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【社会人】京都芸術大学イラストレーションコースに一年通ってみた

はじめまして、
投稿を見つけていただきありがとうございます。

この投稿では、社会人が仕事をしながら
京都芸術大学 通信教育部 イラストレーションコースで1年間勉強してみて思ったこと・感じたことをまとめています。

もしこの投稿を見ている方が、似たような状況で入学に迷われているようでしたら一つの例として参考にしていただけたら嬉しいです。

自己紹介

私、ヨーセイと言います。

武蔵野美術大学卒業後、デザイナーとして就職。
アートディレクターを目指しながら、毎日あたふたバタバタ働いています。

美大は卒業しているものの、イラストは趣味程度。(年1で描くくらい)
中高時代は藝大志望でガッツリ美大予備校に通う毎日だったけど、
人よりデッサンや着彩が秀でて上手いわけでもない・・

上手くなりたい気持ちはあるけれど、なんとも微妙なラインのお絵かきライフを歩んできました。

高校生の時の絵
大学在学時の絵①
大学在学時の絵②
大学卒業後の絵
(さいとうなおき先生のユーチューブに一瞬出た絵)

※上記イラストは「らつこ」(ばあちゃんちの猫の名前)という
落書きツイッターアカウントでも発信していました。現在は使用していません。

まとめてみると、人描くの楽しいしなんとなく描いちゃおー!と描いてるのが丸わかり絵たちです。

描くのは好きだったんですが、目的・目標がなく「なんとなく」描いていただけだったので、うまくなるわけもなくダラダラ迷走しながら描いてました。


入学を決めた理由

きっかけ

偶然仕事で絵を描く機会が。
(自分以外にイラストを描ける人がいなかった)

それまで趣味(イラスト)と仕事(デザイン)は、一緒にしてはいけない!趣味は家で一人で楽しもうと仕事では封印してましたが、
もしかしてイラスト表現も自分のデザインの強みになるのでは・・とふと気がつきました。

とはいえ、これまで趣味程度のお絵かき。
自分の描きたい絵も、仕事で求められる絵もなにもかもがわからず・・

大学の先輩(現役イラストレーター)から「私は働きつつ、イラストの塾に通ってから独立したよ」という話を聞き、よし!自分も塾を探してみよう!と決意したのがきっかけです。


学校探し

決意した2020年はコロナ大流行真っ只中。
当然塾も見学は受け付けていないし、新規募集もしていない・・

来年に持ち越そうかと諦めてたところ、twitterで偶然京都芸術大学イラストレーションコースのツイートが。

最初は
大学はもう卒業してるし・・・
通いやすくて学費も払いやすい塾がいい・・・

と否定的でした。

が、
絵柄もやりたい絵の仕事も決まっていない自分には、最初にいろんな分野のイラストの講義を受けて自分に合っている道を探したほうがいいのではないかと考え直しました。

学費もなんとか用意できそうな金額だったので塾ではなく大学へ行くことに決定!

個人的な結果ですが、ここにしてよかった。
自分の想像していた「イラストの仕事」がどれだけ世間知らずか痛感しました。色んなプロの姿を見るのは大事。
考えの幅が広がります。

※もちろん私はイラストの塾へは見学へ行っていない(行けなかった)ので、塾も気になっているという方は是非資料請求して、見学へ行ってみてください!塾は在籍年数を自分の意思で決められることや、対面授業ができること。先生や塾生と直接話せることなどいろいろメリットがあると思います。

1日のスケジュール

制作ができる平日・休日のスケジュールはだいたいこんな感じ

まったく制作できない日ももちろんある

私は3年次編入※なので、単位を取れれば2年間で卒業できますが、
平日残業アリ・土日予定アリでは、2年卒業はかなり難しいという印象です。
(2年で卒業目指している超器用社会人たちももちろんいます。本当にすごい)

私は要領悪いのと、今回は卒業が目的ではないので、3年間在籍して学べることを100%学ぶことを目標にしています。

※すでに別の大学を卒業していると3年次編入になります。
ほぼ必修だけの単位数でOKのため、卒業しているなら編入入学がオススメ
もちろん必修以外の科目も履修できるよ。

課題について

単位取得までの流れ

いろんな科目があるので、それぞれで流れは若干違いますが大まかにはこんな感じ。

課題について

課題の添削については内容公開できないため(著作権の都合上)、大学公式のこちらのページを参考にしてください。

▼イラストレーションコース添削例

あと、入学前勘違いしやすいのですが、
教えてくださる先生と添削してくださる先生は、ほとんどが別の方です。
学生数多すぎなのでそりゃそうじゃ!という感じですが、
通学の対面講義に慣れてると不思議な感覚。

でも、どの先生も細か〜く見てくれます。
褒めるところは褒め、気になる部分は指摘を入れる。
こういう絵柄にしろ!などは一切言わず、ただただ自分の絵をよりよくするアドバイスを書いてくれます。

描けたぞ!と自信満々で送っても、ガッツリ赤入れされて返ってくるので自分一人では見つけられない伸び代がたくさんみつかります。


課題例

課題例として、私の数少ない・・今年の提出物たちを紹介します。

▼美術解剖学(評価S 95点)

一昨年くらいに『ソッカの美術解剖学』を買って勉強した気になっていましたが、気だけでした。人体がパズルみたいに組み合わさっているのがわかって面白い!
トレース禁止で骨格を描くのが課題でした。

▼名刺制作(評価S 95点)

コロ先生のイラレ講義。
仕事で使っているはずなのに古の手法ばかり使っていて反省しました。
とっても楽しかった!仕事に活かします。

▼レイアウト・構図(評価B 77点)

演出の大切さを学びました・・。見事に指摘されて目が覚めた課題。
この課題を経てイラストを見る目がガラッと変わった。

▼クリスタ使ってみよう課題(評価S 95点)

ずっとPhotoshopで絵を描いてたけど、
慣れたらクリスタもいいかも!と思った次の日にはクリスタしか使えない体になっていた。
便利だ!

▼クロッキー ヌード一部(評価S 90点)

ジェスチャードローイングは初めて。短時間で次々人体を描くのはキツイけど、だんだん良い線が引けるようになっている実感があって楽しい。

▼講義内のミニ課題で制作したもの

レイアウト構図の講義中に描いたもの
これもレイアウト構図の講義中に
デフォルメの練習

以上こんな内容のものを提出していました。
もっと効率よくできるところは効率を考えていきたいね。


一年勉強してみての感想

良かったところ

  1. 絵を描く目的・目標が自分の中で見つけられたこと
    「なんとなく描く」から「こんな絵が描きたい」「仕事に活かしたい」に意識が変わりました。現役でイラストの仕事をしている先生方がきちんと評価してくださるので、自信につながります。

  2. 切磋琢磨できる仲間ができたこと
    オンラインなので同級生には会えませんが、SNSでは繋がっています。タイムラインを見ると同じ課題で、自分より面白い良い絵が描かれているのを見かけると悔し〜!頑張ろう!という気持ちになります。

  3. 仕事以外に勉強する時間を設けられたこと
    学びだけに集中できる場所があるってこんなに素晴らしいことなんだ〜!と当時の大学時代の私に教えてあげたいです。
    仕事だけでは得られなかった知識が活かされることも。

  4. 学割の恩恵はすごい
    当たり前なんですが、学生なので学割使えます。
    美術館もAdobeもいつもより安い。学生っていいね(学費は払ってるけど)


悪かったところ

時間を確保するのが難しい
悪かったところといいますが、私の見積もりが甘かったところです。
入学前は「多少残業あっても課題はできるだろ」と思ったのですが、そんなに甘くはなかった・・。

早く帰れた日もヘロヘロになっている日は作業は進まないし、土日もいつも家にいるわけではない。
私の体力面と効率が来年度の課題点です。


そのほか | 入学を迷っている方へ注意したい点

入学金以外の費用
入学金以外にPC、ソフト(Adobe・クリスタ)代、各教科書代は別途かかります。

モチベーションの保ち方
全てオンラインなので、同級生とはほとんど会えません。私は話したほうが考えがまとまるタイプなので、「これどうしよ・・」「進まないな・・」と一人で悩んで作業が止まってしまった時は、ディスコードの集まりなどを利用してモチベーションをなんとか保っています。
あと頑張っている人を見ると燃えるので、定期的にSNSのぞいたり
自分なりのモチベーションの保ち方を見つける必要があると思います。


まとめ

以上、長々とすみません。
結論としては、通えるけど最短卒業は厳しい!でもそれ以上の学びはある!
です。

芸術の学士が欲しい!や、とにかくじっくりイラスト全般の勉強がしたい方にはおすすめ。
手っ取り早く好きなイラストの勉強だけをしたい人には、ちょっと覚悟が必要かも・・と思います。(色んな課題が出るので)

わ〜でも絵を描くって楽しい。
入学前「大変かも、どうしよう」と悩んでいたけど、イラストを初めて学んでより描くのが楽しくなった。(大変さは事実だった)
今年学べた単位は本当に少ないけど、入ってよかったなと思います。


読んでいただきありがとうございました!

▼Twitter
こちらで絵を更新しています。
https://twitter.com/Yosay_art


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