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手がかかる子は愛おしい ~ジップロックで梅干し作り 前編~

今年も梅雨がやってきました。
梅雨の時期、それは、梅を漬ける時期でもあります。

梅雨に入る少し前位、5月末~6月頭頃、梅の木についた実がまあるくぷっくりしてきます。
見えるかどうかの細かな産毛を纏い、赤ちゃんのお尻みたいにぷりっとしていて、すごくかわいい。

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早めに収穫した青梅は、今年もビール煮に。
もう少し待って黄色っぽくなってきた分は、梅干しにします。

しかし木で熟させたいのに、そうすると今度はタイミングを逃して実が下に落ちてしまいがち。なので早い物が黄色くなり、全体的にはまだ黄色がかり始めたかなくらいの頃に採ってしまいました。

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梅の実を水につけると空気の層ができて、それを眺めるのが好きです。

洗ったらよく水気を取って、新聞紙にくるんでダンボールの中へ。
数日そのままにして(今年は3日)桃や杏のようなかわいらしいフルーティな匂いが漂ってきたら、そろそろ熟してきた頃です。

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全体的に黄色みが増しました。まだ青っぽいのもあるけど、まあ行けるでしょ。
ということで、漬けていきます。ちなみに私は赤紫蘇を使わない白干し派です。

まずは梅の実の準備。
へそについている茶色いヘタを竹串などを使って、実を傷つけないように注意しながら取りのぞきます。よく熟しているとすぽんと取れます。まだ青いと取れないけど、取れなくてもマイベンライ。

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梅の実の他に用意するのは
・梅の実の20%量の
ジップロック(安いのではなく、ジップロックがよいかと)
・焼酎などアルコール度数40度以上のお酒
です。カビやすいので、消毒は必須。きっちり、確実に。焼酎で40度以上が見つからずウォッカを使っていますが、風情はなくとも問題ないかと。

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大体ジップロック中サイズだと400g以下にしておきたいところ。
1袋分ずつ計り、その都度必要な塩の量を算出していきます。そうすればきっちり塩分20%にできます。

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ジップロックの袋をアルコールで消毒。ボウルにもいくらか出して、ここで梅の実をじゃっぽりアルコールと絡めてからジップロックに投入。

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塩→梅の実→塩→…梅の実→塩の順で入れていますが、まんべんなく塩をまぶせたらよいかと。
投入完了したらできる限り空気を抜き、さらにもう1枚のジップロックの中に入れ二重にしておきます。袋が酸に負けるのか、どうしてもチャックに隙間が空いてしまうからかは不明ですが、せっかく出た梅酢が漏れ出やすくて。それで安いビニール袋ではなくジップロックを信奉しています。

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1つの袋の上に別の袋を乗せて、寝かせます。
寝かせている間、朝は表向き、夜は裏向き、次の日の朝に下の袋を上に、上の袋を下にして、また表向きに、……と、向きや場所を変えていきます。
結構梅からガスが出るため、時折袋を開けてガス抜き(忘れると梅酢が流れ出て悲惨なことに)。はじめは果実の香りだったのが、次第に唾液腺を刺激する酸っぱい匂いに変わっていきます。

数日すれば梅から水分(梅酢)が出始め、1週間~10日も経てばたっぷり浸かるほどに。
なるべく早く梅酢が出やすくなるために、梅の実が入った袋を重ねています。本来は同じ重量くらいの重しを乗せるのですが、同じ重量のものって他の梅の実の入った袋じゃない?と、安直に考えてやっています。それでもちゃんと梅酢を出して、梅の実はえらい。

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これは漬けはじめてから10日程。

もし梅酢が上がってこない、梅酢が漏れ出て足りなくなってしまった、となったら、市販の梅酢を投入して応急処置するのも一つの手かと。

樽で漬けてもいいのでしょうけど、カビていないか、梅酢は上がっているか、と様子が見える点でジップロックにしています。

こうやって手間隙かけて大事に梅の実の面倒を見ていくと、段々と梅が愛おしく思えてきて。今日も元気かい、美味しくなるんだよ、と話しかけるように様子を見ています。

この見守りを7月の土用辺り(梅雨が明けていなかったら梅雨明け)まで続けます。そうしたら今度は土用干しの作業に移ります。

ということで、ただいま絶賛梅ちゃん寝かせ中です。
続きはまた土用以降に。
うまく最後まで梅干し作りができますように。

梅は時間がかかるけど愛おしい。

※首都圏で作業しており、地域によっては時期がずれることがあります。

※作り方は下記を参考にしています。ありがとうございます!

北欧、暮らしの道具店
【梅があれば大丈夫】第2話:手軽で場所いらず!ジップロックで作る梅干しレシピ
https://hokuohkurashi.com/note/127612

漬け込んで干したその後の話は後編へ。



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