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はじめての大喜利 〜2年間の潜入記録〜

はじめに

大喜利が趣味になって2年が経過しようとしている。今まで体験レポで「初めてのサーフィン」とか「初めてのレザークラフト」とか新しい体験をまとめる記事を中心に書いてきたので、初心を忘れないうちに(少し長い潜入期間になったが)大喜利の体験レポでも書くか!と思い立った。年末だし。


~ここから自分語りなので情報だけ得たい人は飛ばしてもOK!~

「大喜利」という言葉を知ったのは笑点だった(のちに今自分がやっている大喜利とは少し系譜が違うことを知るがあんまりよくわかっていない)。笑点を真剣に見たことがあるだろうか。母や父は「老人の見るもの」という感じで気に留めていなかったように思うが、わたしとおばあちゃんは笑点を両目両耳で鑑賞していた。面白いとも思っていた。もしかしたら私は古典的なユーモアが好きなのかもしれない。この頃からテレビの前で回答を一緒に考えることが好きだった。

次に大喜利を知ったのは「内村プロデュース」で、本当にそんなわけないんだけど、自分もこの人たちくらい面白いことが言えると思っていて、早く大人になってこのテレビ番組に出ようと思っていた。そして大人になる前に終わった。

~自分語り終わり!~

《なにが言いたいか、というと ! 》

小さい頃から大喜利に親しんでいたのに趣味で大喜利をするなんて発想がどこにもなかった!!!!!それはそれで楽しい学生生活を過ごしてきたから別にいいんだけど、もっと早くなんかやれただろ、という考えは拭えない。だからこのnoteを見て、始めやすくなる人がいればいいな。

大喜利のやり方

①お題が出される (例:こんな水族館は嫌だ)
②出されたお題に対して面白いと思うことをボードに書く(例:魚が全部なめろう)
③手を上げる(例:右手)
④司会に指名されたら答えながら好きなタイミングでボードを出す 
(例:「中華街にあるおもしろ水族館に来たぞ〜!わぁ!魚が全部なめろうだ!」)
※ボードに書いた言葉以外をセリフで付け足してもよいし、絵や手振りなどをつけてもよい
⑤観客(もしくは他の参加者)が反応する
(例:ははは)
⑥面白かった人を決める ※決めない場合もある
(例:中野止まりさんが面白かったと思う方は拍手をお願いします         パチ)

こう見るとシンプルなルール

大喜利のコミュニティ

・デビューのしかた

大喜利は大きく分けてネット・生の2つがある。
ネットは詳しくないけど「大喜利茶屋」、「大喜利たろう」、「ネタボケライフ」などが検索すれば出てくる。全部無料なので、試しにやってみるがよい!

もっと色々あるけど、最初から深淵を覗こうとするとワケが分からなくてやめたくなるので、やりやすいものを一つ決めてそこで回数を重ねるのがおすすめ。

それで生大喜利ってどうやって始めるの?という話なんだけど、わたしはTwitterでボケルバ(まだ店舗になる前)のアカウントを人に見つけてもらった。「行ってみれば?」と言われて、でもなんのクッションもなしにふらっと行くのは怖くて、DMで探りを入れた。

女子……

すごく怯えているのが伝わると思う。写真には男性しか映っていないし、みんな知り合いっぽいし「初心者歓迎、一人歓迎」とはっきり書かれていても不安だった。

でも入ってしまえばこの通り!

いつのまにかスタッフになっていた

最初は周りの人に話しかけてみるとか、疎外感があっても数回は通ってみるとか多少の勇気が必要だけど、この人よくいるなと認識されてしまえばこっちのもんだ!!

とくに店舗のボケルバは他と比べても初対面同士が多く格段に行きやすい(スタッフだから言っているわけではない)。

ボケルバ以外でも初めて大喜利する人も参加できる大喜利会はあって、だいたいTwiPlaという機能で募集がかけられているのでTwiPlaで「大喜利」と検索してみるがよい!

加えて「大喜利天下一武道会」という大規模な大会がある(次回開催は未定の模様)。これで大喜利デビューするとカッコイイ(と個人的に思う)ので度胸があればこちらもおすすめ。今年は同じくらいの規模で「大喜る人たちトーナメント」もあった。

・参加している人たち

大喜利会に来る人の中には社会人お笑い・学生お笑いをやっている人や、お笑いとは全く関係のない会社員、学生、何にも属さない人などがいる。とくにそのあたりの垣根はなく、みんな一緒に大喜利している。

大喜利がきっかけでネタを始める人もいるしその逆もある。ほかにもボードゲームや謎解きやクイズやポーカーや麻雀など大喜利と距離が遠くない趣味と行き来している人もいる。1年くらいいるとどこへ参加しても知り合いばかりになる。

大喜利の深め方

・歴を重ねる

大喜利には(主に月単位で)歴という考え方があって、わたしは2022年2月に始めたので2年目。中には10年、20年という人もいる。

それだけの層があると、ここ1,2年の話をするときもあれば10年前の大会の話になることもある。周りの話に聞き耳を立てていると聞いたことのない造語(主に大会の名前やプレイヤーの名前)が飛び交っていて最初は海外留学に来たような心境になった。

大喜利に限らず新しい環境に飛び込んだら起きることだが、そのインパクトが強いコミュニティだと思った。さっき疎外感って書いたけど、その要因はこういったところから来る。でも集団が独特の言葉で話すのはとても自然なことだと思うので、新しく入ってきた人が傷つかないよう、こういう記事を書いておきたかった!

・独特の言語を理解する

大喜利の人と話して家に帰ってくると、新しい単語が頭に入りすぎて眠れなくなる。極意としては「気になったことだけ優しそうな人に質問する」。これに限る。

たぶん全部を解説をしてもらうのは不可能だから、来月の「▼◯※◇」出ますか?みたいな話が出たら「なんて言いました?どう検索したら詳細分かりますか?」みたいに地道に聞いていくと道がひらける。

あとは、大喜利の人は基本的にX(旧twitter)をやっているので、ある程度はtwitterで情報収集ができる。

・ブログや同人誌を読む

回答の導き出し方、参加のマナーや考え方、注目の大喜利プレイヤー、面白かった回答など色々まとめてくれているブログや同人誌などが多くある。吸収しきれないくらい情報があるけど必修ではないので、お好みのペースで楽しく調べるのが吉!

・動画を見る

youtubeでは「大喜る人たち」や「こんにちパンクール」などの大喜利チャンネルがある。「大喜利天下一武道会」「EOA」など大会名で検索すれば過去に開催された大会の動画も上がっている。

・大会に参加する

大喜利では15〜300人程のさまざまな規模で大会が開かれることがある。ことがあるといってもほぼ毎月なんらかの大会があり、多くの大会が初心者でも参加できる。大会の情報も気になったら優しそうな人に聞けば教えてくれる。ここでタイトルを取ることや好成績を残すことを目標としている人もいる。

・ライブに参加する

大会で注目されたり、何かの会で主催者の目にとまったりすると大喜利ライブに呼ばれることがある。ライブに出たいというモチベーションで大喜利をやっている人もいる。

・ワークショップに参加する

数は多くないものの、大喜利のワークショップが開催されることがある。人気のアマチュアプレイヤーや芸人さんがやるものなど。
(こちらでバッファロー吾郎Aさんのワークショップの様子も紹介してます!)

大喜利を始めてよかったこと

・友達が倍くらいに増えた
(「面白くなりたい」という価値観がある友達は東京では少ないので嬉しい)
・読書とお酒以外の楽しいことが増えた
・物事をより細かく観察したり記録したりするようになって生活に張りが出た(人間関係のあるあるとか、街のへんな部分とかは回答に使えたりする)

もともと生活の中の面白いことを見つけるのは好きだったけど、大喜利というアウトプットが最後に待っていることでよりそれをキャッチしようという気持ちが強くなった気がする。

人生の前菜が本や映画や旅行で、
メインディッシュが日常生活だとするならば
大喜利はデザートである。

最後に恥ずかしい名言を言うということだけ決めてた

総括すると、今や大喜利は生活になくてはならないものになって、わたしは人生が一段と楽しくなった!!!!


楽しいのはいいこと!


おわりだ!


【付録】大喜利用語集

車座(くるまざ)
輪になって一斉にお題に取り組む。1〜3人くらい休憩の人を作って、指名やタイムキーパー、回答のメモなどをすることもある。時間が来たらお題が変わる。お題が切り替わるごとに、面白かった回答を共有しあうことが多い。

ローテーション
2〜8人くらいで順番に前に出て大喜利をする。それ以外の参加者は客席で見学する。観客側が面白かった回答や人に拍手や挙手などで投票し、勝ち負けを決めることもある。

マジックタイム
大会などで制限時間後に発生する猶予。
例:マジックタイム10秒
制限時間が来た時点で出したい回答がまだある場合、10秒は手を動かせる。急いで回答を仕上げて挙手する。
例:マジックタイムなし
制限時間が告げられた時点でペンを置き、答えられる人のみ挙手する。
※厳密には違う場合もあるけどこのくらいで覚えておけばよい


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