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フリーランスと会社員の違い

約13年間の会社員を経て、
フリーランス歴3年目のイラストレーターです。
今回は私が感じたフリーランスと会社員の違いをお話しします。

お金は案外平気

私は、WEBデザインとイラストレーション半々くらいで独立しました。
お金に関しての悩みはほぼなく、
周りからよく聞かれる「フリーは収入が不安定だから大変でしょう?」という質問には「そうでもないよ」と答えます。
お金に対する執着があまりないのです。
稼ごうと思って仕事をしてないのですが、
結果的に貯まっていっているのでこのやり方で◎と思っています。

というのも、20代の頃にとんでもない貧乏を経験しているので、
「あんな惨めな思いは二度としたくない」と決めてから、
お金に関しては結構勉強しました。
今はその分他のことに頭を使っている状態です。


代わりがいない挑戦し続けるプレッシャー

デザイナー業でしたら、知り合いに振ることもある程度可能ですが、
イラストレーターや作家性のある職業は難しいでしょう。
自分がやらないと完了しません

なので、インフルエンザにかかろうが、親族が亡くなろうが、
締め切りは伸びません。自分がやるしかないです。
そのプレッシャーは会社員時代とはまったく違います
会社代表ではなく、自身の名前でやっているので逃げ場なしです。

しかも、デザインより確実に『初めての挑戦』が多いです。
(ベテランの先生も言っていたのでこの先もそうなのでしょう…)
「これを描いて」と言われるものは、ほぼ、初めて描くモチーフや場面だと言っていいでしょう。
つまり、うまくいくかどうかやってみないとわからない
非常にエキサイティングな内容ということです。

会社員時代に
「これは時間が読めないので、いつもよりお時間もらっても良いですか」と上司に相談していたことが、
フリーランスの場合は相談相手がクライアントになります。
会社 VS クライアントではなく
個人 VS クライアントなので、
なかなかハードルが高いです。
(とはいえ、締切日は少しバッファがある場合が多いので、多少は相談可能です。)

リリース日はイラストレーターの一存で伸ばすことは不可能で、
もし締め切りを伸ばしてしまうと、
そのあとに作業を待ち構えているデザイナーさんに相当の負担がかかるでしょう。
つまり、
『やったことのない内容を何があっても自分一人で期日に間に合わせる』
これがフリーランスイラストレーターです。

さらに、
『どんなにコンディションが悪くても80%位の品質まで上げて納品する。』
も付け加えておきましょう。


正直逃げ出したくなる時も多々あります。
「今回こそ、締め切りに間に合わない」
「こんな大きいクライアントの仕事なんて怖すぎる」
「へんてこなのを出して二度と仕事が来なくなったらどうしよう」
そんな風に考えて手が止まることも多々あります。
泣きながら仕事を遂行する時もあります。

しかしだからこそ、成長を感じることができます

成長を感じる心の変化

フリーランスになってしばらくして、
久しぶりに会う人との会話で、感覚の変化を感じました。

社長業をやっている人の大変さ、主婦の大変さ、
人の大変さを身にしみて感じられるようになっていることに驚きました。

会話の理解力もあがりました。
以前は先輩や社長の話がわかったような気になっていたのですが、
『共感』に変わっていたのです。

あと周囲のイラストレーターの絵に関しても、
「本当にすごいなーー!!うまいなーー!」と感心することが多くなりました。
実践すればするほど、周りの凄さがわかるようになったのです。
不思議な感覚です。

完璧主義のままでは無理

何があってもやりきる、ということは
完璧主義ではできません。

10件以上の案件が同時進行して、
かなりの負荷がかかる案件がいくつか混ざっていた時、
「もう、どうにでもなれ!」という
執着を手放さざるを得ない状況に陥ったことがあります。

本質は何かを見極め、そこを丁寧にやった後は
細かい執着は手放すのです。
気になっても進む。
細かいところまで人は見ていません。
気にしているのは自分だけです。
しかも重要ではないことが多い。

絵はコントロールできないものです。
こういう風に描こうと思っても、その通りに行くことはまれです。
予想外の状況になった時に、
ジャズのインプロヴィゼーションのように、
その状況から楽しむ
これができれば仕事は楽しむことができます。
心がどんどん開放されていきます。


フリーランスは
今の自分の技量で、決断して進んでいくしかないのです。
ダメだと感じても、そのダメな自分で進む。
その覚悟、決断力が人を成長させるのだなと感じます。
とはいえまだ3年目ですので、伸び代は無限大です✨

自分の名前で仕事をいただき、
自分の役割を一人で決断して完了させていく。

最高の自立であり、
最高の天職です✨

とはいえ一人ぼっちではありません。

その周囲には多くの優秀な人たちがいて、
お互いを引き立て合ってみんなで仕事を完成させるのです。
その面では会社員と変わりません。
社外の人間なのか、そうでないかの違いであり、
チームワークであることは同じです。

1つの目標に向かってみんなが一丸となるワクワク感は
フリーランスでも会社員でも同じです。



『天職』とは認めて続けたこと

もし、「天職なんてわからない」と思われている方がいたら、
「本当はご自身が知っている」と申し上げたい。

直感で、これが好き、というのは誰にでもあるのですが、
『それを認めてやり続けるかどうか』のことなのです。

生まれた時から絵が上手い人もデザインセンスがいい人もいません。
誰もが、何もできないし何も持っていない
同じスタートラインから始まります。

成長とともに「私はこれが好き!」と感じるものに必ず遭遇しています。
小さい頃にわかる場合もあれば、
仕事で経験したり、人から褒められて気づく場合もあります。

それに対して、
「これは、お金にはならない」
「自分には無理」
とブレーキがかかってやらなくなるだけのことです。

私は夢見る夢子ちゃんだったので
「仕事にしよう♪」
「自分にできる♪」
と思い続けただけです。
才能があったわけでも絵がうまかったわけでもありません。
(今でも下手です)

もし美大に行っていたら
「自分には無理」となっていた可能性大なのですが(笑)
幸い独学だったので
「自分にできる♪」と思い続けることができたのですね。

あまり頭が良すぎないほうが
天職につけると思います。

そして声を大にして言いたいのは
「変化を受け入れて、起き上がり小法師 のように続けること」


想定外のことは起こります。
でもすべてはあとに続く出来事の前兆なのです。
何の問題もありません。
ただ、想定外を受け入れて淡々と続ければいいのです。

なかなか実践は難しいかもしれませんが、
一度だけの人生です。
ご自身でお好みの道を選んでください。

わたしもまだまだ道の途中です。
今後何が起こるのか想像できません。
しかし、これはこの世を去るまで続くことであり、
楽しい道くさなのです。


それではまた!
ごきげんよう〜✨

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