間、介護施設のスタッフ、看護師、患者家族、患者本人(認知症の進行度はもちろんバラバラ)。
その説明に対する理解度や解釈、考え方は全員違う。

いくら手先が器用だろうと、一律の説明、話し方、表現をしてしまうっていうのは技術不足と同じことだと思う。

患者の口の中の状態、なんとなくの性格、怒るポイント、NGな言葉、微妙なニュアンスの違いで受け取ってもらえたり受け取ってもらえなかったりする言葉、その日の機嫌、その方特有の表現、診療拒否の程度(口を開けない、唾を飛ばしてくる、殴ってくる、暴言)等々。
訪問だからこそ汲み取らなければいけないことが多い。
もちろん数回の診療や申し送りでは掴みきれないだろうが、それをある程度でもできるかできないかで、評価も信頼度も凄く凄く変わる。

簡潔に説明することで不満に思われることもあれば、いくら丁寧で詳しい説明もマイナスに働くケースもある。
くどい説明を嫌う施設もそこそこある。



わたしは最近婦人科で、ホルモン関連の薬を出してもらった。
今まで20年間生理不順になったことがないが、その薬を服用して次の周期まで生理周期が乱れた。
「今まで乱れたことがないんですけど、なんで今回こうなんでしょう?」と医師に聞いたところ
「ストレスや不規則な生活でもそうなりますからね」といわれた。
誰でも知っていることだ。

"今までにないこと"に触れてくれ先生。

いやいや、今まで20年間わたしが規則正しく大きなストレス無く生きてきたと?笑
生活が大乱れしても大きなストレスがあっても生理が乱れたことがないし、よりによって初めての服用薬後にこうなったから尋ねているんだわぁ、と思わずにはいられないだろう。


今回乱れたのは薬の服用がとなる可能性があるのか。心配すべきことなのか。そこをまず言うべきでは?

患者の体や性質、バックグラウンド
こういったものを考慮してない(と患者側が感じてしまう)説明ならしない方がマシとさえ思ってしまう。

なんででしょうねぇ。でも心配はしなくて大丈夫ですよ。

そう言われた方がまだいい気がする。私はだけど。

転院したくなっちゃったもん。
しかし転院っていうのは気が重いものだ。


なんだかなぁ、、、と思うのであった。

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