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意外と知られていないこと(柿酢編)

世界一の柿酢をつくっている、三陸みがき屋です。今日はその柿酢のエピソードと意外と知られていないことを書いていきます。

私の柿酢は無添加(化学薬品や調味料不使用)です。
柿を液状にして、発酵させて、さらにそこからホワイトリカーと酢酸菌を入れてじっくり寝かせてつくっています。
以前成分表をとった時、機能性表示食品並みの評価を頂いている柿酢です。(機能性表示食品の申請をしていないので、あくまでも数値のお話しです。)

酢を作るなかで良く勘違いされるのは、『酢酸』を入れて作ってるのではないかと言う事。

私は酢酸菌の培養を行い酢酸菌を使用しているのですが、所謂化学物質である酢酸と酢酸菌の区別がつかない?知らない?人が多い印象です。

酢酸と言うのは、酢酸ナトリウムと言う食品添加物の一つで比較的安価で手に入ります。酢酸を足すと、酸度が一気に上がり、良く飲むと酸っぱさとエグ味が強い短期間で仕上がる性質をもっています。

では酢酸菌とは、アルコールを主食として酢酸に変える性質を持つ菌です。菌ですから当然生きている訳です。
酢酸菌は普段空気中に浮いていて、私の工場にもたくさんいます。
他にもりんごや柿といった果物自体にも生息しており、果物の酢酸菌では足りないので、培養して酢を作る工程で、アルコールと共に足しています。

酢酸菌はちょっとしたことで簡単に死んでしまうので、酢をつくる工程で瓶を揺らさない、温度は一定を保つなどケアが必要な菌です。

貯蔵後は時々蓋を開け、酸度チェックを行います
。無事に酸度が4.2度になったら完成します。

一ヶ月で凡そ30Lしか作れない貴重なお酢です。
今製品をブラッシュアップしていますが、できたらぜひ一度飲んでみてください。

柿は免疫力アップや殺菌効果の高い果物です。
昔は『柿が赤くなると医者が青くなる』と言った逸話があるくらい体に良いとされています。
近年柿を食べる人が減り又、干柿をつくる生産者も減った事から、食べる機会が減った果物です。

今後、柿の美味しい食べ方も書きますのでお楽しみに。

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