見出し画像

【就活生向け】IR資料を読み解いてみよう!

こんにちは。株式会社久世の広報担当です!
今回は、少しかための話。

当社は3月決算のスタンダード市場上場企業ですので、5月中旬頃になると決算発表や決算説明会など投資家の皆さんへの情報発信をしているIR活動が活発になります。

例にもれず、今年も5月15日に前期2024年3月期の決算を発表し、
5月下旬に投資家の皆さまへ向けた決算説明会(オンライン)を開催しました。

ホームページにも説明動画や資料を掲載しています。

最近は、就活生もIR情報から企業情報を収集していることが増えているそうですね。

なぜ、就活生にIRが注目されているのか?
調べてみました。

IRとは、インベスター・リレーションズの略語で、企業が株主や投資家向けに経営状態や財務状況、業績、今後の経営戦略などを広報するための活動全般のことをいいます。
企業がIRをおこなう一般的な目的は、
・自社への投資を促すため
・株主や投資家と良好な関係を築くため
・社会的価値向上のため  などが挙げられます。

つまり、IR情報は読み手に企業をより深く理解してもらうことを目的としていて、企業の過去・現在・未来の情報がわかりやすく開示されいているものなのです。

だから、就活生にとってもその企業を知るうえでの有益な情報が詰まっているんですね。


今日は当社のIR資料の一部を使って、当社の未来に向けた取り組みなどについて解説していこうと思います💡
(説明資料はこちらから)

2024年3月期 決算説明資料


市場環境について

当社が事業活動の中心としている外食・中食市場は、コロナが5類に移行して以来、日常的な外食利用が増えたり、インバウンドを含め観光地や行楽地が賑わいを取り戻していたりと市場が回復してきました。
しかし、一方では人手不足や人件費の上昇、円安や物価高騰などが続いており、あらゆるコストが上昇しています。

2024年3月期の業績・2025年3月期の業績予想

2024年3月期 決算説明資料(P2)

市場が活性化する中で、コストの上昇に対応していくために
コストの適正化をはかり、損益分岐点(※)を低減しつつ、競争優位性や価値ある商品の提案強化に努め、外食のお客様が抱えている「人手不足」「価値向上」「収益向上」といった課題の解決を推進しました。
(※損益分岐点とは、売上高と費用が等しくなる売上のことで、黒字と赤字の境目ともいえる指標です)

つまり、外食のお客様が他店舗と差別化できるようなメリットがある付加価値が高い商品の販売強化をしたということです。

その結果、売上高は前年同期比14.2%増の644億7,400万円。
営業利益は、前年同期比120.9%増の18億6,100万円。増収増益となりました。

2024年3月期 決算説明資料(P8)

そして、今期2025年3月期の業績予想は売上高 670億円、営業利益14億円です。

売上は順調に増えているのに、利益が減っていますね。
数字だけをみると、この会社はもう成長しない会社なのか?とか不安に思う方も少なくないかもしれません。
しかし、資料には「成長のために物流キャパシティーを拡充」とあります。

決算短信(※)にも記載がある通り、
当社はコロナ禍で損益分岐点を低減するために物流センターを2つ閉鎖しています。
今後、市場の回復とともに売上が伸びても物流センターのキャパシティーが不足してしまえば、商品を在庫する場所がないため売りたくても売れないという機会損失に繋がってしまうかもしれません。
そのため、将来に向けて成長していくためには先行投資として物流センターを立ち上げるなど、運営費用や設備投資のための費用が必要になる、つまり一時的に利益が減るということなんです。
(※決算短信とは、企業の財務情報や経営状態がまとめてある書類のことです。こちらからご覧いただけます。)

今後のビジョン・中期経営計画

当社は今年で90周年を迎えました。
この先の100周年を見据え、時代変化に対応しながら「持続可能で質的な成長」を図っていきます。
中期経営計画としては、コロナが明け、今は第1フェーズの段階で「成長への再スタート」として、事業基盤の再構築に努めています。

2024年3月期 決算説明資料(P12)

中期経営計画とは、企業が3~5年のスパンで目指す現状から見た将来のあり方を策定したものです。

当社は来期2026年3月期に売上高710億円、営業利益19億円を目標としています。
ここでわかるのは、先ほどの通り、今期は一時的に利益が減るということ。
将来の成長のために先行投資はするものの、成長への環境整備を経てしっかりと利益を確保していきます。

具体的な取り組み

2024年3月期 決算説明資料(P14)

第1フェーズは、3つの基本施策として大きな経済圏である関東において地域密着化(「関東集中」)を進めてまいります。また、当社にとってもお客様にとってもメリットがある「機能強化」、引き続きお客様の課題に貢献できるように「プラスオン」で付加価値の高い商品の提案を推進していきます。

強化する市場は「フードサービス」「観光レジャー」「中食惣菜」としています。当社の強みでもある居酒屋、洋食レストランや和食レストラン、カフェなどのいわゆるフードサービス業態への拡大を図るとともに、惣菜や事業所給食など価値向上につながる中食惣菜業態、さらにホテルや空港、機内食や温浴施設など、日本の重要産業でもある観光レジャー業態への展開を強化していきます。

これらの施策を進めるうえで重要なのが、「人財」「物流」「情報システム」への投資施策です。働く皆さんの職場環境の改善や、物流インフラの整備、利便性や生産性向上を図るためのシステムを構築するために、これら3つの資源に対して投資戦略を推進していきます。

そして「EC事業」「DX化の推進」「商品開発」「海外事業」「グループシナジー」を、未来をつくる5つの施策として推進していきます。


以上が、今回の説明会の内容です。
(説明会動画はこちらから視聴可能です)

まとめ

IR情報は、投資活動にも影響してきますので数字やデータで判断されることが多いですが、数字やデータだけではわからないこともたくさんあります。
就活するうえで、IR情報から企業について知ることは大事なポイントにはなりますが、あくまでも指標の1つとしてみるのがいいかもしれません。

当社では、インターンシップなども実施していますので、
興味があれば是非、応募してみてくださいね。



この記事が参加している募集

#オープン社内報

22,663件