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チャイナ・ホール


① 中国「デフレ輸出」広がる 鋼材や家電、品目7割下落

第一生命経済研究所の西浜徹主席エコノミストは「世界で長期化しているインフレの鎮静化に役立つ可能性がある」と指摘する。
一方、安値での輸出攻勢は世界市況や企業業績の悪化につながりかねない。中国は粗鋼生産で世界全体の5割を、自動車生産では3割強をそれぞれ占める。西浜氏は「商品市況の調整を通じて、資源国経済や資源開発に関わる企業の業績を圧迫しかねないという懸念もある」とみる。

日本経済新聞

「チャイナ・ショック」と呼ばれた2010年代半ばにも安価な鋼材が世界中に放出されて市況が冷え込んだ例があるように、今回もちょっとどのくらい影響が及びそうか注意が必要にゃ。特にここ最近は鉄鋼関連が元気だったから反動も大きくなる可能性もあるかにゃ? 資源系で儲けてきた商社・エネルギー関連も気をつけたいところにゃ。


② 値上げ、モノ→サービスに

企業物価は2022年に輸入物価の高騰から前年比10%前後で上昇した。今年に入って反動が統計結果に出ている。輸入物価は円ベースで前年同月比6.1%下落し、8カ月連続でマイナス圏が続く。国内の電力・都市ガス・水道は24.5%の下落だった。
(中略)
企業物価の伸びは弱まったが、CPIの鈍化は限定的との見方が強い。人件費などの影響を受けやすいサービス価格が上昇基調にあるためだ。10月の生鮮食品を除くCPIの押し上げ要因を分析すると、サービスの寄与度が1.05で、食品や衣服などモノは2.63だった。ここからエネルギーの押し下げ分0.77をひいて前年同月比が約2.9%となる。サービスは22年夏ごろは物価を押し下げる要因だった。

日本経済新聞

中国の影響がどれくらいあるのかは分からにゃいけど、足元では企業物価も完全に沈静化してるにゃ。けどご存知の通り、去年までは押し下げ要因だったサービス価格が今年は逆に押し上げ要因にポジションチェンジしてて、CPIは引き続き3%近い水準で推移しそうにゃ。
川上の物価が下がって川下はまだ下がらない状況が続くにゃら、やっぱり来年は内需系で攻めるのが手堅い選択になるのかにゃ?


③ 中国マネー、金に退避

「中国の国際関係は悪化しており、世界で戦争も起きている。金の値段が下がることはない」。中国・上海市に住む40代会社員女性は10月、人民元建て金価格に連動する上場投資信託(ETF)に買いを入れた。
資産規模が最大の華安易富黄金交易型開放式証券投資基金(華安黄金ETF)の純資産は、11月30日時点で123億元。昨年末に比べ27%増えた。
背景には中国の経済への先行き不安がある。中国国家統計局が発表した11月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は、好不調の境目である50を2カ月連続で下回った。経済の回復の鈍さは明らかだ。

日本経済新聞

金利と逆相関にあるはずの金が上昇し続けてることも今年の大きな話題ににゃってたけど、その背景にも中国が絡んでたっぽいにゃ。国際関係の枠組みが揺らいでると金利とかそういったファンダメンタルから乖離しやすくにゃるということの現れでもあるのかにゃ。

にゃんか、すべてのものを吸い込んでしまうブラック・ホールのごとく、中国から放たれる負の力にいろんなものが翻弄されてるような、今の状況は「チャイナ・ホール」とでも言いたくにゃるような状況ですにゃ。

新NISAの成長枠が使えるまで待つか、今から買いに行くべきか迷ってる今日この頃にゃ。

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