【メンズカジュアルの基礎⑤】選ぶべきもの(夏)

コロナで自粛している間に、夏が近づいてきてしまいました。もう春物は着れない。ましてやアウター、セーターなど完全に不要となってしまいました。

そこで、今回はメンズカジュアルで最も難しい夏のスタイルについてお話します。

第3話でベーシックなカラーパレットに沿って選ぶべきものを紹介しましたが、それはあくまで通年向きのスタイルです。

本題に入る前に、夏物がなぜ難しいのかをお話します。

みなさん自分の身体に自信がありますか?別にマッスルボディでなくても身長が170cmほどで中肉中背であれば十分ですが。

欧米人は日本人と比べると身長が高くても顔が小さくて足が長い人が多いと思いますが、あなたはどうでしょうか?

また、風体はどうでしょうか?髪はボサボサでないですか?メガネは古臭かったり、逆にスポーツ感満載だったり、オラオラしたりしていませんか?

ちょっと残酷でキツイ言い方をして大変申し訳ありません。なぜそのような問いかけをしたのかと言うと、次のような理由があるからです。

夏のスタイルは、それぞれみなさんが持つ身体の特長がモロに出てしまうので難しい。

特に年齢を重ねるとよほど節制している人でない限り、日々仕事に追われ運動不足になりがちの男性の多くは、筋肉が落ちお腹も出てきます。肌艶はなくなり、髪も薄くなってきます。私もそうですが、正直年齢には勝てないです。

単純にTシャツ、デニム、サンダルの装いにボディバッグを持って出かけると当然のごとく冴えない感じになってしまいます。年齢が上になればなるほど要注意です。

このシリーズで最初にお話した心がまえで「身だしなみ」と考えることを思い出してもらうとありがたいです。別に業界人みたく暑い中、根性でコットンやリネンスーツを着ることをオススメする訳ではないので安心してください。

では、選ぶべき夏物のポイントをお伝えします。今回は、あえてひとつのパターンに絞っています。


●Tシャツではなくポロシャツかシャツを着る。

●コットンもしくはサマーウールのものを選ぶ。

●ネイビーもしくはグレーのみに絞り、ワントーン、ツートーンでコーディネートする。

●靴はホワイトのスニーカーもしくはブラックのローファーを履く。

世の中には、夏の代表的な素材=リネンが増えてきますが、手強いので避けてください。また人工繊維の洋服も溢れています。非常に低価格で機能的なものが多いので、魅力的に感じるかもしれませんが、もちろん天然素材を選んでください。

天然素材のものは、価格が高いのでためらいがちですが、大事扱えば長持ちする上、着る人に品を与えてくれます。しつこく言っているようにサスティナブルでもあります。そこは必ずこだわるように。

写真パンツはサマーウールですが、薄手のコットン素材のものでも構いません。サマーウールを選んだ場合、子どもぽさが消えます。40歳以上人にはオススメです。また、パンツはシルエットがとても大事ですが、それは次回以降に。

色は、今回の場合は、くれぐれも、ネイビー、グレー以外のベーシックカラーは使わないように。理由はその2色は、地味で上品な特性を持っているからです。もし全身ブラックやベージュにした場合、モード感が出過ぎてお洒落くんになってしまいます。全身ホワイトはホストっぽくなってしまいます。ほどほどのスタイルでいい人は、危険なエリアには近づかないようにしましょう。

小物(時計、ベルト、バッグ)は第3話で紹介したものと同じで構いません。

バリエーションを広げれば、際限なくありますが、最小限にしていくと迷わなくて質の良いものにたどり着きます。カジュアルだからこそ、自分にルールを課すことが、効果的です。

普通の格好でいいという人のために。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?