ずっと観たかった『いつかの君にもわかること』を上映終了ギリギリに無事観に行った話。
こんばんは、こちらではお久しぶりです。
映画自体は結構観ていたのですが、このnoteでは洋画中心に感想を書きたく、久しぶりに洋画を観たので今文字を綴っております。
土曜日にずっと観たくて仕方がなかった『いつかの君にもわかること』を観に行きました。
小さめの映画館でエントランスの本棚には映画の資料やBL漫画などが並んでおり、上映する映画も上映館が限られるようなミニシアター系のみのまさに映画ヲタクにはたまらない映画館で観ました。
さて、あらすじですが……
33歳のシングルファーザーのジョンが余命宣告を受け、4歳の1人息子・マイケルの為に新しい家族を探すというお話。
ジョンは日中は窓拭きの仕事をしており、マイケルを保育園に預けられない時間はママ友やシッターさんの力を借りながらなんとか生活しているという状況。
病と闘いながら窓拭きの仕事をし、帰宅した後は家事をしてちゃんと息子が寂しい思いをしないよう絵本を読んだりして遊んであげる。
仕事が無い日を見計らってソーシャルワーカーと話し合い、都度息子を連れて養子縁組希望の家庭を訪問する。
窓拭きをする家の窓から見える別の家庭の景色、訪問先の家庭の恵まれた環境が今のジョン達の困窮した家庭との対比になっていて苦しかった。
だけど訪問先の家庭は高等な教育を受けさせたいという考えがあったり、養子縁組は経験あるから自信があると言いつつ実の子と既にいる養子が上手くやれてなかったり、どうせ広い家があるから養子入れても良いってスタンスの家など……環境は恵まれていても考えが合わない家庭ばかり。
ジョンの希望は両親が揃っていて一軒家の家庭。
その条件の家はあってもそこに住む家庭が息子を大事にしてくれるという確信が無きゃ意味はない。
ジョンとしては養子縁組をした後自分の存在は忘れてもらい、里親を実の家族と思って欲しいと願っていた。
だけど、マイケル自身は訪問を重ねる内にまだ幼いながらも父と離れなきゃいけなくなる事を勘づいていた。
基本的にマイケルは4歳の子にしては聞き分けが良く、訪問先の家庭でも大人しくしている。
ジョンが体調不良で寝込んでる時も水を入れたり、毛布をかけたり気遣いが出来る子。
両親が揃ってて一軒家でも、今より裕福な暮らしでも、マイケルにとっての父親はジョンで、ジョンといられさえすれば彼は辛くない。
だけどジョンの病気がそれを許さない。
マイケルが幼いながらに察しが良く、養子に行くのは嫌だと思ってる事を理解したジョンはマイケルに死ぬ事や養子に行かなきゃ行けない理由を話すようになる。
果たしてジョンが納得できるマイケルの新しい家族は見つかるのか……?
ジョン役のジェームズ・ ノートンのマイケルを愛しそうに見つめる姿が本当に我が子を見るような瞳で切なくなり、涙を、流しそうになるシーンが何度もあった。
病で衰弱していく姿もリアルだった。
中には嫌な客もいるし、高給ではないが病気を抱えたギリギリの身体で窓拭きの仕事を日々行う。
息子の髪をこまめにとかし、髪に付着した虫をとる場面もあった。
複数いる虫を見てまだ幼い息子に苦労をかけてしまう、早く新しい家族を見つけないと、もっと息子を幸せにしたいという焦りがあっただろう。
マイケルはマイケルで訪問先の家庭で自分がとっている態度は問題ないかとジョンの顔を覗き、何度も確認する場面がある。
ジョンの真似をしてジョンと同じタトゥーの柄を腕に描いたり、ジョンが車を洗ってる間に自分もオモチャの車を洗ったり。
働きながらもマイケルとの時間もしっかり作りたくさんの愛情を注いだジョンだったからこそ息子の気持ちは離れず、どんなに今いる家庭が苦しい環境でも養子に入るよりお父さんといたいというマイケルの父への強い愛情が感じられ、ジョンの願いである養子に入ったら自分を忘れて欲しいというのは無理だと感じた。
4歳でも親が思っているより考えを持っていて感情は豊かだ
以前大学の言語学でアメリカの子供は赤子の頃から個室を与えられ、親が子供としてではなく1人の人間として幼子にも接する為に日本の子供より言語能力と発達が早いと学んだので、4歳でも1人の人間と思っていいのだろう、アメリカでは。
本当にお互いを想っているのに引き離されなきゃいけない現実が苦しくて苦しくて。
実話に基づくとエンドロールに出た時は驚いた。
一緒にいたくても居られない家族の話ほどきついものはない。
マイケルの幸せをただただ願って映画館を後にした。
上映終了ギリギリになんとか観られて本当に良かった。
マイケル役の子、本当に演技が自然で可愛らしくて素晴らしかったです。
次はどの洋画を観よう?
『ザホエール』とロバが主人公の『EO』と『それでも私は生きていく』が気になってます。
また洋画観たら投稿します。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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