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筑波技術大学における授業形態

くつばこ+のふみと申します。私は筑波技術大学に通っています。この大学は、茨城県つくば市にある、聴覚、または視覚障害者のための国立の大学です。2019年度までの筑波技術大学聴覚部では、手書きで単位の申請をしたり、メールも古い形式だったり、一眼につきやすいところに紙を貼ってみんなに見てもらう掲示板を使っていたりと情報保障を謳う大学にも関わらずシステムが一新されないままでした。しかし、パンデミックを機に大学の教授たちが必要性を感じ業務の大部分を遠隔でできるように教授たちが急ピッチでシステムを構築してくれました。ここでは、2020年度以降に一新された筑波技術大学のシステムを紹介します。

(ちなみに、筑波技術大学の大学生活全体のサポートなどに関しては、前にかりんが書いてくれています)

☆Office 365

このソフトは、はマイクロソフトが提供するOneDrive, Word, Excel, PowerPointといったお馴染みの文書作成ソフトのほか、チームで会議やチャットをすることができるTeamsや組織内で動画を共有することができるStreamといったソフトも利用できるサブスクリプションサービスです。競合アプリとしてはGoogle Workspaceがあります。学生や院生、大学の職員は、大学のアカウントでログインして文書を作成・クラウドに保存することができます。

☆Teams

このソフトはマイクロソフトが提供するコミュニケーションツールです。組織内のユーザーとチャットをするだけでなくビデオ会議や電話を行うことができます。また、課題提出フォームといった目的に応じて外部が開発したツールをTemsに追加することができます。実際に、お弁当を予約して自動で業者に予約状況を連絡することができるシステムを追加しました。この予約システムは、弊学の教授が開発しました。

☆Stream

このソフトは、マイクロソフトが提供する動画を組織内で共有することができるサービスです。また、あらかじめ収録した動画に音声認識技術を使って字幕を挿入することができる。また、誤字があった場合文字を自分で正しい文に修正することができます。実際に、Streamを使う教授はこの機能を使って事前の動画を作成しています。オンデマンドの講義では、Streamにアップロードされた動画を見て勉強をしています。

☆SharePoint

このソフトは、マイクロソフトが提供するファイル共有や情報共有を目的としたサービスです。あるファイルをSharePointにアップロードして管理し、アクセスできる複数名のユーザーが同時にそのファイルを操作する、といった場面があげられます。したがって、会議での議事録を複数名で記入したり、電話で通話をしたりしながら一つの提案書を操作するという「組織単位のプロジェクト」を円滑化することができるようになります。SharePointがなくてもOneDrive単体でファイルの共有をすることができるため、このソフトの認知度は他よりも低い気がします。

☆Zoom

このソフトは、映像と音声を使って他人とのコミニュニケーションを可能にするツールです。これまでのビデオ会議ソフトと異なるのは、URLで簡単に参加することができたり、UIが簡素であることが特徴です。このため、パンデミックが起きる前の2019年から技術者や一部の人たちで話題になっていました。大学では、基本的に講義で使うビデオ会議ツールです。外部からAPIとして簡単に字幕を挿入することが可能です。

☆CaptiOnline

このソフトは、このソフトはウェブブラウザ(SafariやChromeなど)だけで遠隔からPC文字通訳を行うことができるシステムです。PCやiPhoneやAndroidといったスマートフォンなどでウェブページを閲覧できる環境があれば、屋内外を問わずどこでも気軽に利用することができます。専用のソフトウェアや機器の導入も必要ないので,普段お使いの文字通訳用のPCだけで遠隔文字通訳が実現できます。大学では、手話ができない非常勤講師の授業のときにこのソフトを使います。字幕を後から見返すために保存できるのでとても便利です。

☆感想

実際に、愛知の実家からでも大学にいるのと同じように課題提出やコミュニケーションすることがスムーズにすることができてすごく楽です。座学や議論、家でも行うことができるプログラミング関連の授業は、むしろオンラインのまま続けた方が良いと感じました。しかし、違う学科では、ハンダゴテや旋盤を使うような実習ではオンラインだと立体的でないのでわかりづらいといった評判を聞きます。やはり、物を作るとなると立体的に対面やカメラの工夫そして遠隔でも理解するためにVRヘッドセットや感覚を再現するための触覚グローブの必要性も感じました。

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