エンジニアの教祖になろう
『完全教祖マニュアル』を読んだ。
宗教を科学して人を惹き付ける方法が分かりやすくまとめられている。
読んでみるとインフルエンサーや胡散臭い人達が作るコミュニティやサロン・スクールに似たところが多く感じた。みんな上手くやってるんだな?
ということで完全教祖マニュアルを元にエンジニア向けの宗教でも作ってみようと思う。
神を生み出そう
信仰の対象はあった方がいいらしい。偶像は無くても良いが、あった方が人々は信仰しやすいそうなので用意しておこう。
神は助けてくれそうな存在がいいな。オタクは猫が好きだし猫がいいかも。エンジニアを対象とするのでロボットがいいかもしれない。
そうだ、猫型ロボットを我々の神としよう。
これで僕たちに救いを与えてくれる神の誕生だ。
反社会的な教えを作ろう
反社会的と言うとすごく悪そうだが、一般的な社会通念の中の一部を否定する新しい価値基準を用意すればいい。本の中では「お金なんか無いほうが幸せだ」「家族など修行の妨げになる」などの例があった。
エンジニア向けに作るならなんだろう?
働き方改革は進んでいるがまだ通勤をして会社に定時勤務している人が多いのでこのあたりはどうだろう?
「大企業努めはクソ」「SESはクソ」「会社員はクソ」「東京はクソ」「まだ東京で消耗してるの?」
大学に行く人も多いし「大学に行くなんてクソ」とかも良い。
シンプルな言い方で
『会社組織に属さないことは幸せ』
とする
教えを簡略化しよう
反社会的な教えを守るためにどんな修行をしたら良いのか、大衆にも分かるレベルにしよう。「南無阿弥陀仏と唱えるだけで極楽浄土に行って成仏できる」など。
教えを『会社組織に属さないこと』にしたので
『会社を辞める』
だろうか?
すぐに辞められる人も少ないのでもっと入りやすいモノが良さそうだ。
エンジニアなので
『1日1コミットするだけで幸せになれる』
とする
現世利益をうたおう
死後幸せになれるだけでは生者はついてこない。現世での利益を作らなくてはいけない。「手からパワーが出て肩こりが治る」みたいなものでもいい。
具体的な利益じゃなく、やりたいけど出来ないことをする理由・言い訳を用意してあげるのも良い。電車で席を譲るのに躊躇するときもあるが、「困っている人がいたら助けましょう」という教えがあれば人の背中を押してあげられる。それだけでも現世利益とのこと。他にも「真面目に働きましょう」「目標に向かって努力しましょう」などがあった。
例の丸パクリだが
『困っている人がいたら助けましょう』
とする
決してめんどくさかったわけじゃないよ。
このエンジニア宗教の信者たちが実装で悩んだり、プルリクをレビューしてもらいたい時に助け合うことで相互扶助を促すための教えだよ。
不安を煽ろう
基本的には「困ったときの神頼み」困っていないと宗教には見向きもしません。
反社会的な教えの例として「大企業努めはクソ」「SESはクソ」「会社員はクソ」「東京はクソ」などを出したがそれの根拠になる不安を煽ってみよう。
・大企業はやりたいことができない
・大企業だろうと倒産や解雇の可能性がある
・SESは搾取されていて本当はもっと給与がもらえるはず
とか?知らんけど。
このあたりはツイッターの声のでかいインフルエンサーの方が上手いからその人たちを見てくれ。
救済を与えよう
不安を煽ったら救済を与えよう。「そのまま生きていると地獄に行く(不安)」が「悟りをひらけば極楽にいける(救済)」など。
すでに教えで『会社組織に属さないことは幸せ』と謳ったのでそれと同じで良さそう。
独立して個人で仕事を請けることで
会社に依存せず利益も全て自分のものにできる
時間や場所にも縛られず自分らしく生きることができる
うん。素晴らしい。どこかで聞いたことがある気がしないでもないが素晴らしい。
食物規制をしよう
教団の外側と内側の温度差を作ることで、信者たちを教団に繋ぎ止める。
一般社会と異なる習慣を与えることで「自分たちは特殊な組織に所属しているのだ」という実感を持たせることができる。その習慣が毎日やることであれば捨てることが難しく、信仰を強固なものにできる。
エンジニアだしレッドブルとマクドナルドを規制しておこうか?
(適当に書いたがこれを規制しておけば少しは健康的になって信者がハッピーになるんじゃないかと思い始めた)
他にも所属している意識を付ける規則を作ってみよう
コミットメッセージには絵文字を入れるというのも良い(個人的に好きなだけだが)
Atomのコミットメッセージの規則にも入っている。
他にもSNSのプロフィールに #◯◯サロン などの宗教名を書くのも良さそうだ。
科学的体裁を取ろう
特に日本で宗教と言うと毛嫌いされやすい(僕も引いちゃう)
なのでこの教団を宗教と呼ばずに科学的っぽい理論に基づいた組織であることにしよう。『科学的っぽい』というところがポイントだ。ちゃんとした研究結果なんて無くても良い、それっぽくて信じてもらえればなんだって良い。「コラーゲンを摂取すればお肌プルプル」とか「ゲーム脳で犯罪に走る」とか?
教えを『会社組織に属さないこと』にしたので会社組織に属することのデメリットを数字を交えつつ上げていくのが良いかな?(この時メリットは一切触れない)適当にそれっぽいことを言っておこう。
・大企業務めの人でやりたいことをやれているのは◯%!
・最後まで企業に務められる人は◯%!
・会社勤めの人より個人で開発している人のほうが技術力が高い!
・SESの会社を通さなければ100%のお金をもらえる!
『技術力は会社務め<個人開発』にしても会社勤めのSEで手を動かさない人をサンプルにすれば簡単にそれっぽい数字が取れそうだしなんとでもなりそう。
また宗教と思われないために名前も最近のものっぽくしたほうが良さそうだ。
会社でない組織なのでエンジニアギルドとかエンジニアサロンはどうだろう?
…
ごめん。もうこれ以上言わないよ。
実践編
本ではこのあと
・布教しよう
・弱っている人を探そう
・コミュニティを作ろう
・他教をこきおろそう
・他教を認めよう
・異端を追放しよう
と続く
SNSで見たことのある光景だな…?知らんけど。
細かい内容や実践編などは実際に本を読んで確認してほしい。
君も教祖になろう。
まとめ
コミュニティや組織を作っていく上で宗教の成り立ちや人が集まり続いている理屈はとても参考になった。
SNSで声高らかに謎理論の主張をしたり、批判をしている人たちが何を求めているのかも理解しやすい。みんな騙されないようにしようネ。
読んでいて思ったのは宗教は人を幸せにするための方法論なので、宗教だろうが開発チームだろうがプロダクトチームだろうが呼び方は何でも良いけど良いチームを作っていきたいなと思いましたとさ。めでたしめでたし。
ちなみに宗教とコミュニティに関してちゃんと考えるならこのnoteがオススメ
今回読んだ本
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