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アザーンで時を刻む インドネシアで忘れかけていた時間の大切さを知る

時間は世界の全ての人が平等に存在するもので、24時間を割り振れています。
短くする事も長くする事もできません。その限られた時間で生活や労働、睡眠をしています。
毎日の積み重ねをしながら日々成長しようと感じ頑張っている時に、
インドネシアにいると、日本では忙しくて忘れかけていた、「時間の大切さ」を体感できます。

インドネシアの時間は3つ

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インドネシアは東西に約5000Kmの横長の島国ですので、地域によって時差があります。インドネシアで使用されている標準時は、UTC+7からUTC+9の3つの時間帯があります。

日本では、インドネシアの首都ジャカルタがあるUTC+7の標準時をインドネシア時間と呼ぶ場合もありますが、ジャカルタは日本よりも2時間遅れて時間が進んでいます。
空港に行ったりするとインドネシアでは、WIB、WITA、WITの3つの時計が用意されています。

Indonesian Western Standard Time / インドネシア西部標準時 (インドネシア語: Waktu Indonesia Barat/WIB) (UTC+7) 日本と比べて2時間遅れです。
場所は、スマトラ島、ジャワ島、リアウ諸島州、西カリマンタン州、中部カリマンタン州

Indonesian Central Standard Time / インドネシア中部標準時 (Waktu Indonesia Tengah/WITA) (UTC+8)  日本と比べて1時間遅れです。
スラウェシ島、バリ州、東ヌサ・トゥンガラ州、西ヌサ・トゥンガラ州、北カリマンタン州、東カリマンタン州、南カリマンタン州

Indonesian Eastern Standard Time / インドネシア東部標準時 (Waktu Indonesia Timur/WIT) (UTC+9). 日本と同じ時間です。
マルク諸島、ニューギニア島のインドネシア領部分

インドネシア国内を移動する場合、時差に気をつける必要があります。特に、ジャカルタがあるジャワ島からバリ島、スラウェシ島に移動する場合が、1時間時間が進みます。
普段、ジャカルタからマカッサルに移動する事が多いのですが、ジャカルタからマカッサルまでの飛行時間は2時間30分ですが、プラス1時間時差が加わりますので、3時間30分になります。最近は、スマホの機能が自動で時間を修正してくれますが、初めての滞在では気をつける必要があります。

マカッサルの昼と夜はいつも同じ

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マカッサルに滞在していると気がつくのですが、マカッサルは、比較的赤道に近い場所に位置しているのと、マカッサル時間(WITA UTC+8)がなんとも絶妙な時間となっており、日の出は、毎朝6時前後、日の入りが夕方18時前後です。若干の誤差はありますが、いつの季節でも大体同じ時間です。
マカッサルでは、毎日きっちり昼間と夜間を12時間ずつで過ごす事ができます。
日本では、春分の日と秋分の日が昼と夜がちょうど12時間ずつになりますが、その日を堺に夏は昼間が長く、冬は、夜間が長くなってしまいます。

アザーンが時間を知らせる

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インドネシアにいると、イスラムのお祈りを告げるアザーンがモスクから鳴り響きます。
イスラム教徒は、夜明け、正午、午後、夕方、夜と1日5回の礼拝をしますが、その時を知らせる集合の呼びかけを「アザーン(Azan)」と呼びます。

アザーンは、もともとは礼拝の時間が来る前に、イスラム教徒の指導者がモスクの尖塔(ミナレット)の一番高いところで、肉声で礼拝の呼びかけをしていました。


今は、スピーカーを通じて自動音声が流れます。
この音が、モスクに近いと大音量で流れ、しかも同じ時間に1日5回も流れるので、インドネシアで生活していると、この音によって時間を知ることができます。


マカッサルの様なイスラム色の強い地域ですと、モスク同士が近いので、このアザーンの大合唱が起こります。かなりの迫力です。
最初は、この大音量で朝に目を覚ましてしまい、迷惑な存在と感じていましたが、次第に子守唄のような感じになり、アザーンが聞こえないとなんとなく寂しく感じてきます。


アザーンは、音楽と共に流すのが禁じられていますので、指導者の声が流れるのですが、音楽の様なアザーンがあり、聞いていて心地よくなります。モスクによってもアザーンの音程が違うので、是非聞き分けてみてください。

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マカッサルで仕事をしていると、このアザーンで
そろそろお昼の時間だよ~
そろそろ仕事をやめて帰ろうね~
とうまく時間の区切りをつける事ができます。
インドネシアスタッフは、お祈りがあるのでいつのまにか打ち合わせ場所から消えます。
日本人は働きすぎと言われていますが、インドネシアに来るとインドネシア人のペースになりますので、自然と規則正しい生活リズムが整います。

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日本でも、地域によってはお昼や夕方にサイレンを鳴らして食事や終業を教えてくれるところもありますが、インドネシアにとって、このアザーンは、街のアナウンスのように時間を知らせる文化となっているようです。

時間は世界の全ての人が平等に存在するもので、24時間を割り振れています。
短くする事も長くする事もできません。その限られた時間で生活や労働、睡眠をしています。


毎日の積み重ねをしながら日々成長しようと感じ頑張っている時に、
インドネシアにいると、日本では忙しくて忘れかけていた、「時間の大切さ」を体感できます。


どんなに忙しくても、イスラム教徒はお祈りを忘れません。
それでも、毎年5%程度インドネシアは経済成長を遂げているのは、時間の使い方が上手であると言えます。
もう一度時間を大切に行動する仕組みは必要なのだ、と改めて感じています。

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