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続編おすすめ本をまとめるにあたって。お金を本に変えてきて良かったこと

紙媒体の本が徐々に少なくなるこの時代に、我ながら紙本と電子書籍の棲み分けがうまいと自負している。そんなに気にしていなかったけど、前記事で「わたしのおすすめ魔術本」をまとめたことで、気付いてしまったのだ。

本当にわたしの「この本良かった」というのをまとめているのだが、まとめていて思ったことが…

「ヤバイ、今この本こんなに高くなってんの?」だった。

例えば黄金の夜明け団の魔術全書なんて6冊あるが、1冊1,5~2万円する。そりゃそうだ…もう増版されないだろうし(国書刊行会とかやってくれれば有り得るかもだが)、古すぎて電子書籍にもなれない。

むろんわたしはもっと安い時に求めていて、6巻以外の5冊を所持しているのでこれだけで相当な価値があるというわけだ。

そんなわたしでも、例えば金枝篇なんかは「高すぎて買えない…」と思える。1冊1万以上するのだ。もっと昔に買っておけばと後悔する。ただ金枝篇は講談社が上下巻でまとめてくれた本があるので助かったが。

同じように長編で考えるならク・リトル・リトルとか今後高くなるんじゃとも思う。わたしはラブ・クラフトは読みづらいので持っていないけど。人気があればどこかの出版社が新しくして販売してくれることもある。クトゥルフ神話は割と人気なのでその可能性は高い。

でも魔術書はてんで人気がないのでー。見つけたら迷わず買うようなものだ。例えば黄金の夜明け以外にも、レヴィの本や、リガルディーの魔法大全など様々なものがある。これはコアなファンしか買わないからどんどん価値が高くなっていくだろう。

わたしはお金があったら本とゲームを買う。服とかジュエリーとか買わないわけじゃないけど、それよりも本やゲームにつぎ込む場合が多い。それはどちらもなくなると買えないか、高くなるからだ。しかも本もゲームも中古では買いたくない(念が入るから)。従って専らAmazon御用達なわけだが、ここだと価値が丸わかり(ないものは高い)なのだ。

※ちょっとゲームに触れておくと、人気ジャンルのゲーム(例えばモンハンや無双シリーズ、FFやドラクエ、マリオなど)はたくさん販売される。でもわたしが好きなジャンルは店頭でも人気がなくて取り扱いされないような、いわゆる「ノベルゲーム」なのだ。ここでもノベルかよwってなる。
ノベルゲームはよほど人気タイトルでなければ発売されて何年か経つと高値になる。つまりその時に買わないともう手に入らない。(ただし売っても価値にはならないかもしれないし、中古で売ってるのは大して面白くない。面白いものほど大切に保管され、中古市場にすら出回りにくいのだ。)

ということで、専らこういった「あとで買えなくなる」ものにお金を使ってきたわけだが、結果としてわたしは満足している。まるで金持ちが、金を絵画や宝石に変えるような感覚におそらく似ている(金持ちの気持ちは計り知れないが)。
例えばご先祖様がだいじな金貨や小判を開かずの金庫に保管して、何十年か後に開けるとする。もちろん金貨も小判も貴重なものだが、貨幣価値が変わっているので、当時の価値ほどお金の価値がない。昔はL98円とかでガソリン詰めていたのに、今はL150円。このように物価だってどんどん上がる。当然、紙っ切れの価値は下がっていくわけだ。

あくまでもわたしの場合だが、口座にいくらお金があっても無意味だと感じる。その価値は物価上昇と共にどんどん下がるし、ジンバブエドルみたいに明日には価値がないものに変わる恐れもある。日本も刻一刻とそれに近づいている。
これにいち早く気付いた人々は紙幣をインゴッドに変えたわけだが、ゴールドの価値は年々上昇しているので元金よりも高い価値になる。しかしこれは何もゴールドだけではない。シルバーもプラチナも。鉱物(貴石)も価値はぐんと上昇している。つまり、値上がりしている。

先日、魔術ブレスレットの鉱物を仕入れたが、青ざめた。1年で1,5倍の値上がりになっている。石市場は年々値上がりの一途だったが、短期間でこれはヤバイ。今後鉱物の値段はどんどん上がっていくし、既に所持しているわたしの鉱物コレクションも以前の価値では販売できなくなる、そんなレベルだ。しかしこれはプラスチックやフォルス石と区別がつきやすいので逆に良いという面もあるだろう。

そんなわけで、わたしはとにかく本にお金を使ってきたが、これだって金庫に小判を入れておくよりも良い財産になるのではないだろうか。その時は必要な知識が身に付き、人生に渡って生かすことができる。これだけでもかなりプラスだが、わたしが死んでからは、子孫が困窮したらその本を売ればいいわけだ。金を紙っ切れとして寝かせておくよりもよっぽど効率的だ。地震や火事に遭ったらパアだけど。

逆にわたしにとってそれほど価値があると思えないものは、電子書籍でもいいかなと思っている。それこそAmazonのkindleアンリミテッドではサブスクで読み放題だし。ワンピースや鬼滅の刃は最初は売れるが、後でから中古市場に並んでしまう。だから所持したいとまでは思わないのだ。中古市場に出すくらいなら電子書籍でいい。※個人の感想です

もっと言えば、万人に人気を博したものは、後に中古市場が飽和する。それよりもめちゃくちゃ好きなコアなファンにだいじにしてもらう方が良いのではないか。わたしが所持している魔術本たちは、転売する気もないし、お守りのようだし、一緒に寝ている。
※語弊があるといけないので付け加えれば、ベッドと本棚が近いうえに、わたしは乱雑だがまとまっているものに美を感じるゆえベッドの周りはランダムに読み進めた本が積まれたり、枕になったり、ぬいぐるみに埋もれていたりする。

好きな気持ちに対して、そのくらいの気概がなくてどうする。わたしはお金は価値の交換だと思っている。価値がないものに対しては一銭たりとも譲歩しないし、その分、自分が価値あると認めたものにお金を使いたい。それは卵MサイズにするかLサイズにするかという細かなところまで。そういう金遣いをしていると、わたしの周りには価値あるものがたくさんあって、幸せの中で生活することができる。本に埋もれたベッドでは快適な安眠が保証される。

この、世界は流動し変動するという価値観を持つのは、わたしが占星学的に水星の加護が強いことが考えられる。だからみんなにとっていい方法ではないのかもしれない。しかし心の準備はだれにとっても必要だと思う。いつ何時、そのものの価値が、世界が、日本が、変動してもいいように。生活に魔術で知った知恵を取り入れよう。


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