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歳の離れている弟。

弟の成長が著しい。

うちは4人兄弟で、俺の上に姉、下に妹、その下に弟という順番だ。

弟は兄弟の中でも歳が離れている。
俺とは8個違いで、お姉ちゃんとは12個も違う。

俺と妹は年子なので、妹とはいえ面倒を見てあげたという気持ちは殆どない。
どちらかというと双子に近い感覚だ。

弟が産まれるまで女兄弟に挟まれて育っていた俺は「弟が欲しい!」と、よく母に懇願していた。

おそらく、その懇願のおかげで弟を作る気になったのだろう。
だからきっと8年も歳が離れているのだ。

弟は俺のおかげでこの世に生を受けられたわけなので、感謝してほしい。

それだけ歳が離れていると、遊んであげたり面倒を見てあげたという自負はある。
弟に対してはずっと可愛いと思っていたし、兄として色々やってあげたいと思っている。

俺が上京したのは、弟がまだ小6くらいの時だ。
それ以降俺は年に数回しか帰らないので、帰るたびに弟は別人のように成長していた。

昔、久しぶり会う親戚によく言われた
「あんたこないだまでこんなんやったのに〜!(手で80㎝くらいの場所を表している)」
の気持ちもよくわかるようになってきた。

こないだまであんなに小さかった(手で40㎝くらいのところを表している)弟が、今では俺より身長が高くなっているのだからそう思うのも無理はない。

弟は小さい頃、お腹の中にいた頃の記憶があったらしい。
ピンク色で暖かかったと言っていた。

胎内記憶というやつで、子供の3人に1人は持っているようだ。
俺は小3以前の記憶が全く無いので羨ましい。

だがそれも大きくなると薄れてくるようで、今の弟は覚えていないらしかった。

この間は腕相撲でも負けたが、弟が大きくなるにつれ、ゲームですら勝てなくなってきている。

小さい頃は仕方なくスマブラをしてあげてボコっていたが、今は帰るたびにボコられている。
それにスマブラに限らず色んなゲームでも強い。

兄の威厳が無くなりつつあるのは悲しいところだ。

妹は弟にコテンパンにされて悔しかったようで、弟にUNOで勝負を挑んだ。

弟は生まれつき色弱で、赤と緑の区別がつかないからである。

あまりにも大人げなさすぎるぞ妹。

酷いハンデだが、弟が勝った。
弟は目が悪いけども、頭がいいのだ。

色弱という特性は少し不便なのかもしれないが、良い点もあると最近Xで見た。

色が分かりにくい代わりに、夜目がよく効くようになるらしい。
哺乳類は元々夜行性だったので、その名残りなのである。

赤と緑の箸を間違えて片方ずつ持っていたり、ピンクと灰色のスリッパを片方ずつ履いていたりするが、その分夜目が効くならいいじゃないか。

将来、女の子に
「恥ずかしいから暗くしてくれないと嫌だ」
とか言われることもあるだろう。

そんな時に部屋を暗くしても、恥ずかしいところがガッツリと見えるのはとても羨ましい限りである。

ピンク色の恥ずかしいところも、灰色に見えているかもしれないけど。

おしまい。

そういえば小さい頃「お腹の中ピンク色だった」とか言っていましたが、今思えばお腹の中はピンクじゃなくて灰色の可能性もあります。

あとがき

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