日常をコンテンツ化するヒントが詰まった1冊|『つらいことから書いてみようか』を読んで
コラムニストであり、ジャーナリストでもある近藤勝重さんの著書『つらいことから書いてみようか』と読みました。
小学校5年生に向けておこなった「作文への取り組み方」の様子を書籍化したものです。
子ども向けと侮るなかれ。日常をコンテンツ化するためのヒントが詰まった1冊でした。
といった悩みを解決してくれる本です。
豊かな土壌が立派な竹林を育てる
近藤さんは、作文を書く子どもたちに文章や文を「竹」に例えて、こう説明しています。
一本一本の竹は「文」、竹が何本も集まると「文章」になる。それらの竹は「体験」という土壌があってこそ立派に育つと。
つまりは、子どもたちに「インプットの大切さ」を教えているんだなと思いました。
竹を育むための土壌を豊かにする=さまざまな体験をすることで「書きたい」という意欲が湧いてくることを伝えてくれているんでしょうね。
あなたの目に世界はどう映っていますか?
この本を読み終えたとき、著者の近藤さんに「あなたの目に世界はどう映っていますか?」と聞かれたような気がしました。
たとえば、友だちと同じ映画を見たとしても感想は人それぞれですよね。
もっと細かくいうと記憶に残ったシーン、心に刺さったセリフ、印象的だった登場人物は違います。
それと同じで、通勤の電車の中。窓から見える景色に何を思うのか。
電車に乗っている人はみんな同じ体験をしているけれど、一人ひとり受け止め方は違います。
こんなふうに自分の体験を通して表現するが「書くこと」の醍醐味なんじゃないかなと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?