ぐわん

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  • 男友達と付き合った

最近の記事

男の中で一番マシな男

だから一緒にいるのかもしれない。 男って女からしたら基本的に加害性と支配性を孕むんで、女として関わるメリットって実はあまりない気がする。だいたいどの宗教でも色欲は捨てるべき煩悩だし、そもそも自分を守れるのは本質的に自分しかいないのだから自分自身が強くなった方が手っ取り早い。男に期待してはいけないのである。対等に接する男友達が多いからこそ、恋やセックスの相手として男と関わるとき、立場の違いがより際立って感じられる。それは身体的にも社会的にも、ある程度定義されているものだから仕方

    • ヤるなら迷うな、迷うならヤるな

      が私のモットー。 セックスなんていう究極の他人との触れ合いイベントは、絶対に100%の心で楽しみたいし、何か少しでも楽しめない要素があるなら断るようにしている。 だって(ほとんどの一般的な善良な男の場合)相手だってこっちにも楽しんで欲しいだけなのに、自分が断れない、とか流されて、みたいな弱さのせいで自分が嫌な思いをして、相手にも嫌な思いをさせるのって、結局自分が「断る」という少しのストレスとリスクを取れないだけの自分本位な行為だと思うから。 断る選択肢があるのだから、自分が

      • 好きだけど、依存はしてない件

        最近、自分の中でかなりの価値観のアップデートが行われている。今まで燃え上がるように恋に落ち毎日何も手につかなくなるほど相手のことを考え、次第に耐えられなくなって自ら恋の炎に冷水をぶっかけて終わらせるという行為を繰り返していた私が、「そういうの、もういいや。」と思い始めていた矢先に彼と出会い、付き合い始めた。 好きで付き合うというのは、ほぼ24時間常に彼のことを想い続けることだと思いこんでいたのがメンヘラたる過去の私である。彼氏というのは、病的なまでの執着心を肌身離さず抱くた

        • 付き合って初めてのお泊まりを終えて

          当たり前といえば当たり前のなのだが、私から嫌われたくないというのをひしひしと感じた。 私は単純な興味で付き合う人の過去の恋愛についてよく聞くのだが、彼は私と付き合う前、なんと元カノと10年あまり交際していたらしい。 ちなみに彼は今28歳。高1から27歳くらいまで、10代20代の一番若くていい時期をずっとその一人の元カノと過ごしたということだ。私からしたら想像もつかないことだった。私といえば、今までの彼氏とは1年以上続いたことがない有様。誰かを好きになったらとことん尽くすけど

        男の中で一番マシな男

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        • 男友達と付き合った
          5本

        記事

          最近気になってた男友達に好きと言われた

          思ってた以上に彼は私のことが好きだったらしい。好きなんだろうなーとなんとなく思っていたけど、そこまでとは思ってなかった。だから私からご飯でも行こうと誘ったあの日に、そこまで関係が進むとは思ってなかった。 少し怖かった。このまま私はまた恋愛という魔境に迷い込むのかと。魔境の入り口に立たされ、彼に抱きしめられた私はぶるぶる震えていた。「過去の恋愛のトラウマで、不安が少しあるから、ゆっくりやっていきたい」と正直に言った。「でも、今日一緒にいて好きだなって思った」これも本心。だけど

          最近気になってた男友達に好きと言われた

          彼は美しかった

          ずっと見ていたかったくらいに。よく通ってハリのある声で、肌は白く健康的なつやがあった。太さもしなやかさもちょうどよい黒髪は彼をいっそう魅力的に見せていた。でも私が一番魅了されていたのは彼の魂の美しさだった。それは仏のように清浄な心という意味ではなく、どちらかといえば花火のように刹那的に眩しく輝いていた。静的な黄金比をたたえているわけでは決してなく、むしろいびつな形をしていて、激情を籠めたアシンメトリーの現代アートみたいな具合だ。でもそれが、鬱屈とした社会を恨んでいた私には、と

          彼は美しかった

          私を好きになる男はもしかしたらめちゃくちゃセンスがいいんじゃないか説

          自分の姿って、洗面台で顔を洗ったり化粧をしているときに、鏡を通してしかほとんど見ない。 たまに友だちが撮ってくれたみんなで喋っている時の動画とかを見ると、鏡の中の自分と、自然体で友達と話している時の自分の姿がかなりかけ離れてることに気付いたりする。 そういう自分の姿って本当に生の人間の感じで、変な癖があったり思ったより歯を見せて笑っていたり、普段目指しているカッコいい自分像とは全く違うのだ。 例えばいい感じになっている男と会う日の朝、鏡の中のバッチリ化粧をした自分をみると

          私を好きになる男はもしかしたらめちゃくちゃセンスがいいんじゃないか説

          嫌な恋バナ

          とある男友達が、「高身長好きな女性は、巨乳好きの男性と一緒だ」と言っていて、特に反論の余地もなかったのでそうなのだろうと思った。 その男友達には言えなかったのだが、思い返してみれば私は今まで180cm以上の男性としか正式にお付き合いしたことがないし、今気になっている相手も180cm以上である。普段は強く意識しないが、私もまごうことなき高身長好きなのだろう。男性で言ったら「俺今までDカップ以上の女としか付き合ったことないわー」みたいなことか。確かにキモい。キモくてもテンションは

          嫌な恋バナ

          自己肯定感と正義

          自己肯定感などというものは、存在しない。自己肯定感が高いか低いか、そんなものは、どうでもいい。そんな空想に身を投じて感情をコントロールされているだけ、無駄。ゴミみたいな思考をいったん一掃して、天井を見上げてみる。どんな質感でどんな色か。その色を口に出してみる。手を伸ばして好きな形に動かしてみる。この行為自体に、なんの意味があるの。それを説明しなければならない義務感に、猛烈に駆られる(人間は思考の奴隷だ、情けない)。でも、それにすら意味はない。だって理由を説明しなくたって、あな

          自己肯定感と正義

          温故知新、過去と未来を忘れれば、私は磨耗しない

          幸せな家庭で育ち安定志向で結婚向きだった最初の彼を捨て、10代の私は冒険と刺激を求めて海外へ飛び立った。思えばあれがターニングポイントだった。私の生き方を決定づけた。結果として、その彼はやはりもう結婚していて私はまともな大人になれずいつまでも好きなことばかりやっている。 あれ以降私が惚れる相手はいつも「私には底知れない闇を抱えている」と感じる人だ。その闇が底知れてしまうと、途端に興味を失ってしまう。彼以来ロクな男と付き合えていない原因だ。だから若くして元カノと死別して恋愛にコ

          温故知新、過去と未来を忘れれば、私は磨耗しない

          一期一会など認めない

          確かにあの日は楽しかったな。 たぶん5時間くらいぶっ続けで喋っていた気がする。訪問の主目的であった作業時間を挟んで、寝るまでずっと話していた。話題はずっと尽きなかった。 会話好き、というかアイデア形成において言葉そのものに重きを置く自分には、楽しい会話がずっと続く相手というのは最重要項目だ。そしてなかなか出会えない。今まで、自分にとって実のある面白い会話がいつまでも尽きなくて笑いも絶えない相手というのは、弟以外に数人しか会ったことがない。全員男性だ。 自分は普通の女性には怖

          一期一会など認めない

          友達と別れたあとの

          この虚無感はなんなのだろう。 笑顔で「ありがとう、また」と言い車をあとにした直後にどっと押し寄せる不安と疲れと泣きたくなるような気持ち。 少し喋り過ぎたのかもしれない。 彼が聞き上手すぎるから、思いついた話題をぽんぽんと口から滑らせてしまい、彼はその全てを受け止めて、そうして何時間もが過ぎていった。そのどれもが脊髄反射の心からの言葉で、決して取り繕っていたつもりはないのだが、いつも勝手に私の無意識が「場」を意識して律動し始める。コミュ力と引き換えに付与された呪いである。チョ

          友達と別れたあとの