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マネロンを舐めてるとヤバい

私の専門外ではあるものの、縁あってマネロンについて学ぶ機会があった私としては、このニュースはアンテナに引っかかってくるんですよね。なぜなら、マネロンを舐めているとヤバいですから…

世界各国・地域のマネーロンダリング(資金洗浄)対策を調べる国際組織による対日審査結果の概要が28日、わかった。預金口座を開設した後の本人確認や取引内容のチェックなど「継続的な顧客・取引管理が不十分」だと指摘。取引先企業の背後にいる実質的な支配者の情報入手の体制にも課題があるとした。この結果、日本は審査で再び実質的な「不合格」となり、より厳しい対策を求められる。

多分、この記事を読んでも「へぇ~そうなんだ」とスルーしてしまうに違いない。だって、個人にはあまり関係がなさそうに感じるだろうと想像できるから。

でも、ちょこっとマネロンについて学んだ私にとっては、このマネロン対策を日本としてしっかりと整備しておかないと、長い目で見て本当にまずいことに繋がりかねないんですよ。

私がマネロンに触れたのは、現職エバリュエートで数か月間ご一緒に仕事をした福本さんのお陰なんです。福本さんは、マネロン対策、金融犯罪の検知・防止に従事する専門家のスキルや知識強化を目的とした国際的な協会ACAMSへ転職されたのですが、今も交流が続いています。

そんな福本さんに「知っておきたいあの話」に登壇して頂き、マネロンについて話して貰ったのが、2020年11月でした。その時のまとめnoteが以下になります。

今回の最大の学びは、マネロンを放っておくと犯罪率の増加や社会不安が高まる要因となることが歴史的に分かっている。犯罪者の活動源となるお金の移動をさせないためにも現行の金融システムから締め出したいため、身元確認が近年厳密になってきている。私たちはそれにしっかりと答えることで、社会の安定性に寄与できる。

そう、マネロンは犯罪での収益を普通のお金として使うための手口で、これが横行するとまっとうなビジネスができなくなったりする(マネロンするために、商品を激安で売る等)ため、国の風評被害や真っ当なビジネスが出来ない国となると、経済活動が停滞してし、長期には国力が確実に低下するため、しっかりと取り締まる必要があるんです。

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そもそも、犯罪者にお金がいっぱいあると良いことは起こらないと思います、、、

で話を戻すと、190以上の国・地域にマネロン対策を勧告する国際組織「金融活動作業部会」(FATF)から日本は不合格を頂戴しています…

今回の審査で問題視されたのが「金融機関による継続的顧客管理、取引管理が不十分」な点だ。日本は米欧などと比べ銀行口座の開設が容易とされるが、不稼働口座などが使われた際の本人確認や海外送金など取引内容のチェック体制には国際的に厳しい視線が注がれてきた。2018年に愛媛銀行から総額5億円を超える資金が香港経由で北朝鮮に流れる事件が起きたとされる。

他にもFATFから色々と注文を出されていますが、地道に改善し続けるしかないと思うので、金融機関や金融庁には頑張って欲しいなと思っています。色々日本は緩い国なので、しっかりとやっておかないと国際的に低い評価を受けることになりかねないわけで、そうなると貿易などにも影響が出てきてしまう可能性もあります。

どうなることやら、今後の展開を見ていたいと思っています。

#日経COMEMO #NIKKEI #マネロン #FATF #落第点 #改善  

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