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【導入部分】むすびかた 第1弾インタビュー「チーズ工房那須の森」工房長・安田翔吾さん

先日、個人で「むすびかた」という名前のインタビューメディアつくりました。

どんなインタビューなのかイメージが付きづらいと思うので、今日は導入部分をnoteでも公開させていただきます。もし気になったら末尾にもリンクを貼っておくので覗いてみてください^^

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「自分の人生に責任を持つ」という自由


むかし、海外を旅をしていたときのこと。
安宿の外に置いてあるベンチに座って、
今日出会ったばかりの旅人とする
とりとめのない会話が好きでした。

どこから来たの?
どこへ行くの?

たのしいお話のすきまで、
その人の「生きる」の部分に
ふと触れる瞬間がありました。

いつも、ドキッとしました。
けれど、もっと聞いてみたい、
とも思うのでした。

今回、お話を伺ったのは、
『チーズ工房那須の森』
工房長の安田翔吾さん。

那須の小さなチーズ工房ですが、
国内外のチーズコンテストで受賞しています。
安田さんはそのチームを引っ張る「船長」。
同時に、職人としても活躍しています。

「自分の人生に責任を持ちたいんです」と、
安田さんは言いました。

牛と風景とチーズと、
それから自由と責任について。

まるで軒先のベンチで交わしたような言葉は、
僕の中でいまも静かに息づいています。

Part 1:テレビのなかに見た「自由」


― 酪農やチーズづくりに興味を持ったのはいつ頃からですか?

安田
中学3年生くらいですね。あるテレビ番組がきっかけで。

― テレビですか!

安田
そうなんです。

ある牧場が取り上げられている番組でした。
そこの牧場主さんが放牧された牛と一緒に映っていて。
山をバックに。
そこで「酪農には苦労もあるけど、ここが俺のフィールド。俺はやりたいことをやっているんだ。」というようなことを言ってて。

― ええ。

安田
中学3年生の僕は「あ、なんかそれいいなぁ」と思ったんです。
当時は働くことにネガティブな印象があって……
自由な感じで生きていきたいって思っていたときにその番組を見て。
放牧の景色って「自由の象徴」だなって。

それが最初のきっかけです。

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― では、牛が大好き!というより、「自由」という観点から酪農に興味を持ったんですね。

安田
そうなんですよ。

― そこまで「自由」に憧れるのもなにか原体験があるんですか?

安田
そうですね……高校を受験するときの経験でしょうか。

― 牧場の風景をテレビで見るちょっと前の話ですね。

安田
そうです。
当時行きたい高校があって、合格するためには試験の当日点に加えて校内の内申点も必要だったんですね。
僕は生徒会長をずっとやっていました、合唱コンクールで3年連続で指揮者やったり、委員長や、学級委員もやっていて。

― すごい(笑)。それだけ求められていたんですね。

安田
正直、やりたくないときもありましたよ。
例えば、学級委員も立候補者がいないときに「いままでやっていたから、安田がやってくれ」というときもありました。
「今回はいやだなぁ」って思っても、お願いされたから頑張るということが何度もあって。

― 頼まれたなら頑張ろうと。

安田
でも志望高の推薦をお願いするときに、学校内の評価である校内推薦で落とされてしまったんです。それが、僕のなかで大きなきっかけでした。

― それはショックでしたね……。

安田
こちらが一番希望していることが、ここで通らないんだ……と。

― それは、コントロールできない他者によって。

安田
そうです。

自分を評価する人が別でいて、自分の人生を決めるのがその人ですって、握られていることの辛さに気づかされて。
先生と生徒という立場上、ひっくり返せないものがそこにはあるわけじゃないですか。

― わかります。

安田
それだけでなくて、校内推薦で落とされたのに
卒業式の答辞は読んで欲しいって言われたんですよね。
卒業式が試験の2日前なのに。

学力が足りないからという理由で落としたのに、勉強時間まで奪うのか……って。なんか都合いいなって。

― なるほど。

安田
そういった出来事がきっかけで、
誰かに気に入られないと難しいとか、
この人の気持ち次第で自分の人生が変わってしまうとか、
そういうのはリスクだし、全力で避けたい、
自分の人生は自分で選択したいって思うようになりました。
その後、実力でギリギリ志望校には受かったからよかったのですが。

― それが「自由」への憧れに繋がっていくんですね。

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安田
テレビ番組を見たのがその悔しい想いがあったときで……なので、放牧に興味を持ったのは、「自分で仕事をすること」への憧れからです。

― 安田さんは現在『チーズ工房那須の森』の工房長ですが、4年後には独立を考えていますよね。それも「自由」を求めてのことでしょうか。

安田
そうです。自分のなかのゴールで、最後は自分でやりたいっていうのがあります。

― 「自分で仕事をすること」。

安田
その……自分の人生に、自分で責任が持てるようになりたいんですよね。

この人に当たっちゃったから運がいい、運が悪いではなく、
自分で決めて、納得した状態で進めるかって
けっこう大事だなと思います。
同じことをやっても、
いいと思う人もいれば、
悪いと思う人もいるじゃないですか。
それはある意味、運次第で。
そこでなんとか自分の気持ちを誤魔化しながらやっていっても、
悶々としたまま終わっていきそうだなぁって。

悶々として我慢できればいいんですけど、僕の性格的に「なんかもう無理だ」ってなるフェーズが絶対に来るって分かっているので……(笑)。

― 過去の経験からも。

安田
そうですね。自分の性格と相談しながら、人生設計をしている感じです。同じきついことに耐えるなら、やりたいことがあって「その過程はきついですけど頑張ってください」っていう方が僕は頑張れると思ったので。

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(つづきます)

Part2はコチラから!ぜひ読んでみてください~!
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安田さんは現在クラウドファンディンにも挑戦中!
応援よろしくお願いします!
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21/11/11





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