マンホールの詩(うた)
いつも歩いている道なのに
今朝気付いた
マンホールがいくつも並んでいることを
その蓋に花の彫り物があることに
模様はそれぞれ違っている
誰にも気づかれず 踏みつけられ 雨に打たれ
日照りのときは暑さに耐え
黙ってそこにいた
田舎の繁華街
行き交う人は足元なんか見ない
食べ物屋の看板 ドラッグストアの看板 眼鏡屋の看板
ばかり見ている
マンホールの蓋は そこにいることさえ 気づかれず
そこにいたんだ
もしかして 蓋の下には
龍が潜んでいるのかも
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